見切り発車なので自分でもどうなるのかわかりません()
まぁなんとかなるやろ!
私は一瞬自分の見たものが信じられなかった。
確かに私がハマっていたゲーム、Lobotomy Corporationの続編であるLibrary Of Ruinaでは
たびたび*1人肉を食べる組織や個人などが登場していた。
そのようなシーンが登場するたびに
うーん This is ディストピア!...だがそれがいいんだよそれが!
などと思っていた。だが、
それはあくまでもそれは画面越しに見ていたから、自分が当事者になりえることはないのだから
いわゆる神の視点でみていたからそんなことを思えていたんだ。
だがこれは画面越しでもファンタジーでもなんでもない、実際にこの目で見て、感じでいる。
Lobotomy Corporationで使われていたような、認知フィルターなんてものはこの場にあるはずがない、
Library Of Ruinaのストーリーのような、多少グロくはあるけども、絵本の様になっていて、娯楽として楽しめるようなスチルなんてものもない。
そして、
いままで画面越しに見ていたが故の神の視点、なんてものもない。
全てが生々しいリアルであり、今目の前で笑いながら皮を剝がしている。あいつらの顔、立ち上る煙、そして犠牲者のもはや言語を成していない絶叫が全て、すべて
ビリッ
あ、今顔の皮が
飛び散る血が
犠牲者の絶叫が
あいつらの吸っている煙の音が
あいつらの笑い声が
四人の笑い声が
ジャクジャクと鳴る刃物の音が
地面を染めていく赤色が
そして、そして
イーヒヒヒャッ
煙の分け目から見えるあいつらのにんまりとした笑顔の仮面が
そして、
「ひぅっ....」
とても小さな悲鳴が自分の口から漏れた。
その瞬間、
あいつらのうちのひとりの動きが止まった。
…まずい、まずいまずいまずいまずいまずいはやく逃げなきゃ
どこへ、どこへ、どこえ、どこに、どこに逃げれば
とっさに自分から見て一番近く、自分の身を隠せるくらいの大きさの物陰に身を隠す。
足音が聞こえる
口を両手で塞ぎ、これ以上悲鳴が漏れないように、そして少しでも気づかれる可能性を減らすために必死になって縮こまった。
おねがいです、気づかないでください...
足音が少しずつ近づいてくる
見つかりたくない、せっかく生まれ変わったのにもう死ぬなんて嫌だ、あの人みたいに皮をはがされて死ぬのはいやだ、痛い思いをして死にたくない、あんなに怖い思いをして死ぬのは嫌だ嫌だ嫌だ...。
全身に痛みが走るほど縮こまり爪が肉に食い込んで血を流すほどにひざ下を握りしめる。
足音が間近まで迫ってくる、
もう...ダメなのかな...せっかく転生までしたのに死んじゃうのかな....。
そう思うと自然と涙があふれてきた
そうして死を覚悟したその瞬間
「おーいゴさん!こいついきなり暴れだしたぁ!煙が薄くてうめぇこと効いてねぇだ!」
「いてぇな!こげーな力がまーだ残ってただぁ?うおっいてぇ!」
「こいつ!ハイさんの顔を蹴りやがった!」
「おめぇさんの鈍ぃ煙を吹きかけて欲しいんだぁ!」
あいつらのうちの三人の声が聞こえる
助かった...?と思い力を緩めたその次の瞬間
「命拾いしたなぁ、童ァ...」
耳元で低い声でそんな声が囁いてきた
「おめーらぁ!そいづのことおさえておけー!いーま鈍ぃ煙吹きかけっとーよぅ!」
そうして足音が離れていく、
数分の静寂の後に足元にはいつの間にか水たまりができていて、私は体を縮こませて震えていた。
あいつらは、抵抗を始めた男を鎮静化させようと苦労しているのか、いまだに煙の吹き出す音や打撃の音が絶えない。
「...ここにいたら、あの人の次にころされる」
脳内では先ほどの濃厚で明確な死のイメージ、その恐怖、心への痛みが強烈に刻み込まれていた。
「逃げなきゃ...どこか遠い所に...あいつらが追ってこれないような場所に...」
気が付くと私は走り出していた
どこでもいい、どこか遠くへ、生きるために、私はひたすらに生へ渇望していた。
走って走って走り続ける
「...っ!!!あぐっ!!!」
….両膝が熱い、膝を見ると両方ともすりむいていた。
足首もくじいてしまったのか足首からズキズキとした痛みが響く。
だけれども止まるわけにはいかない。ここで立ち止まっていたらあいつらがおいかけてくるかもしれないから。
だから、止まるわけにはいかないんだ。
「生きてやる...絶対!生き延びてやる!」
そうして、私は裏路地の中へと走っていく、少しでも安全な場所へ行くために、今日を生きのびる為に。
ひとりぼっちで
◆◆◆
暴れていた男を動けなくした後に、笑う仮面をつけた男、ゴは大きく煙を吸う。
「おー、やっとこさ眠ったみてぇだー苦労させんなぁ!」
「どうするだ?まだ402枚しか剝がせ取らんとーよ?」
「とりあえずこいつ持ちけぇるかぁ?まだ食べたりんとーよ!」
仲間たちが盛り上がる中、ゴは先ほどの物陰の方を見る。すでに気配はなく逃げて居なくなったようだ。
「ん?ゴさんどうしただ?」
仲間たちがに声をかけられ、仲間たちの方へと振り返る
「ん、なんでもね、ただすこぉしばかし疲れただけだ!」
そうしてゴの頭の中からはあの子供のことはすっかりと忘れてしまった。
あの運の良い子供が今後どんな道を行くのかなんて彼の知ったことでは無いのだから。
ちなみに、主人公君が転生した場所は美食の街と呼ばれてるらしいですね。
さぞかし美味しいものでいっぱいなんだろうなぁ()