ここは砂に囲まれた学校、アビドス高校。
全校生徒はたったの6人、法外な借金も抱えているが、各々ができることを探して復興に尽力している。
ここに1人の来訪者が訪れることで、物語は動き出す。
ある日のこと。シロコちゃんが不審物を背負って帰ってきた。
「シロコちゃん。それは何…というか誰?」
「シャーレの先生らしい。
砂漠で遭難してたから救助してきた。」
「シャーレの先生?」
「あ~アヤネちゃんの言ってた人だね。
ちゃんと来てくれたんだ。よかったよかった。」
部室のドアが開き、明るい声が響く。
「対策委員会委員長、
大丈夫ですか?」
"大丈夫だよ。"
"私はシャーレの先生、救援要請を受けてここに来たんだ。"
マツリちゃんの元気な挨拶に影響されたのか、さっきまで背負われていた人も爽やかに挨拶していた。
「ほら、ホシノちゃんも。」
そういえば私だけ自己紹介がまだだった。
いつもマツリちゃんには助けられてばかりだ。
「対策委員会副委員長、小鳥遊ホシノです。
…よろしくお願いします。」
対策委員会の人以外と直接話すのは久しぶりだったけど、少し無愛想じゃなかっただろうか。
私は、失敗していないだろうか。
あの日からずっと不安で仕方ない。
自分の行動に自信が持てない。特にコミュニケーションとなればなおさら…。
「大丈夫だよ、ホシノちゃん。」
だから、ちゃんと答え合わせをしてくれるマツリちゃんの存在はありがたいものだった。
「すいません、何分外部の方と接触する機会が少ない土地ですから。ちょっと緊張してるんですよ。」
私の頭を優しく撫でながら、挨拶をフォローしてくれた。
「ん、私も撫でる。」
"仲良しなんだね。"
二人に頭を撫でくり回される姿は親子や姉妹のように映っているのだろう。
なんて思っていると、先生はキョロキョロと周囲を観察していた。
"他の生徒はどこかにいるのかな?"
「少し用事で校外に行ってるんですよ。
もう少ししたら帰ってくるので、それまでゆっくりしてください。…あ、ゆっくりついでにアビドスの現状でも話しましょうか。」
そこからマツリちゃんは、大まかなアビドスの現状を先生に話した。法外な借金があること、返済の目処が絶望的なこと。
私たちの話だけど、改めて聞くと現実感ないや。
"…それは、大変な話だね。今までよく6人で…。"
「確かに大変かもしれませんね。
でも私は信じているんですよ。希望を信じれば、きっと願いを叶えることができると。
…それに、ここまで大変だといっそワクワクするじゃないですか。」
"流石は委員長だね。"
"ところで希望っていうのは何を指してるのかな?もしかして、借金返済の鍵だったりする?"
あ。聞いちゃった。それだけは聞かないでほしかったな。
だって────。
「希望とは人々を照らす輝かしい星であり、神々しい黎明であり、つまりは光であり──ホシノちゃんのことです。」
マツリちゃんの褒め殺しが始まるから。
助けてノノミちゃん、アヤネちゃん、セリカちゃん……。