世紀末『世界最強』覇王   作:むむむむむい

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キャラエミュわがんね。短めです。ここのオペラオーは少しだけ弱みを見せているのでもしかしたら解釈違いかもしれない。


転換のクプレ

 

光陰矢の如しとはよく言ったもので、テイエムオペラオーをスカウトしてから早くも一ヶ月の時が経とうかというある日、いつもどおりのダートの練習コースに向かうとそこにはテイエムオペラオーとメイショウドトウ、そしてもう一人今世では見慣れないウマ娘が仲良く喋っていた。

 

「はっ…!!どうだい、アグネスデジタルくん!」

 

「ぐはぁっ!?ふ、ふつくしいですうううぅぅっっ!!…はぁっ、はぁっ!デジたん、倒れそう……!!」

 

「はーっはっはっは!倒れてもらっては困るよデジタルくん!ボクという華は観客がいてこそより美しく咲き誇る!それにオーディエンスのいないオペラハウスなんて少々寂しいと思わないかね、トレーナー君!」

 

「はわっ!トレーナーさん…っ、どどど、どうしたらいいんでしょうかぁ…。」

 

アグネスデジタル、史実によると稀代の変態、なんでお前これ勝ってるんやステークス優勝のウマ娘がそこにいた。

 

「…アグネスデジタルさん、君の噂はかねがね聞いているよ。芝とダートの両方を高い水準でこなす、来年デビュー予定のウマ娘だってね。」

 

半分嘘である。来年デビューの娘に両刀の割に強いウマ娘がいる、と悪い噂を聞いてはいたがアグネスデジタルだとは聞いていない。ステータスや時期的にも彼女で確定だろうが。ちなみに現在ダートは芝よりも低く見られており芝に適性があるならダートを走るのは才能を捨ててる、もったいないとまで言われる始末である。

 

「ーーアッハイッ!?と、トレーナーさん…あ、いや同志の方でしたか。いやぁあたしなんかどっちつかずの中途半端で、いまだに決めきれないダメダメウマ娘ですよぉ。

そ ん な こ と よ り、テイエムオペラオーさんですよ!選抜レースでのあの走り!結果としてアドマイヤベガさんの綺羅星の如き差し切りに後塵を拝しましたが王者の貫禄を感じさせるあの走り!いやぁゼウスの雷もかくあらんやというほど痺れましたね!自分を覇王として疑わず君臨するその姿勢!世界中の人々に夢を与えんとするその走り!あたしも夢見ちゃっていいですかぁって感じでぇいやデジたん自身はダメダメなんですけど、しかもしかもテイエムオペラオーさんはファンサービスたっぷりで中央広場で定期的にオペラ公演をやってくれているんですよ初期の方に気付けなかったのはデジたん一生の不覚ですがやっぱりテイエムオペラオーさんとメイショウドトウさんの関係も尊いですよね絶対的な覇王とそれにならーーー」

 

「…あのぉ、この方、さっきからずっとこんな感じで止まらないんですぅ…トレーナーさん、助けてくださぁい…。」

 

メイショウドトウが困り果てて声を上げている。

 

アグネスデジタル、か。ダート適性も芝適性もA、つまり両方走れるようなパワーコントロールができるということ、変幻自在と言ってもいいだろう。本格化がまだとはいえど熱意によって裏打ちされた技術は本物でテイエムオペラオーの糧としてはうってつけだろう。

 

よし、トレーニングに参加してもらおう。そう考えた俺は未だ止まらないアグネスデジタルに向けて口を開く。

 

「…アグネスデジタルさん、もしよければオペラオーのトレーニングに一緒に参加してほしい。」

 

「ひょえぇ!?あたしがですか!?ムリですムリです!あたしなんかがオペラオーさんと一緒にトレーニングしてもお邪魔な石ころになるだけですよぉ…子曰く『百合の間に挟まる男死すべし。』とも言いますしオペラオーさん、デジたん、ドトウさんで併走してしまえば尊みパワー爆発でデジたん世界の闇に葬り去られてしまいますよぉっ!」

 

それ死すべしなのは俺では?

 

「君の走り、ダートでも芝でも走れるその繊細な走りが、今のオペラオーには必要なんだ、頼む。」

 

最後のひと押し、ちらりと横目でテイエムオペラオーの方を見る。それに気づいたテイエムオペラオーが話し出す。

 

「デジタル君、確かにボクは美しい。君がボクの美しさの前に気後れしてしまうのも仕方のないことさ。しかし!君はボクのファンであるが、それと同時には舞台に上がる権利を持っている!」

 

 

「キミがもし戸惑うというのなら、ボクはキミの手を取り引き上げてやろうじゃないか!さぁ、ボクの舞台で、君には騎士の役を授けよう!ボクの手をとってくれたまえ?」

 

テイエムオペラオーがアグネスデジタルに手を差し出す。

それに対してアグネスデジタルはーー

 

 

「ミ゙」パタン

 

 

「デジタルさぁぁぁぁん!」

「はーっはっはっは!少し刺激が強すぎたのかもしれないね!」

 

失神したアグネスデジタル、涙目のメイショウドトウ、笑うテイエムオペラオー、これからよく見る光景となるだろうが、ギャグのように倒れるアグネスデジタルは身体的に大丈夫なのだろうか。

 

この後すぐ復帰したアグネスデジタルがメイショウドトウに膝枕をされていることを理解してお亡くなりになったが、ともあれ練習に参加することにはなった。きっとアグネスデジタルの技術はオペラオーに継承されることだろう。

 

そうしてダートを使ったパワートレーニングによる故障しない体づくりも実を結びはじめたころ、ついにテイエムオペラオーのメイクデビューが始まる。

 




ステータス、欲しい?私はいらないと思っている。
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