悪堕ち王子の快楽ダンジョン、女冒険者を帰さない ~エロゲの悪役に転生した俺、ひっそりスローライフを送りたいだけなのに美少女たちが集まってくるんですけど!?~   作:タイフーンの目

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第8話 俺の初めてがコレで良かったのか?

 

 

 ■ ■ ■

 

 

「俺の初めてがコレで良かったのか? ううん……」

 

 モニターを見ながら、ガックリと肩を落とす。

 看板での遠隔誘導。

 空き部屋に置いたイス。

 

 我ながら、かなりひどいセンスだ。

 

「俺、ダンジョントラップの才能ないもんなぁ」

 

 ゲーム【悪堕ち王子】では、トラップをトラップで偽装したり、複数のトラップに連続してハメる『コンボ』なんかも存在した。

 

 建築やキャラメイクと同様に自由度が高い人気ギミック。

 

 でも俺は、侵略者の動きを先読みしてトラップを仕掛けるセンスが壊滅的になかった。

 

「村娘ちゃんだけじゃないな、俺もポンコツダンジョンマスターだぜ」

 

 それにしても、村娘ちゃんのほうも原作以上にポンコツじゃないか?

 こんなしょぼい誘導に引っかかるなんて。

 

 ダンジョンの【瘴気】には人間の正常な判断力を奪う効果がある。

 

 ゲームの後半、その【瘴気】が大量に吹き出し、女冒険者たちが錯乱するイベントがあったけれど……それに近い状態な気がする。

 

「ダンジョン瘴気ってどうやれば強化できるんだろうな」

 

 ちなみに瘴気自体も【隠しパラメータ】だ。正確にその数値を計ることはできない。

 

 そして瘴気の強化は、ゲーム進行度的には【白銀級】――女騎士を相手にしているくらいで発生するイベントだった。

 騎士団に乗り込まれてダンジョンがピンチのときに瘴気が溢れ出し、強い自制心を持つ女騎士たちが次々と快楽堕ちしていくイベントだ。

 

【無印】の人間を相手にしている今のレベルで発生するはずもないが……。

 

「……ま、いっか。まだまだ先の話だ」

 

 今は考えても仕方ないこと。

 それよりも、だ。

 

 俺はモニターに視線を戻す。

 イスに座って足を拘束され、ジタバタしている村娘ちゃんが映っている。

 

「ふっふっふ、もう逃げられないぞ? 食らえ……フットマッサージャーの癒やしを!」

 

 俺の意志に従って、

 

 ――ウィーーン

 

 と動き出すフットマッサージャー。

 つまり足のマッサージ機。疲れたふくらはぎから足先までを包み込み、モミモミして疲れを取ってしまうのだ!

 

 

『あっ、あんっ! いやっ、なにこれ、自分でするのと全然ちがうっ、やめて、あッ、こんなの初めて……っ』

 

 

 くっ……、さすがはエロゲ出身の村娘ちゃん。

 機械に足をマッサージされているだけなのに何だかセクシーだ。

 

 

『やぁッ!? そんなところ、幼なじみ君にも触られたことないのにっ、激しくしないでっ』

 

 うん。足の裏ね。

 

『待って、いや、いやぁっ!? うっ、うっ、ゴリゴリしないでっ――、リンパ流れるっ、流れちゃうっ!』

 

 …………。

 やばい、俺も反応してきちゃう。

 

 

「う~~んアルトしゃまぁ……? ん、座りにくい……」

 

 俺に跨がってスヤスヤしていたメディが、座り心地悪そうにモゾモゾしてぐずり出した。

 

 マズいマズい。

 反応していい体勢じゃないんだよ今は。

 

 今はあの健康器具の操作に集中しなければ――

 

 

 ■ ■ ■

 

 

「こんなの、おかしいっ――! 私の足、おかしくなるっ……!」

 

 村娘は悶えていた。

 かつてない感触。自分でも家族でもない、人間ですらない『何か』に両足を揉みほぐされ、とめどない快楽に刺激され続けている。

 

 こんなトラップ、早く抜け出さなければいけないのに。

 

 けれど、疲れ切っていた体に快感が染み渡って……頭では分かっていても、体はこの器具から与えられる初めての感覚に身を委ねたくなってしまう。

 

「ぅんっ、あっ、あぁ……、い、いいっ、足っ、気持ち良くなっちゃう、だめ、こんなところで私……っ」

 

 表情まで蕩けてしまうのが自分でもわかる。

 涙が出るほど気持ち良くて奥歯を噛みしめて耐える――目に浮かぶのは、にじんだ幼なじみの顔。

 

 いつだったか彼が約束してくれた。

 農作業に疲れたら肩を揉んであげるねって――

 

「ご、ごめんねっ、ごめんっ……! 約束したのに、私、他の人の手で、こんなワケのわからないモノで……足を揉まれてるのっ! 揉まれて気持ち良くなっちゃってるのッ! 取れちゃう、むくみ取れちゃうッ――ごめんなさい、知らない人にリンパ流されちゃって、ごめんなさいっっ!!」

 

 罪悪感とともに、とてつもない快感が駆け上がってきた。

 器具のリズミカルなマッサージが次第に早まっているのだ。

 

「待って、待って! これ以上はっ! 私、わたしっ――ふぁッ? ふぁああああッ!?!?」

 

 村娘の意志とは関係なく腰がビクビクっと痙攣しイスの上で全身が跳ねた。

 

 ダンジョントラップなんかに快感を与えられる恥辱と、それを悦んでいる自分への失望。

 足下から止めどなく生み出されるこの快楽に身も心も溺れてしまいたい。足に溜まったいやらしいリンパを、もっと激しく流して欲しい。

 

 ……もう『彼』の顔も思い出せない。

 心の中で何度も「ごめんなさい」と唱えながら村娘は、

 

「うァッ、ふぁああああああっ――!?!?」

 

 両足を器具にぎゅぅっと抱きしめられ、はしたない声を部屋中に響かせて――ぐったりと力尽きた。

 

 

 

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