T社ドンキちゃん良いよね...かわいい系じゃなくてお美しい...
プロローグ:ようこそ地獄へ
前世の私の人生は悪いものではなかった、今思うとバカ丸出しだった幼少期を過ごし、
そして中学、高校でもそこまで多くはなかったが友人もいて、受験勉強の末に行きたかった大学にも合格することもできた。
だがそんな私の人生の階段が音を立てて崩れ去ったのは大学生の時、難病にかかり数年間にわたる闘病の末にあっさりと逝ってしまったことだろう。
朦朧とする意識の中
そのまま死ぬんだろうな、とぼんやりと考えていた。
だがその時、心の中でとある思いが込み上がってきた。
生きたい、と
そして
「...生きたい、もっと生きて色んな事を感じたい、見たい、まだ死にたくない」
そんなことを口に出した。
そして、いつの間にか私は真っ白な空間にいた。
この展開を知っている。
高校時代、いまでは口にするのも憚られるいくつもの黒歴史を生み出したあの時期に、狂ったように読み漁っていた、俗にいう異世界転生モノの導入の展開にそっくりだった。
「まじかよ...まじかよ!!!え、これそういう奴だよね!?そうだよね!?」
正直めちゃくちゃ興奮した、あの時期にはまっていた異世界転生モノの展開にそっくりな出来事が目の前にあったからだ。逆に興奮するとな言う方が無理な話だろう。
「いやぁ...神様ありがとうございます!!!こりゃ足向けて眠れないじゃないですかやだ~」
そうして私は興奮半ばに歩みだす、その先がどんな世界か知らないまま。
「んじゃま、二度目の人生レッツゴー!!!」
そうしてすべてが始まった。
始まってしまった。
気づいた時には私はその世界に転生していた。
「ここ....どこなの?…あれ、私って、あれ?」
私...私の名前....私の名前が思い出せない!?
ここがどこなのかわからない、私がだれなのかわからない。
自分と関りのある人の名前も顔も、自分の名前もことごとく記憶が抜け落ちていた。
ただ、自分が転生したこと。そして元の世界の知識、経験していた事は覚えていた、ものの見事に自分の情報だけすっぽりと抜け落ちていたのだ。
「ここは...どこ?」
見たこともない場所だがこの場所が危険ということはなんとなくだが分かった、とりあえずただ立っている事は凄く危険だと判断して、当てもなく歩く。
辺りは薄暗く、じめじめとしていて、時折水たまりのある路地を歩いていく。
ふと、水たまりに目を向けてみると自分の姿が写る。
「こ、これが私!?子供になってる!?」
そう、私は子供になっていた。
そうして歩き続けていくうちに少しずつ嫌な予感が沸き上がってきた。
この光景には既視感があった。
高校、大学と闘病期間中もずっとハマり続けていた
とある会社のゲームシリーズの舞台に酷似していたのだから。
「いや...でも、ずっとハマってたゲームの世界に転移出来るってめちゃくちゃ光栄なことでは?
…そうだよな、そうに決まってる!!!」
沸き立つ不安を払拭するように、その可能性に目を向けないように、ひたすら歩き続けた。
イヒェッヒェ
道なりに歩き続けていくと人の声らしき音が聞こえてきた。
とりあえず人に会える、この不安感を軽減できるかもしれない。
ゴスッ
そうして走り出した、音はどんどん大きくなってくる
ビチビチッ
なにか音がするが今はそんなことを気にしている余裕はない、とにかく人がいる所に向かわなければ。
ハハァッ
そしてそのまま音に導かれ進んでいくと、狭い路地を抜け、今まで歩いていた路地よりも少し広い路地へとたどり着く。
そしてこの瞬間、私は理解した、理解してしまった。私はどんな世界に来てしまったのか、そしてこの世界で生きることがどのようなことを意味するのかを。
私のこの世界での最初の出会いは
「おーこりゃまた良い皮が取れた!薄くて良んなぁ!」
「なに言っとーよ?まだ305枚しか剝がせ取らんのに...」
「あっ、またゴさん!こいつ!!剝がしたのば全部食ってどげぇすっとよ!」
まだ生きている人の皮を剝がして食っている、イカレた集団だった。
初エンカウント : 笑 う 顔 た ち
地獄かな?地獄だわ
続けるかどうか私にもわからん。