その後危なげなく前哨基地を破壊し、私たちは学校に帰ってきた。
「みなさん、お疲れ様でした。」
「アヤネちゃんも、オペレーターお疲れ様。」
みんなはお互いに労いの言葉をかけあっている。後輩ができてからしばらく経ったけど、こういう雰囲気はまだ慣れないな。
私は遠慮しておこう。
「どうかしたの?ホシノちゃん。」
なんとなく床を眺めていたら、マツリちゃんが心配してくれた。
なんだか申し訳ない。
「今更だけど、人が増えたな、と思って。」
「そうだね。
2年前はたったの3人だったから今は2倍だよ!2倍!!」
「…ふふっ。」
大げさなリアクションにつられてつい笑ってしまった。
「お、珍しいね。ホシノちゃんのそういう顔。」
「そうかな?」
1年前に比べれば、ずいぶん素直になった気がするが。
「うん。ホシノちゃんはもっと笑っていいんだよ。
大事なこととか、めんどくさいことをどうすればいいかは全部私が決めるからさ。
ホシノちゃんは難しいことは考えなくていいんだよ?」
そうだ。2年前のあの日。
私は私の持っているものを全部この人に預けたから。
だから。もっと気楽にやるべきだ。
「…ねぇ、マツリちゃん。」
「なに?」
無意識に、すがるようにマツリちゃんのパーカーの袖を掴んでしまう。
「これからもよろしくね。」
「もちろんだよ。」
見る人全員が安堵するような、柔らかで優しい笑みを浮かべながら、私の言葉を肯定しくれた。
「先輩たち、何話してるの?
改めて先生に自己紹介するからあっちに行こう。」
「あっ…うん。」
いきなり話しかけられたものだからびっくりした。
そういえば全員分の自己紹介はまだだった。
「私は認めない!」
自己紹介が終わったあと。学校の現状を話している途中で、セリカちゃんがどこかへ行ってしまった。
…大人は信じられない、か。
セリカちゃんの言うことも分かる。でも、先生はなんとなく信頼していい気がする。
お人好しな感じとか、ユメ先輩に似てる気がするし。
「セリカがあんなに神経質になってるのは、今まで誰もこの問題と真剣に向き合ってくれなかったから。」
「そうですね。先生は私たちを初めて助けてくれた人なんです。十分力になってもらいましたし、これ以上迷惑はかけられませんよ。」
"迷惑なんてかけられてなんぼだからね。"
"私も対策委員会の一員として頑張るよ。"
やっぱり相当なお人好しだ。
「そ、それって…あっはい!よろしくお願いします!」
「…そういうことなら、私からもよろしくお願いします。」
マツリちゃんはどこかぎこちなくお辞儀しながら、そう言った。
更新間隔が大分空いてしまいました。
最終話までのプロットはあるので絶対に完結させます。
マツリのプロフィールを書いておきます。
年齢 17歳
身長 155cm
趣味 読書、チェス、将棋 愛読書は君主論
髪は首の辺りまで伸ばした抹茶色。
瞳は濃い緑色。
アビドス指定のワイシャツの上に緑色のパーカーを着ている。