地球防衛軍4二次創作 2025絶滅螺旋   作:dwwyakata@2024

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4、使い捨てられて

基地のゲートを開けて、私と矢島。ジープに乗った涼川と原田が出る。

 

巨大生物が、一斉に反応。

 

どっと押し寄せてくる中。連中の眼前に、涼川と原田が連続して放ったスタンピートのグレネード弾が、雨霰と降り注いだ。

 

苛烈な爆発。

 

吹っ飛ぶ巨大生物の手足。

 

煙を突き破って、蜂の群れが躍り出てくる。

 

その中、上空に躍り出たのがベガルタ。

 

ブースターを生かして、跳んだのだ。

 

放たれるミサイルとリボルバーカノン。蜂の群れが薙ぎ払われ、吹っ飛ぶ。その間に私と矢島。それに涼川と原田のジープは、混乱する敵を突破。

 

更に、敵中で、私と矢島。涼川と原田のグループで、別れる。

 

「ヒャッハア! 周りは全部敵だ! 楽しいなあ!」

 

ここぞとばかりに、スタンピートでグレネードをぶちまける涼川。原田はもう師匠の狂態には慣れたようで、黙々と火力武器を使って敵を叩いている。

 

私と矢島は機動戦。

 

スピアを使って確実に敵を叩きながら、時々ガトリングに切り替え、敵を薙ぐ。

 

そして、基地に近づく相手は、ベガルタが対処。

 

火力に物を言わせて、巨大生物を牽制。

 

そして、輸送船が動き始めた矢先。

 

弟が動いた。

 

弟だけでは無い。香坂夫妻に黒沢。それにMONSTERを装備したエミリーと三川。零式レーザーを手にしたジョンソンと、ハーキュリーを渡されている日高中尉。そして、外壁の上に無理矢理ギガンテスを上げて、射撃戦に移行した谷山。そして、ライサンダーを少し前から渡されているナナコ。

 

その全員で、一斉に同じ輸送船を狙撃したのである。

 

流石にひとたまりもなく、爆裂四散する新型輸送船。

 

巨大生物が基地に対処しようとするが、それは私と矢島、涼川と原田が許さない。

 

勿論囲まれてしまえば一瞬でおしまいだ。

 

敵の数が数だから、糸も喰らうし、酸も浴びる。

 

消耗が激しくなっていく中、二隻目の輸送船が撃沈。更に三隻目が、その後を追った。

 

輸送船がゆっくり回転しながら、増援を投入しはじめる。増援は、一斉に此方に迫ってくる。

 

火力を駆使し。

 

機動力を駆使し。

 

必死に包囲を作らせないように敵を牽制しながら、射撃を続行。

 

ヘクトルやディロイがいたら、一気に基地を落とされていたかも知れない。しかしそれも、今の状況なら。

 

だが。

 

敵はやられっぱなしでいてくれるほど、甘くは無かった。

 

四隻目の輸送船が墜ちた瞬間である。

 

基地の外壁の一部が、消し飛んだ。

 

ヘクトルやディロイが潜んでいたのかと思ったが、違った。元々構造が脆くなっていた所に、黒蟻や凶蟲が、地道に攻撃を続けたのだ。

 

ここぞとばかりに、蜂が基地へと強襲を掛ける。

 

傷つきながらも必死に戦う強化クローンの兵士達が、見る間に針の餌食になって行く。

 

此処で、池口が動く。

 

今まで温存していたネグリングで射撃を開始、蜂の群れを叩き落としに掛かる。だが、外壁に開いた穴の存在は大きい。

 

此方で幾ら引きつけても、敵は次々に基地へとなだれ込んでいく。

 

ベガルタは、全方位から攻撃を仕掛けてくる敵の対処で手一杯。

 

もたない。

 

「生き延びている兵士は、外壁の上に! ストームと合流しろ!」

 

「その命令は却下。 持ち場を死守」

 

冷酷な命令が出される。

 

基地司令官だ。

 

強化クローンの兵士達は、基本的に人間には逆らえない。その場で立ち止まり、敵に見る間に串刺しにされ、酸を浴びて溶かされ、噛みつかれて引きちぎられ。糸で吹っ飛ばされて、壁に叩き付けられて、動かなくなる。

 

五隻目。

 

六隻目。

 

輸送船が墜落していくが。巨大生物の猛攻は止まらない。

 

二カ所目。外壁が、崩落。

 

池口のネグリングが、蜂を全て処理完了。外壁の上で、黒蟻と凶蟲へ攻撃を切り替えるが。

 

敵は既に、戦略上の目的を達していた。

 

七隻目の輸送船が墜ちると、敵は撤退を開始。

 

残されたのは、既に用を為さない基地。強化クローンの兵士達は、その場で死守することを命じられて、殆ど生き残ることが出来なかった。

 

基地に戻る。

 

首が引きちぎられて、地面に転がっている兵士の亡骸。さっき、基地の外へ、連絡をしてきた兵士だ。最近は生体識別で、すぐに相手の素性が分かるのである。首はぐちゃぐちゃに潰れて、壁の染みになっていた。

 

へたり込んで、泣いている兵士。

 

感情が希薄な強化クローンなのに。それほど、怖かったという事だ。

 

地下から、のうのうと司令官が出てくる。

 

此奴はともかく。流石に周囲にいる兵士は、ばつが悪そうにしていたのだけが救いか。

 

「敵の撃退、お疲れ様です」

 

「……」

 

流石に、弟もキレそうになったようだが。

 

今度は私が止める。

 

周囲を見回す限り、生きているのは、泣いている兵士だけだ。此処に残してはいけないだろう。

 

「もうこの有様では、旭川基地の防衛は不可能でしょう。 後は入り口を封鎖して、地下に潜ることとします。 大阪基地のように」

 

「本部には、そう伝えておきます」

 

「よしなに」

 

白々しく敬礼をかわす。

 

シェルターに籠もるために、邪魔者を処理する必要があった。そう、顔には書かれていた。

 

ナナコが手を貸して、泣いている兵士を立たせる。

 

見かけもよく似ている。私の遺伝子を使っているというのなら、なおさらだろう。東京基地へ連れて行く。状況を見て、ストームチームで面倒を見るかも知れない。まあ、その辺りは弟の判断次第だ。

 

弟が、本部に連絡を入れる。

 

旭川基地も、これで事実上陥落だ。福岡が墜ちるのも、そう時間が掛からないだろう。

 

日高司令は、状況を聞くと、肩を落としたようだった。

 

「そうか、分かった。 出来るだけ急いで戻ってきて欲しい」

 

「敵の巧妙な作戦の前に、救出が叶わず、申し訳ありません」

 

「いや、この状況下だ。 もう、旭川は陥落していたのだ。 君達の責任では無い」

 

状況から考えて、敵は既に戦略的目的を達成していた。

 

その上でもてあそばれたのだ。

 

これから、更に戦況は悪くなる。

 

だが、一縷の希望だけは見えた。

 

弟が提案してくれた例の方法なら。或いは。

 

ヒドラが出る。

 

また、すぐに戦いにかり出されることがわかりきっているからか。私はもう、何も喋る気にはならなかった。

 

 

 

(続)




接触してきたブレイン。
誰にも開示されるフォーリナーの真の目的。
フォーリナーの方にも切実な理由があり、そして何よりも「同意の上で」行動してくれる相手を地球人と判断しての一連の作戦行動でした。

あまりにも衝撃的な事実。
そして。だからこそに。
フォーリナーは止まらないことを、悟らされるのです。
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