仮面ライダーゲンムズ ~崩壊世界と神域のゲーマー~   作:紙コップ113

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犬飼氏が「撮影前日、徹夜でモンハンをしていた」という情報を知っていたため、ビルド21話をまともに見れなくなっていますが僕は元気です。


マイティの試練と実験室の真相

「これは……一体?」

 

「私の推測だが、空間の揺らぎはキアナが願いを強く念じた時に発生する。それはプログラムが彼女の都合のいい状況に改竄されているのだろう。私はその隙を突き、プログラムに私のゲームのデータを投入したのさ。」

 

若干賭けに近い行動であったが、画面に映るマイティアクションXは問題なく稼働している。コンピュータがクラッシュしなかったので良しとしよう。

丁度いいときにセシリアが帰って来た。

 

「セシリア様!?端末にカードを挿したら、こんなのが出てきちゃったの!」

 

セシリアが画面に目を向ける。

 

「マイティアクション…X?これはゲームかしら?」

「なるほど。このゲームをクリアしないと、エレベーターを起動できないみたいね。」

「こういうセキュリティを作るとは、いかにも大主教らしいね。」

 

「オットー・アポカリプスめ、どういう神経をしている……」

 

「いや、データ流し込んだのはあなたですよね、黎斗さん?」

 

私としては、このデータ空間がマイティが冒険するお菓子の国になり、ボスキャラのソルティはくしゃくが出現すると考えていたが、これも一種の防衛プログラムだというのか?

まぁ、システムロックされるよりかはマシだ。

ここはセシリアにプレイさせてみよう。果たして彼女の水晶の輝きは、私の才能の琴線に触れることが出来るかな?

 

……ゲームスタートだ。

マイティアクションXは、主人公のマイティがお菓子の国を冒険するアクションゲーム。ジャンプやキックで障害物を乗り越え、ハンマーでチョコブロックを破壊し、アイテムを入手して攻略を有利に進められる。まさに”マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクションX!”といった内容だ。

 

おっと、一回目のゲームオーバーだ。

 

「成る程……セキュリティとして成り立たせるために、難易度は高めに調整してあるのね。」

 

ちなみに、散布したデータはプロトガシャットのもの。つまり、ゲームバランスなどが完全に調整られていないバージョンだ。かつて永夢にバグスターウイルス付きで送り付けてやった”マイティアクションC”と似た難易度だと思ってくれればいい。

 

ということなので、せいぜい苦しむがいい。

……いや待て、何故ボスキャラのステージになっている?それにソルティのライフは残り僅かだ。

 

無慈悲にもゲームクリアの音声が鳴り響いた。

 

「セシリア様すごい!こんな簡単にクリアできるなんて!」

 

「多分このゲームは戦乙女の集中力と反射神経を鍛える訓練プログラムよ。普通ならこんなに難しくする必要がないもの。」

「ほんと、大主教様は冷酷な人だけど、その才能は認めるしかないわ。」

 

「おい待て、そのゲームは私が開発した。勝手に主教の著作物にしないでくれるか。」

 

一ゲームクリエイターとして、今の私は敗北感に満ちている。

このゲームを終えたら、マイティアクションXをアップデートしよう。それも合金装備ブローガー(ブローニャ)がクリアできないほどに。

そしていつの日か、あの大主教をバグスターウイルスで削除することを私は誓うのだった。

 

 

 

 

 

エレベーターに搭乗し、制御室前まで向かった。

エレベーターを降りた場所で新型機甲による盛大なお出迎えを貰ったが、特に語ることはない。

 

セシリアが制御室に入り、上に続く道を開けに行った。

その間暇だったので、転がっている端末のデータを見るとしようか。

 

1999年11月2日、崩壊エネルギー耐性B級の実験体2体が実験中に死亡。

崩壊エネルギーの残留を防ぐため、死者の焼却を提言。

また、51号実験体が比較的良い適応性を見せた。すでに51号をセーフハウスに移し、観察を行っている。

観察の結果、51号をほかの実験室に移しさらに実験を進めることに決めた。

すでにその実験体の家族に偽の死亡通知を送った。家族は疑問を持っていないようだ。

引き続き家族の監視を続ける。もし必要なら、強硬手段を取っても構わない。

 

「これは……………。」

 

「随分横暴なことだ。何故ここまでして崩壊エネルギーに適応させようとする?」

 

「崩壊に対抗する技術を確立させるためでしょうね。現に戦乙女が使う装甲や武器、さっきの”全時空断裂”も、この実験の成果の一部かと。」

「そう考えれば、黎斗さんが使うそのゲーマドライバーってどういう仕組みですか?少なくとも天命で開発された技術ではなさそうですが。」

 

「ガシャットにインストールされたゲームのプログラムを、ドライバーで実体化させる…らしい。」

 

「真相は開発者のみ知る……ということですか。でも、それを量産できれば、崩壊に対抗する戦士を人道的に増やすことができるのでは……!」

 

「無理だな。これを使うには”適合手術”受けた人間か、それとも人間の遺伝子を持つバグスターだけだ。その手術を受けたとしても、使えるかどうかは当人次第ィ……。」

 

開発者はこの私だがな。レベル0の技術などを応用すれば可能性があるが、如何せんあの男に技術を流すことになるので絶対にしない。とはいえ、ウェンディには近いうちにドライバーを渡してもいいだろう。

 

話しているうちにセシリアが戻って来た。

 

「セシリア様、これを見て!」

 

キアナが先ほどのデータを見せる。

 

「これは…バビロン実験室は治療を名目に人体実験を人体実験を行っていたの!?」

「まさか、第二律者の目的は崩壊反応炉だけじゃないの?」

 

十中八九復讐だろうな。

第四律者の例を考えれば、第二律者はバビロン実験室で誕生したのだろう。崩壊に対抗するための実験で、崩壊の使者を生み出すとは、あまりの皮肉で笑わせてくれる。

 

『セシリア、第二律者はまだ片付かないのか?』

 

「オットー大主教様!?」

 

その声がオットーか。如何にも自分の才能に溺れている声をしている。やはり奴は削除すべきだな。

 

『律者との戦闘中であることを忘れていたんじゃないだろうな。』

『第二律者は実験室の崩壊エネルギーで強くなっていく。長引くほど、君の勝算は低くなるぞ。』

 

「それは分かっています。」

 

『これ以上時間を無駄にするなセシリア。僕は勝てない戦はしない主義なのだよ。』

『早く律者を倒す方法を見つけた方がいいぞ。』

『君すらあの律者を倒せないというのなら、崩壊核分裂ミサイルで実験室共々律者を爆破するしかない。』

 

「そんな……………」

 

『そうなってほしくないのなら、早くいい知らせを聞かせてくれ。』

 

「分かりました。」

 

オットー(クズ)からの通信が切れる。

核ミサイルを使うとは……まさに癇癪を起した子供がゲーム機を破壊するような行いだ。

 

「心配しないで。私たちが急げばいい話だから。」

「私に考えがある。そのためにはちょっと手伝ってほしいんだけど。」

「さっきのエレベーターに乗って、地下にある動力室のブレーカーを落としてきてくれない?それで上層に続く道を開けられるの。」

 

「分かった!」

 

「良いだろう。」

 

「分かりました!」

 

キアナがエレベーターに向かう。

エレベーターに入る瞬間を伺いワープし、「ブゥン!」とキアナの顔面を膝蹴りした。

 

「ゴホォッ!?」

 

「少しは自分の頭で考えろクズがァ!」

 

「な、何すんのよいきなり!」

 

「…………君はママの言う事をホイホイ聞けば何でも解決するとでも思ってるのか?」

「よく考えてみろ。ブレーカーを落としたところで、閉じている扉が開くはずがないことをな。」

 

「……!?つまり、セシリア様は、一人で律者を倒しに?」

 

「そういうことだ。」

 

「そんな……!ママでも律者とまともに戦ったら死んじゃうよ!」

 

そう言いキアナはエレベーターから奥に向かおうとするが、私が制止する。

 

「……落ち着け。攻略法は考えている。」

 

「……でも、キメワザは効かなかったですよね?有効打はありませんよ?」

 

「分かっている。だからこそウェンディ、君の協力が必要不可欠だ。」

「バグスターだからこその裏技があるのさ……!」

 

二人に作戦を説明し、私はある場所へワープした。

 

 

 

 

 

 

「アハハッ、やるじゃない!あなた、以前の奴らとは違うわね。」

「ほらっ、思いっきり楽しませてよ!」

 

空の律者がセシリアにとどめを刺そうとした瞬間、ウェンディがワープし、律者にしがみつく。

 

「セシリア様!」 「ウェンディ!?」

 

「コイツ何処から………離れろ気持ち悪い!」

 

「無駄に責任感のある人って、後先考えずに自分の命を捨てようとするんですよ!」

「その命があれば、将来どれだけの命を救えるのかも考えようとせずに!あなただって娘さんがいるんでしょ!」

「だからこんなバカなことをするぐらいなら私たちを頼ってくださいよ!」

 

「ええい面倒くさい!コイツから始末して……」

 

「黎斗さん今です!」

 

ウェンディが合図を出した瞬間、私は上空からワープし、

 

”マイティクリティカルストライク!”

 

キメワザのキックが直撃。ダメージを与えられずとも、律者の体を大きく吹き飛ばした。

 

「ヌハハハハハ!時間差テレポートだァ……!」

 

「小賢しい真似を……!」

 

喋る暇などないぞ律者ァ………?

 

「セシリア様から離れろ!このクソ第二律者!」

 

”タドルクリティカルフィニッシュ!”

 

氷剣モードで繰り出されたキメワザは律者を氷で封じ込める。

 

「ママ、今よ!」

 

セシリアはその隙を逃さず、黒淵白花による渾身の刺突で律者に大ダメージを与えた。

 

「グッ……!覚えてなさい!」

 

律者は捨て台詞を吐き、何処かにワープした。

 

「ふぅ……逃げて行ったわ。」

「でも黎斗さん、どうしてあなたたちがここに?」

 

「フッ。あんな陳腐な嘘が私に通用するとでも?」

「君はもう少し、人を騙す練習をした方がいい。」

 

「………セーフハウスに戻って。この先は無事で帰れる可能性は低いわ。」

 

「嫌よ!私だけ安全な場所にいて、セシリア様を危険に晒すのは!」

「パパが言ってた。すべてを掛けて最愛の人を守れって。」

 

「私たちも一人を除いて戦乙女ですよ?目の前の脅威を背に逃げられるほど薄情じゃありません。」

 

「……分かった。さっきはごめんなさいね。もう無理強いはしないわ。」

「あなたたちの言う通り、助けがなければ私は第二律者に殺されていたかも。」

「……だから、私と一緒に、この戦いをいち早く終わらせましょう。」

 

勿論私たちは了承する。

……おや、どうやら彼女はキアナに言いたいことがあるようだな。

 

「キアナ……私はまだ24歳よ!ママじゃなくてお姉さんよ!分かった?」

 

キアナは頬をつねって叱られてしまった。

 

「いたたたたた!つねらないで、セシリア様ぁ!」

 

「うーん……それだと余計母親っぽく見えますが………。」

 

裏技を挟みつつもセシリアが死亡するエンディングは回避できた。

引き続き実験室の情報を探りながら、頂上を目指すとしようか。




読んでいただきありがとうございました。
黎斗とウェンディを活躍させすぎるとキアナの出番が減るのでバランスが難しい………
ただでさえキアナだけの回に二人もねじ込んでいる状況で破綻しかけているかもしれませんが頑張ります。
よろしければ評価と感想もお願いします。
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