仮面ライダーゲンムズ ~崩壊世界と神域のゲーマー~ 作:紙コップ113
キアナ・カスラナァ!!!
なぜ君が第三律者を止められたのか?
なぜ生まれた時から名前がなかったのか?
なぜ父親が君の前から姿を消したのかァ?
……………その答えはただ一つ。
キアナ・カスラナァ……………
君が、天命の手で………………………………………
………………………………………だからだァーーーーハハハハハハハ!!!!!!
そんな……嘘だ……そんなはずない……………
全部嘘だ……………!
「ん……………」
いつから寝ちゃってたんだろう?私は記憶が曖昧なまま瞼を開ける。
「キアナちゃん?」
「芽衣……………せんぱい……………?」
その瞬間、芽衣先輩が私に向かって飛びついてきた。
「良かった…目を覚ましたのね……………」
「芽衣先輩……………ハッ、ムーンライトスローンは?」
「あーーー、話すとちょっと長くなるけどいいかしら?」
芽衣先輩の話によれば、「ゲーム病」を発症した私は、すぐに回収されたみたい。肝心のムーンライトスローンについては、檀黎斗と名乗る男が掌握した……………らしい。
「檀黎斗って確か、私に感染しているウイルス?なんだよね?」
「いかにも、その通りだ。」
「!?檀黎斗……………さん。」
「ああ。」
「アンタがウイルス?私の体から出て行って!さもなくば……」
「ンンン~~それは出来ぬ相談だ…」
何なのコイツ……!!!!
「……やはり妙だな……君にストレスを与えているつもりだが、症状全く進行しない。」
「どういうこと?」
この男が急に変なことを言いだした。ん、症状が進行しない?ってことは、
「私はもう治っているってこと?」
「いや、私がここにいる限り、それはないだろう。」
「監視の目をくぐり、バグヴァイザーでウイルスを継ぎ足したというのに……何故だ!」
「ゲーム病が完治したとでもいうのか!?」
そういうと黎斗は私の病室から出て行った。
「キアナちゃん、体の具配はどう?」
「うーん、そういえば、特に苦しかったりってことはないね…」
自分の体を起こし、軽く動かしてみた。
「うん、大丈夫そう!これなら明日からの訓練に参加できるかも!」
「良かった……でも万が一ってこともあるから、学園長の許可が出るまでは安静にするのよ?」
「そうもいかないよ、寝ていた分の遅れを取り戻さなきゃ!」
そういって私は病室を飛び出した。
「キ~ア~ナ~?」
「テレサ!?」
今一番会いたくない人に出会ってしまった。
「あたくしの許可が出るまで安静にしてなさいって芽衣から聞いてないのかしら?」
テレサ・アポカリプス。子供みたいだけど聖フレイヤ学園の学園長。16年前の第二次崩壊っていう大戦にも参戦している歴戦の戦乙女なんだって。
「でも、このまま寝てたら試験に間に合わないよ。」
「それに、あのウイルスがゲーム病が完治したかもって言ってたよ。」
「うーん……でも念のため今日一日はじっとしてなさい。」
一日か。まぁ、遅れた分は芽衣先輩かブローニャに付き合ってもらおっと。
戦乙女試験当日
「ゴホン。」
「それじゃあ試験を始めるわよー。」
「今回の実戦形式での試験は総当たり戦で行うわ。」
「勝敗だけが判断基準じゃないわ。試験官は戦闘中の総合的なパフォーマンスに基づいて合否を決めるから。」
試験官の人たちと戦乙女たちが準備を始めている。
「キアナちゃん、今日の具合は大丈夫そう?」
「うん、バッチリだよ!」
初めは私と芽衣先輩による協力戦。敵を多く倒すだけでなく、連携を問題なくできているか、てことも評価の基準になるんだって。
試験終了
結果はというと、非常に良かった。
「キアナちゃん、今日はびっくりするぐらい調子がいいわね。」
褒められちゃった。芽衣先輩の前ではいいところを見せたいからね。
次はブローニャとの対抗戦。二人の戦乙女が実際に戦って勝敗を決める。
「まさかブローニャがバカキアナと対決するとは思いませんでした。」
「ブローニャ、体の具合は大丈夫なんでしょ?」
「変なウイルスを貰って倒れていたキアナには絶対に言われたくありません。」
「フン、何よ!せっかく心配してあげてるのに!私の実力がアンタなんかとは比べ物にならないことを教えてあげるわ!」
「……………ブローニャの考えすぎでした。」
「キアナの頭はウイルスで崩壊したのでしょうか。」
私が勝った。
「あっはは、私が本気になったら、アンタなんか手も足も出ないでしょ。」
「ぐっ…ブローニャはまだ本調子ではないので安定しないだけです。」
「あれれ~?私の頭がウイルスで崩壊していたって話はどこ行ったのかな?」
次は時間内にどちらの方がダメージを減らせているかの生存戦。次の相手は……………委員長!?
「キアナ、今日の試験もよろしくね。」
「い、委員長…」
委員長のフカは、堅物で超真面目で言っていることが年寄りみたいな人なんだ。
「キアナ、何か言いたそうだね。」
「うぅ…」
「キアナが何を考えているかはわからないけど、悩みは後に置いておくこと。目の前の戦いに集中しなければ、あれこれ思い悩んで負けるよ。」
「実を言うと、以前のキアナが羨ましかった。闘志に満ちて、元気いっぱいで。」
「そんな風に戦っていたキアナはもう立派な戦乙女だと思う。」
やっぱり委員長の言っていることはなんかジジババ臭いというかなんというか……まあいいや。委員長とまともにやりあって勝てそうにないけど、やるしかないか!
結果は、僅差で私の勝ちだった。
「キアナの戦いぶりは本当に見事だった。」
自分でもわからないけど、今日は自分ではないと思うほど調子がいい。
委員長が手加減していたかもしれないけど………
試験がひと段落したハーフタイム中、テレサが私たちに声をかけた。
「ハーフタイムを使ってみんなに紹介するわ。こちらは本部の視察官のリタ・ロスヴァイセさんよ。」
「今回、学園の視察ついでに戦乙女試験の見学していかれるから、みんな頑張ってちょうだい。」
ほかの学生たちがリタを見て美人とか優しそうとかと話し声が聞こえる。
「お邪魔します、皆さん。テレサ様、本当に優秀な戦乙女が揃ってらっしゃいますね。」
「勝手ながら、交流したくてうずうずしてきました。」
「交流?」
テレサがリタが言ったことの意味を問いかける。
「想像以上の出来の戦乙女が数名ほどいました。」
「失礼でなければ、そのうちのお一人をこちらにお呼び願えればと。」
「もちろん歓迎よ。じゃあその幸運な受験生は誰かしら?」
今日は試験の調子がいいし、もしかしたらと思っていた矢先に、
「そこの白い髪のお嬢さん、お名前は確か……………キアナ・カスラナさん?」
「キアナ?どうしてキアナを選ぶの?」
「カスラナ…もしかしてあの方はまさか……………!」
「いやいやそのカスラナじゃないから、偶然の一致よ。」
テレサに否定された。本当なんだけどな。
カスラナ家は代々崩壊との戦いを続けている一族で、パパも一時期は天命の戦士だったらしいよ。
「その話はひとまず置いておきまして、キアナさんには一つお願いがあるのです。」
「何?私と手合わせでもしたいの?」
「いいえ、これから天命に所属予定の方のちょっとした試験を行いたく、そのお手伝いをしていただきたいのです。」
「入隊試験?あたくしはそんな話聞いてないわよ!?」
「申し訳ございません、テレサ様、これは急遽決まった話でありまして。」
「新しい戦乙女が来るなんて、これは先輩としての意地を見せなきゃね!」
と、私は新入りの戦乙女にかける言葉を考えていると……………
「リタ・ロスヴァイセ。勝手に話を進めるのはやめてもらおうか。」
…………………………この声はまさか!
「試験会場に来たということは、お返事がお決まりになったということで間違いありませんね?」
「檀黎斗様。」
今回はすべてキアナ視点だったので、ほとんど原作通りになってしまいました。
この頃のキアナ、記憶の倍は生意気だったのでセリフを考えるのに滅茶苦茶苦労しました。
ちょっと違和感があるかもしれませんが、次回は黎斗視点に戻ります。