仮面ライダーゲンムズ ~崩壊世界と神域のゲーマー~ 作:紙コップ113
ありがとう……ありがとう……ありがとう……ありがとう……
「ねぇキアナちゃ~ん?もうすぐME社だけど、潜入準備はできてるの?」
「もちろんできてるよ!ってあれ?なんで今回はテレサの指揮なの?姫子おばさんは?」
「誰がおばさんだって?次言ったら許さないわよ?」
……………現状を説明しよう。
ニュージーランドでの作戦にて、風の律者ことウェンディを保護しかけたのはいいものの、”ネゲントロピー”の介入によりブローニャが再び洗脳下に入った。そのおかげでウェンディどころか、芽衣までもが拉致されてしまった。
二人の戦乙女を失ったため、今回は姫子少佐とテレサ学園長も三人の奪還に参加するという訳だ。
「まったく……………どっかの誰かさんが敵前逃亡しなければこんなことしなくて済んだのになー。」
「ほう?君こそ、S級に匹敵する実力を持っているはずが、惨敗だったじゃないか。」
「はぁ!?この前はただ油断してただけだから!アンタこそ、神とか名乗ってるくせにあっさりとブローニャにやられてたじゃない!」
「黙れェェェ!」
……………作戦はこうだ。
まず私がバグスターの特性を利用し、ME社内部へ侵入する。そこで敵を倒しながら彼女たちが入り込めるような入り口を探す、という順序だ。
”マイティアクションX!”
”シャカリキスポーツ!”
「グレード3、変身!」
”ガシャット!” ”ガッチャーン!” ”レベルアップ!”
”マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクションX!”
”アガッチャ!シャカリキ!シャカリキ!バッドバッド!シャカッとリキッとシャカリキスポーツ!”
ゲンムにスポーツゲーマが装着し、仮面ライダーゲンム スポーツアクションゲーマーレベル3となった。
「では行ってくるよ。君たちの健闘を祈る。」
そういうと、私はME社へワープした。
「レベルアップってああやるのねー。あの追加装備の発想、技術部に言えば再現できるのかしら?」
「学園長?私たちも外から入れるか探してみましょう。」
内部へ侵入した途端、警報が鳴り響く。至って当然の反応だな。
……………機甲の数が多い。これも想定内というわけか。
『早速大物が釣れるとは、今日の私はそこそこツイてるわね。』
「お前がカカリアか。」
テレサいわく、ネゲントロピーの中でも屈指の急進派らしい。こういった過激な手を使うのもためらいはないということか。
「悪いがお前のゲームに付き合う義理はない。目的を果たさせてもらうぞ。」
私は肩に装備されたトリックフライホイールを外し、機甲に向けて投擲する。
ズガァーン!
機甲の装甲は容易く貫通し、スクラップとなった。
レベル3はただスペックを上げるだけでなく、使うガシャットによって新たなる機能が追加される。さっきのはその一部だ。
……………とはいえ、一体倒しただけでは気を抜けないな。見覚えのあるもののほかに、棒人間のような小さい機甲も出てきた。ならば……………
”ガシャット!” ”キメワザ!”
”シャカリキクリティカルストライク!”
両肩のホイールにエネルギーを溜め、機甲の群れに投げる。
ホイールは竜巻の如くの群れをスクラップの山にした。
”会心の一発!”
ネゲントロピーの機甲には、今のところ飛行能力などは搭載されていない。ならば、
”ジェットコンバット!”
”ガシャット!” ”ガッチャーン!” ”レベルアップ!”
”マイティアクションX!”
”アガッチャ!ジェット!ジェット!イン・ザ・スカイ!ジェット!ジェット!ジェットコンバット!”
コンバットアクションゲーマーレベル3。この形態は数少ない飛行機能が搭載されたガシャットだ。上空からの弾幕攻撃を得意とする。
「ブハハハハハ!お前が作った機甲も、私の才能の前では無意味だァ!」
私は高ぶった精神に呼応し、ガトリングコンバットを連射する。
ガトリングから放たれる炸裂光弾の最大発射速度は毎分5400発。いくら数があろうとも、私にダメージ一つ与えずに破壊された。
「……………ここだな。」
「ロックは解除した。ビルのC7ゲートから入れる。」
キアナたちと合流した。
「黎斗、芽衣先輩の場所は分かる?」
「ああ、彼女は3階の実験室にいるようだ。急ぐぞ。」
「芽衣せんぱーい!助けに来たよー!」
彼女が解剖されたりモルモットにされては困る。すぐさま向かうとしよう。
実験室に入ると、SF作品の様式で拘束された芽衣を発見した。
「……………いた!芽衣先輩!」
キアナが芽衣に近寄ろうとした瞬間、ブローニャが立ちはだかる。
「そう簡単には渡してくれないようね……………」
『フン、あなたたちは価値を全く理解してない。』
『奴らの自然を操る力の源を解明すれば、人類の科学技術も飛躍的に…』
「興味ないな。」
『何?』
「自然や世界を操ることなどすでに経験済みだ。今更そんなものに用はない。」
「そんなこと言えるの、世界でアンタ一人よ……………」
姫子少佐はそう言うが本当だ。一度はゴットマキシマムマイティXガシャットで、世界を、宇宙をゲームに変えた。
それに律者など、幻夢コーポレーション復活の障害に過ぎん。
『……………ブローニャ、奴らを仕留めなさい!』
「ブローニャ、目を覚まして!」
ここは力づくになるか?
「……………幼いころから両親を失くしたブローニャにとっては、”カカリア”はお母様そのものです。」
……………ブローニャ?
「ブローニャは、優しくしてくれた芽衣姉様を傷つけたくない……………」
「だから、ブローニャは戦いません!」
「キアナ、今すぐ芽衣姉様を連れて脱出してください!」
「これは……………ブローニャの意志で言っているのよね?」
「嘘を付いているようには見えないが、果たしてどうか?」
「……………ブローニャは、すでに自分のバイオチップを破壊しましたから。」
『ふざけないで!バイオチップはあなたの脳内に直接埋め込んであるのよ!?』
カカリアも予想できなかったのだろう。脳にあるものがなくなれば、命にどんな影響があるかわからない。私としても、こういった自己犠牲は勘弁してほしいのだが。
「ブローニャは、自分の命よりも芽衣姉様の方が大切です。」
「芽衣姉様を傷つける命令にはもう従いません!」
……………よくいったと褒めてやりたいところだが、自分の命を懸けるのならそうはいかないな。
「芽衣姉様を……………頼みます……………」
遺言のようなことを言い、ブローニャは倒れた。
解放された芽衣は目を覚ました。
「何で、ブローニャちゃんが倒れているの!?」
「ブローニャは…芽衣先輩を守るために深手を負って、今は意識を失っている…」
脳にダメージを負ったとはいえ、即死とまではいかなかった。担当するドクターの腕次第では助かる可能性があり、最悪データを採取すれば、私のように蘇ることもできる。だからそこまで悲観する必要はないだろう。
「彼女を救うためにも、早くウェンディを回収して撤収するぞ。」
すでにウェンディがいる場所も割り出している。このビルの最上階だ……………
読んでいただきありがとうございました。
前半のブローニャの活躍を黎斗が全部持って行ってしまいましたね。
というか、バグスターという便利なものがあったとはいえ、ゲームで律者同然の力を使えるという恐るべきゴッドマキシマム……………