仮面ライダーゲンムズ ~崩壊世界と神域のゲーマー~   作:紙コップ113

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松雀おばあちゃんエッすぎない?
第2部のキャラクターのキャラデザがイカれている件について


禁断のコンティニュー

「何で!?ウェンディがバグヴァイザーの中から出てきたの!?」

 

「まぁ落ち着け、今から説明する。」

 

キアナが驚くのも無理はない。一度死んだ人間が蘇ることなの前代未聞の出来事だ。それも私が来たからには過去となったが。

 

「私がデウスからデータを採取していたのは見ていただろう?そこでデザイアジェムのデータを確保した。」

「もちろんそれだけでは復活できない。だが私はそこから彼女の意識データの残片を取り出し、このゲームのキャラクターとして構築したのさ。」

 

ちなみにテンペストテイルズのゲーム概要としては、中世を舞台とし、主人公が風の精霊の力を借りて旅をするアドベンチャーゲーム。つまり、ウェンディはそのゲームの”風の精霊”というわけだ。

 

「信じられない…………!死んだ人間が復活するなんて……」

 

「どうだいウェンディ、死から蘇った気分は?」

 

「……………。」

 

おや?無残なエンディングを覆したのに、ずいぶん暗い顔じゃないか。

 

「……………正直複雑です。」

「確かに、私の末路はほかの人にとって、納得できないと思います。ですが、いくら私の意志ではないとしても、”風の律者”として大勢の人を殺しました。」

「なのに私はのうのうと蘇っている……私より生きるべき人がいるんじゃ……」

 

「興味ないな。」

「勘違いしているかもしれないが、私は君が過去にどんなことをしたかなどどうでもいい。興味があるのは……………私の才能のみ。」

「悪く言えば、君がどうであろうとも私はゲーム開発のためにデータを利用したに過ぎない。」

 

「つまり、あなたは私のことをあのカカリアと言う人と同じように見ているってことですか?」

 

ウェンディが私を警戒している。

 

「そう警戒するな。一度生み出したキャラクターを粗末に扱う気はないさ。」

 

「ちょっと!ウェンディをゲームキャラ扱いしないで!」

 

「だったらバグスターと言った方がいいか?それなら君の倫理に合うだろう。」

 

「バグスター!?それってアンタと同じじゃ……?」

 

「あぁそうだが?というか人間のままだとバグヴァイザーから出てこないだろう。」

 

「……そういえばそうだった。」

 

キアナがバカなのか賢いのかよく分からないな。

さて、長話もここまでにして出発したいのだが。

 

「ウェンディ。復活早々だが、君にも手伝ってもらうぞ。」

 

「手伝うって……二人は今何をしているんですか?」

 

「私たちは今、中央教会のデータベースに潜り込んでいる。そこで昏睡状態にあるブローニャを目覚めさせるための手掛かりを探しているのさ。」

 

「ブローニャお姉ちゃん……!?」

 

愛しきブローニャお姉ちゃんの話になれば、彼女も協力してくれるようだな。

 

「私は何をすればいいのですか?」

 

「そう難しいことではない。今はあの塔に向かっている最中だ。そこで君は私たちの戦力として加わってほしい。」

 

「戦力って……武器は持ってませんけど……」

 

おっと、そうだった。”風の精霊”自体に戦闘能力はプログラムしていなかったな。だったら、

 

”ギリギリチャンバラ!”

”ガシャコンスパロー!”

 

「これを使うといい。」

 

私は数個のガシャットとガシャコンスパローをウェンディに渡し、使い方を軽く説明した。

 

「何それ!私も使いたい!」

 

「君にはもう自分の武器があるだろう。ガシャコンウェポンは必要ないはずだ。」

 

「別にいいじゃん、減るものじゃないんだし!」

 

「チッ……仕方ないな。」

 

”タドルクエスト!”

”ガシャコンソード!”

 

いちいちうるさいキアナにガシャコンソードを渡した。これで少しは黙っててほしいが。

 

私も含め三人もいれば、ある程度の崩壊獣も大したことはないだろう。私たちは塔に向けて歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

塔に向かう最中、私たちはデータベースの情報を整理した。

 

2000年、シベリアで第二次崩壊が発生した年で、第二の律者”空の律者”が出現し、多くの戦乙女が犠牲になりながらも勝利した。また、この戦いにはテレサ学園長や、キアナの母親である”セシリア・シャニアテ”も参加したらしい。

どうやら天命の人間にとって、セシリアは今でも語り草となるほど有名らしく、元々優秀な戦乙女であるウェンディはまだしも、キアナですら尊敬していた。いや、キアナにとっては実の母親だから当然か。

 

つまり、私たちは大組織が総力を挙げて終わらせた崩壊の真っ只中にいる。いくら再現データとはいえ、下手をすれば三人まとめてゲームオーバーもあり得るということだ。

 

……通信が繋がっただと?

私は無線機に耳を傾ける。

 

『目標の阻止に失敗、交戦中に負傷したから少しの間動けないの。』

 

「テレサの声だ!」

 

妙だな……テレサ学園長も私たちと同じ条件なら、通信が繋がらないとすぐにわかるはずだ。脱出できなくてヤケを起こしたのか?

 

『目標はバビロン実験室の方に向かったわ。残りの戦乙女部隊は目標地点に向かってちょうだい。』

 

やはりな。私が知っているテレサ・アポカリプスではない。ということは、第二次崩壊当時の彼女になるのだが、なぜ通信が繋がるんだ?

 

「この近くにいるみたいだけど、行った方がいいのかな?」

 

「変に干渉したことによるデータの変化が少々怖いところがあるが、バビロン実験室についての手掛かりが欲しい。行くぞ。」

 

「「了解。」」

 

ゲームクリアにはこういった情報を逃さないのがコツだ。機会があるのなら積極的に知りに行く方がいいだろう。

 

というわけで、テレサのいる場所へ向かったのだが……

 

目の前のテレサは左腕から血を流していた。それに欠損した部位が光り、少しずつだが生えてきている。再生能力を持っていたというのか……!?

 

「クソッ、油断したわ……第二律者があそこまで強くなっているなんて……。」

「体の再生を急がなくちゃ…!」

 

やはり彼女には再生能力を持っていた。幼児体系の割には学園長だったりゴーヤジュースが好物だったりと、普通の人間ではなかったようだな。

 

「大主教が、彼女を派遣する前に、第二律者を倒さないと……!」

 

彼女?窮地に陥っているというのに増援を拒むとは、ここも攻略のカギとなりそうだ。

 

「テレサ、なんで怪我したの!?」

 

「ん、あなたは?」

 

「もう、ちょっと会わないだけで忘れるなんて。」

 

おい、まさか気づいていないのかコイツ……

 

「アンタのめi……フゴッ!」

 

私は咄嗟にキアナの首根っこを掴み、引き寄せた。

 

「君は随分ゲームにのめりこむタイプのようだナァ!」

 

「何よ!テレサが私のことを……グフッ!」

 

ウェンディがキアナの口を塞ぐ。

 

「あのテレサさんは学園長じゃないんです!第二次崩壊当時のテレサさんですよ!」

 

「えっ、そうなの!?」

 

あまりにも間抜けな言葉に私とウェンディは呆れかえった。

 

「大体、仮に彼女が学園長だとすれば、戦乙女の指揮をするはずがないだろう?」

 

「言われてみれば……」

 

事前にテレサについての推測を説明しなかったことを反省しつつ、私たちはテレサに問うことにした。

 

「君は……テレサ・アポカリプスだったかな。」

 

「どうしてあたくしの名前を知っているの?というかあなたたち誰なの?」

 

「ああ失礼、私は……」

 

データ上とはいえ、仮面ライダーのことをそのまま話すのは少々まずいか。だったらこうしよう。

 

「天命で進められている極秘の兵器開発計画の責任者である檀黎斗だ。後ろの二人は、実験に協力してもらっている戦乙女のウェンディとキアナだ。」

 

私のゲームを兵器扱いするのは癪だが、警戒されないためにもこう言うしかないか。

 

「極秘の開発計画?そんなこと聞いたことがないわ。」

 

「知らないのも仕方ない。何せ大主教直々に推薦された先鋭チームだからね。」

 

「ふーん。というか、後ろの白い髪の子がキアナだったわね?」

 

テレサがキアナに近寄り、顔をじっと見つめる。

 

「名前だけじゃなく、顔まであの子に似ているなんて……こんな偶然もあるのね。」

 

「偶然?あの子って誰のことですか?」

 

ウェンディがテレサに尋ねる。キアナとテレサの関係を知っていれば、すぐにわかることだが。

 

「あたくしの姪っ子のことね。名前はキアナ・カスラナ、一昨年生まれて去年の12月に1歳になったの。きっと大きくなったら、彼女のようになるかしら。」

 

と、現在と過去とのコラボレーションを楽しんでいたところ、何かが降ってくる音がした。

……崩壊獣だ。帝王型が3体ほどとはな。

 

「帝王型!?黎斗さんは下がってて!ここはあたくしが!」

 

「心配無用だ。私も手ぶらでシベリアに来たわけではないからな。」

 

私はガシャットをドライバーに装填し、ゲンムレベル2に変身した。

 

「どうだい?これが私が開発した兵器は。」

 

「すごい……戦乙女でないのに崩壊獣と戦えるなんて。」

 

見知った顔とはいえ、私の才能を称賛されるのは気分がいい。

 

「諸君、先ほど渡したガシャコンウェポンを構えろ。仕掛けるぞ。」

 

キアナはガシャコンソードを、ウェンディはガシャコンスパローを装備した。

バグヴァイザーで戦うのもいいが、ここは彼女たちに合わせて、私もガシャコンウェポンを使うとしようか。

 

”ガシャコンブレイカー!”

 

ガシャコンブレイカーは、プロトマイティアクションXに紐付けされているガシャコンウェポンだ。

 

私はハンマーモードのガシャコンブレイカーを崩壊獣に向けて叩きつける。

ブレイカーから放たれた衝撃波によって、崩壊獣は仰け反った。とはいえダメージは微弱と言ったところか。

 

ウェンディは弓モードのガシャコンスパローから無数の矢を放ち、崩壊獣に着実なダメージを与えている。

 

「射撃だとキリがない、だったら!」

 

ウェンディが飛翔する。テンペストテイルズのバグスターとして、律者の能力の一部をプログラムしてある。飛行能力もその一つだ。

 

”ス・パーン!”

 

「はぁぁぁぁぁ!」

 

スパローを分割し、鎌モードへ変形する。風の如く崩壊獣の周りを飛び回り、スパローで切り裂く。

流石はS級を期待されていた戦乙女だ。被弾のリスクを最小限に抑えつつ、ダメージの大きい近接攻撃を叩き込めている。

 

肝心のキアナだが……

 

「クソッ、なんで攻撃が効かないのよ!」

 

ガシャコンソードを駆使し、うまく攻撃を当ててはいるのだが、相手の崩壊獣はオレンジと黒のカラーリングをしている。私の勘だが、あの個体は炎の攻撃が効かないのでは?

 

「キアナ!ソイツに炎は効かないわよ!」

 

ナイスアシストだ、テレサ。

 

「炎が効かない……………つまり氷なら!」

 

"コ・チーン!"

 

ようやく気付いたか。キアナはソードを氷剣モードにし、再び攻撃を加える。切り裂いた痕から氷塊が広がり、崩壊獣の動きを鈍らせる。

 

「おっ、さっきより手ごたえがある。だったら加えて…」

「ネコチャーム!」

 

ネコチャームで氷塊ごと叩きつけたか。相変わらず彼女の戦闘センスには驚かされるな。救えないほどバカだが。

 

二人はそこそこ善戦しているようだ。私も有効打を与えたいところだが…

 

「黎斗さん、下から攻撃が!」

 

下?地面に何かポータルが……うおっ!?

ポータルからエネルギー状の針が飛び出してきた。私はそれを間一髪で回避する。

 

……………折角のリズムを崩されては困るな。

 

”ドレミファビート!”

 

「グレード3、変身!」

 

”ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!”

”マイティアクションX!”

”アガッチャ!ド・ド・ドレミファ・ソ・ラ・シ・ド!OK!ドレミファビート!”

 

ビートアクションゲーマーレベル3に変身した私は、右腕のドレミファターンテーブルを回す。

その瞬間から、ミュージックが流れ、ゲームスタートだ。

 

「私のリズムに乗れないクズは削除だァァァァァ!」

 

”ジャ・キーン!”

 

私はリズムに合わせ、ブレードモードのブレイカーで崩壊獣を切り刻む。リズムに乗った攻撃は威力を増大させる。同時に出てくる”GREAT!”や”PERFECT!”のエフェクトがその証拠だ。

 

「1,2!1,2!ブハハハハハ!」

 

”パーフェクト!”

 

さて、そろそろフィニッシュといこうか。私たちはそれぞれのガシャコンウェポンにガシャットを装填する。

 

”キメワザ!”

”ドレミファクリティカルフィニッシュ!”

”ギリギリクリティカルフィニッシュ!”

”タドルクリティカルフィニッシュ!”

 

ガシャコンウェポンにガシャットに応じたエネルギーが満ちる。そして崩壊獣に渾身の一撃を食らわす。

 

「デアァァァァ!」

「ハァァァァァ!」

「ウラァァァァ!」

 

”会心の一発!”

 

キメワザを食らった三体の崩壊獣は跡形もなく消滅した。

 

 

 

 

 

私はガシャットを抜き、変身解除する。

 

「どうだったかな、私の発明は。」

 

「何と言うか、見た目がゲームみたいだったわ。」

 

「あぁ、それについては……………私の趣味だ。クリエイティブなことには遊び心が付き物だろう?」

 

「大主教があなたを責任者に選んだ理由がわかったかも。」

 

たとえ大主教の趣味に合っても、本来ならば絶対に手を貸さないがな。

 

「テレサ、ちょっと聞きたいんだけど、セシリアは…セシリア・シャニアテもこの戦いに参加してるの?」

 

「セシリア…どうしてその名前を知ってるの?」

 

「知ってるも何も、唯一のS級なんだろう?彼女の名は嫌でも耳に入ってくるさ。」

 

「そうだったの。セシリアなら来てないわよ。」

「彼女はキアナを産んだあと、体調が戻らずに休養しているの。だから今回の作戦には参加してないわ。」

「でも、あたくしたちが第二律者を倒せなかったら、オットー大主教は強制的にセシリアに出撃を命じるかもしれないわ。」

「そんなことは絶対にさせない。セシリアはあたくしが守る!」

 

「だったら私にも手伝わせて!マ、じゃなくてセシリアを戦わせるわけにはいかない!」

 

「私も手伝います!戦乙女として、救える命は救いたいです!」

 

やれやれ二人とも、ここがデータ空間だということをすっかり忘れている。

 

「ならば私も協力しよう。ともに、彼女の運命を変えようじゃないか。」

「拠点に案内してくれ。そこで具体的な作戦を考えよう。」

 

とはいえ、第二律者の戦闘データを手にするチャンスだ。この機会に乗るとしようか。




読んでいただきありがとうございました。
ウェンディの性格、なんかスーサナに似ているような気がする。
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