仮面ライダーゲンムズ ~崩壊世界と神域のゲーマー~   作:紙コップ113

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そういえば七夕ですね。(2024/7/7現在)


風の律者

結論から言うと、暴走したウェンディを逃がしてしまった。

 

それから残念なニュースもある。天命本部はウェンディを第四律者、つまり「風の律者」と認定し、本部のS級戦乙女が捕獲のために出動したことだ。万が一、本部に連行されるとしたら……………

 

「ブローニャは、ウェンディが他人を傷つけることはないと思います。」

 

「危険は冒せないのよ。彼女はすでに、律者として覚醒しているのよ。」

「だから、彼女の意志はもう、崩壊に支配されている可能性が高いわ!」

 

「私もウェンディを信じるよ!」

「長空市のときは、崩壊エネルギーに操られていたけど………最終的には最終的には自分の意志で崩壊に打ち勝ったでしょ!」

 

何だと?

……………そのことが本当ならば、ウェンディのエンディングを変えられるかもしれないか?

 

「キアナちゃんの言うとおり、助けてあげれば、ウェンディちゃんも本心を取り戻せるはずです!」

 

張本人がそういうなら間違いないのだろう。ならば今すべきことはただ一つ……………

 

「諸君、本部のS級戦乙女がここに来る前に、ウェンディを私たちで無力化する……………それしか方法がない。」

 

暴走した仲間は一度倒して目覚めさせる……………RPGではおなじみの展開だろう。

 

「姫子少佐、奴らがここに来るまであとどれぐらいだ。」

 

「このスピードなら、あと30分しかないわね。」

 

あまり時間はないか……………

私は以前使い損ねたガシャットを起動する。

 

”シャカリキスポーツ!”

 

ガシャットの起動とともに、カラフルな自転車、もといスポーツゲーマが出現する。

 

「自転車ぁ!?」

 

「なるほど、ガシャットによってはこういう使い方もあるんですね。」

 

ブローニャの理解が速くて助かる。私は早速ゲーマに乗り、ウェンディの飛んで行った場所に向かう。

 

「私が先攻する、遅れるなよ!」

 

「ちょっと、一人だけ自転車に乗るとかズルい!」

 

君が装着している”装甲”とやらも、私から見れば羨ましい限りだがな。

 

 

 

私たちが向かう最中にも、ゾンビや崩壊獣は当然のごとく障害となる。

 

「ザコキャラ如きが、私の邪魔をするなァ!」

 

”ガシャット! キメワザ!”

”シャカリキクリティカルストライク!”

 

ゲーマの車輪にエネルギーが集中し、奴らを薙ぎ払う。

 

”会心の一発!”

 

「シャカリキスポーツって、あんなゲームだったっけ?」

 

「ドレミファビートのガシャットではどうなるのか、ブローニャは少し気になります。」

 

ほう?キアナと芽衣は建物を利用したパルクールで、ブローニャは重装ウサギの飛行機能でついてきたか。ソロプレイの心配はなさそうだな。

 

 

 

 

ウェンディを発見した。

 

「さっきは逃がしてあげたのに、まさか私を倒せるとでも思っているの?」

 

「ウェンディちゃん!お願いだから一緒に帰ろう?」

「いまのあなたは崩壊エネルギーに侵食されて、自分を見失っているだけよ!」

 

「未だに自分が上だと思っているのか。ならばこちらもそれ相応の……………」

 

「黎斗、待ってください。ブローニャはウェンディと話がしたいです。」

 

「来ないで、嫌よ!話なんてしたくない!ブローニャお姉ちゃん来ないで!」

 

ウェンディは想像よりブローニャに絆されていたようだ。少し待つとしよう。

 

「ウェンディを見ると、ブローニャは思い出します。かつて孤児院にいた頃、ゼーレという子がいました。」

「ゼーレはウェンディのように強くて優しい子でした。」

「ゼーレも一度は崩壊に意識を操られましたが、最後は打ち勝ちました。」

「ブローニャが改造手術を受けた時も苦しかったんです。そして今も……………」

「ですが、一筋の希望があるなら前を向くべきです。ブローニャにはウェンディの苦しみがわかります。」

 

なるほど、ウェンディを救いたがっていたのは、自身もモルモットだったこと、そして「ゼーレ」に姿を重ねていたからか。

 

「ブローニャは苦痛に耐えるウェンディの強さもわかります。」

「だから諦めないでください!ブローニャはずっと信じています。」

 

「……………私…ブローニャお姉ちゃんを信じる……………」

「ブローニャお姉ちゃんが信じてくれるなら、私も信じてみる…!」

 

ウェンディの意識が戻ったか……………

 

「意識が戻ったなら、ここには用はない。本部の連中が来るまでに撤収するぞ。」

 

「私たちはすごい戦乙女だから、もし崩壊に操られていたとしても、すぐにやっつけちゃってたよ~」

 

「安心してください。ブローニャたちと一緒に帰りましょう。」

 

レベル3の出番がなかったのは残念だが、こんな平和的なゲームクリアもたまにはいいか。

 

 

 

 

 

 

『ブローニャ。親愛なる我が娘よ。いますぐ第四律者を回収しなさい。』

 

「何だと?」

 

誰の声だ?ブローニャ宛の通信のようだが…………………………!?

 

ブローニャが私たちに向けて砲撃してきた。あまりに突然だったため、もろに食らってしまった。

 

”ガッシューン…” 「グウッ……………!」

 

「最高権限指令入力。重装ウサギ19C、狙撃モードにチェンジ、第四律者を攻撃。」

 

やはり暴走なんかではなく第三者からの介入だったか……………!!

 

「やめて、ブローニャ!何してるの!?」

 

「ブローニャお姉ちゃん、なんで私を攻撃するの!?」

「まさか……………さっきのは全部嘘だったの…?私…もう…だれも信用できない!」

 

まずい……………!ウェンディの力が戻ろうとしている……………!

 

「待て、落ち着けウェンディ!ブローニャは今操られている!だから彼女の意志じゃないんだ!」

 

『全戦術機甲、ステルス解除』

『目標、第四律者!』

 

「すでに囲まれていただと……………」

 

次の瞬間、すべてのロボット改め機甲の砲撃がウェンディに直撃する。

 

「うわぁー!」

 

ウェンディは攻撃に耐えきれず、地に伏せてしまった。

 

「そんな……………律者を一撃で倒すなんて……………」

 

芽衣は驚いているが、私たちが用意できる最大火力をはるかに超えている。

 

『新しい戦術機甲……………なかなかのものじゃないか。』

『律者の隙を作ったあなたたちに感謝するよ。』

『……………おっと、忘れるところだった。ここに律者がもう一人いることを。』

 

「律者がもう一人って……………まさか芽衣先輩!?」

 

『ブローニャ、我が娘よ。第三律者を捕獲しなさい!』

 

「はい……………お母様。」

 

ブローニャの無機質な了承を共に、瞬時に芽衣を捕縛する。

 

「そんな……………どう…して……………」

 

「雷電芽衣の捕獲、完了しました。」

 

『あぁ、そうだ。ブローニャ、ついでにその男の腰にある装置も回収しなさい。アレは調べる価値があるわ。』

 

まさか、私のゲーマドライバーも狙う気か!?強欲な女め……………

だが私もそうやすやすと渡すつもりはない。ならば……………

 

「キアナ……………」

 

「何?こいつらをなんとかできる方法でもあるの?」

 

「……………任せた。」

 

「はぁ!?ちょっと、私一人でやれっていうの?」

 

私のゲームが奪われるのは何としても避けなければならない。彼女なら死にはしないだろう。

私は奴らの包囲網の外へワープした。




読んでいただきありがとうございました。
黎斗って詰みの状況なら敵前逃亡も平気でやりますよね。
3章はいろいろ描写が少なかったので、風の律者戦を入れられなかったです。

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