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*……。
*殺せなかったか。
この爆発に乗じて一人ずつ殺していこうと思ったのだが。
アイツに私より強いケツイがあるとすれば、面倒くさいことになる。
*判断を 間違えたな。
「ああ!? 何言ってっか聞こえ無ぇよ!」
やかましい奴だ。
どこから潰すか。
駆け出すと、周りの景色が動いていく。
武器は━━━瓦礫で良いか。
手頃な大きさの瓦礫を拾う。
*がれき━ぶきAT 15
*てごろな おおきさの がれき。
*すこし てっきんが とびでている。
*やめて。
……まだ完全には乗っ取れていないか。
自分の意思で体が動くだけ、まだ良い方だな。
「たあっ!!!」
マズルフラッシュと共に雨霰と飛ぶ弾丸。
右に転がり込み、瓦礫に隠れ回避。
弾丸がコンクリートにぶつかり、コンクリートが削れる音がする。
一度、戦況を確認する。
射程はあちらの方が圧倒的に長い。この瓦礫をぶん投げてもおそらく当たらない。
近接戦闘にしても、相手はサブマシンガンだ。なんとか近づいても恐らく蜂の巣になるだろう。
それは、一人の話。
*行け。
これで良し。
勝機はこちらの手にある。
冷静に行こう。
「……っ!?」
来た。
見ると、相手の足に
瓦礫の山から飛び出して、奴の下に走り出す。
残り数十メートル。
まだもがいている。
もう少し近づけば、致命傷は与えられるだろう。
残り数メートル。
奴は、銃弾を蔓に発射した。蔓は千切れ、相手の身体に自由を明け渡す。
残り1メートル。
射程圏内だが━━━相手も動ける。
つまりは、インファイト。
目の前から銃弾が顔に向かって飛んできたので、顔をひねって回避。少しだけ、肌が切れて血が垂れる。
直後、横に薙ぐ様に弾丸が飛ぶ。すかさずしゃがみ込み、相手の脚を蹴り飛ばす━━━相手がジャンプし、躱された。
相手は空中、逃げ場は無い。瓦礫を思い切り投げ、相手の左頬に命中させた。
効果としては、相手に小さな擦り傷を与えただけだった。
「効くかよッ!!!」
着地した相手は、片方の銃の銃床で突き、片方の銃で射撃。射撃は躱したが銃床打撃を喰らってしまい、少しHPが減ったのが分かる。
HP 52/64
回復アイテムは、先ほどの爆発のダメージを回復した『キッシュ』で最後。
最初の家からもっと盗めば良かったか。
相手の攻撃は続く。片方の銃だけを持ち、振るった。鎖に繋がったもう片方の銃がこちらに向かって飛んでくる。遠心力が乗っているので、当たればタダでは済まないだろう。凄まじい速度だ。
一度しゃがんで、上を通った鎖を掴む。そのまま手を動かし、遠心力で強化された銃でカウンターを狙う。
相手は飛んできた銃を見事にキャッチ。キャッチした状態から、そのまま銃弾を放つ。
銃弾を躱すため後ろに飛び退き、瓦礫の山に隠れる。もう一度手ごろな瓦礫を見つけ、装備する。
「チッ、うざってえな」
*同感だ。
どちらも、あまり大きなダメージは負っていない。
互角。
いや、こちらが少し不利か。
奴の身体能力、耐久力は共に凄まじい。恐らく戦闘経験もかなりあるのだろう。
隙。
それを見つけなければ、この戦いに終わりは無い。
やってやろう。
*ケツイ。
ここがセーブポイント。
なら、特攻が有効か。
少し曲線を描くように走り、飛ぶ弾丸を交わす。
潰す場所は、目にしよう。
風を切り、相手の方へと真っ直ぐ走る。
対応してきた相手は、こちらへ真っ直ぐ弾丸を発射する。
銃声が五月蝿い。
90度曲がり、弾丸を回避。
合図を出す。
*やれ。
言うが早いが、シュルシュルと蔓が蛇行しながら相手の下に向かう。
良い働きをしてくれる。
蔓は相手の足に絡みつき、拘束する。
「だあッ! うぜぇなぁ!」
相手の背後に回り込む様に動く。相手との距離は、凡そ十メートルと謂ったところか。蔓に対応して、こちらへの対応が疎かになっている。
瓦礫を強く握りしめ、攻撃の準備を済ませる。
「オラァッ!」
銃弾が蔓を貫き、相手の体に自由を明け渡す。
つまり、相手の視線はまだ地面の方。
今だ。
手に持った瓦礫を投げ、代わりの瓦礫を拾う。
投げた瓦礫は、相手に向かって一直線に飛んでいく。
それは意味を成さず、振り返った相手の銃弾で速度を失い、一歩手前に落下する。
問題ない。
今のは囮。
振り返った相手のさらに後ろから走って近づく。
瓦礫を振り翳し、相手の後頭部を狙って───
攻撃できなかった。
「全部見えてんだよォ!!」
二丁のサブマシンガンが火を吹いた。弾丸が瓦礫を打ち上げ、素手を顕にする。
その瞬間、右手から人差し指と中指分の重さが消えていた。
HP 13/64
焼けるような痛みが走る。
目だけを動かし確認すると、指の付け根あたりから肉が吹っ飛んでいた。骨が折れ、1,2cm飛び出ている。
赤い血が溢れんばかりに流れる。
「戦う相手を間違えたなァ!」
避けても避けても銃弾が肌を切り、確実にHPを削る。
HP 8/64
このままだとゲームオーバーだ。この際なってもならなくてもどうだって良いが、もう少しで致命傷だ。粘る価値はある。
ドクドクと流れる血。
勿体無い。
有効活用しよう。
手を振り払うように動かし、相手の方に血を飛ばす。
量が量なので、相手の顔に直撃した。
「くそッ、血か!?」
飛んでいった血は、相手の視界を塞ぐ。
そして急接近。
動揺している相手にとっては、これだけで敵の接近を許してしまえる。
チャンスは逃さない。
閉じた瞼の上から、指から飛び出た骨を───
刺した。
「あ゛ッ……ああああああ゛あああ゛あああああ!!!???」
片目を潰した。両目を潰せなかったのは少々残念だが、潰せただけマシな方だろう。なんであの状態から避けれるのか。本能だろうか?
どうであれ、相手に『痛み』を与えた。少量でも、EXPは得られるはずだ。
背後に数回跳躍し、カウンターを避ける。
相手は、痛みで目を抑えながらこちらを片方の目で睨んでいる。
「……はっ、お前……次会う時は覚えてろよ?」
「ぜってぇ殺すからなァ!!?」
その瞬間、セーブデータが上書きされた。
*……興味深い。
*まだ 使えるのはセーブだけ。
*不幸中の幸いと 言ったところか。
もし、ロードが使えるようになってしまえば───
他のタマシイを取り込まなければならないな。
*お前と 同じように。
近くに生えていた黄色い花に向かい、そう言った。
心なしか、震えたように見える。
さて、攻撃が来る前に逃げなければ。
振り返って、ビルの隙間へと走っていく。
気づけば、太陽が辺りを照らしていた。
*YOU WIN!
*600EXPと0Gを かくとく!
Chara LV12
*これからは バッドエンドルートで 行きます。
*完結後に IF√書くかもしれません。
*まぁ その時は その時で。
あなた方が望むのは?
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ハッピーエンド
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バッドエンド