もしもグランゼニスの神秘がいたら   作:伝説の超三毛猫

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こいつもトラウマだったんだ……攻略法知るまでは…………


欺瞞の呪い

 創世セニカと出会った日の事を、アビドス廃校対策委員会の面々は忘れることはない。

 ブラックマーケットで出会い、ヒフミと共にアビドスの事情を知って行動したのだ。その過程で銀行強盗なども一緒に行い、絆を深めていた(その後、しきりに、必死に神に許しを乞うていたセニカがあまりにも哀れだったが)。

 

 ティーパーティーに報告に行ったヒフミと違い、アビドスに残って対策委員会を助けようとしたが…彼女達はこれを拒否。

 支援と称して悪さをされても止められない……それは、シスターフッドを警戒しているも同然だった。冗談混じりに「トリニティ辞めてうちへ来るなら考えてあげるよ」と言った際には……

 

『…はい。わかりました』

 

 といって、本当にトリニティに退学届を出すという騒動まで引き起こした。

 そんな事をしてまで、アビドスを助けようとする理由を問いただすと……

 

『困った誰かを助ける事に理由は要らない……そんな理想を叶える為です』

 

『…と、言いたいところですが…私は、アビドスに不義を働いていた事を知りました。

 償わなければなりません。それをせぬままトリニティでのうのうと過ごす事は……私の信仰への裏切りですから』

 

 そう言ってアビドスの復興に手を尽くそうとする彼女を、アビドスの生徒たちは始め信用しなかった。当然だ、今まで誰の助けもなかったのに何を今更、という気持ちがあった。

 

『貴方がたのその気持ちは、貴方がたが並々ならぬ気持ちでアビドスを守ってきた証左です。なので…私など信じて頂かなくとも構いません。私は、私に出来ることで皆様に償います』

 

 しかし、そんな事はお構いなしと言わんばかりに、セニカは働き続けた。先生と協力し、アビドスの砂を商品に転用出来ないかと模索して……更に、アビドスを狙うPMCを共に撃退することさえした。

 執念にも似た精神でアビドスに尽くすセニカに裏があるのではと思っていた生徒も……何もないのに与えようとする彼女に押し負けるような形で、受け入れていった。

 やがてアビドスの生徒たちは、セニカに徐々に心を開いて、信頼を結ぶようになっていった。

 

 その過程で、セニカの執念だけでなく人柄も知っていった。

 本来の彼女は献身的で善良、人に優しく本気で他者の幸せと安寧を願っている。

 そこに、嘘偽りなど存在しないように見えた。

 

 

 

 だからだろう。

 アビドス砂漠に埋もれた廃墟のいち都市で見つけたソイツに…対策委員会全員が絶句したのは。

 

「ごふぉぉっ………揃いも揃って間抜けな面を晒すものだな……!」

 

 彼女達もまた、創世セニカの危機を聞き及び、立ち上がった存在である。

 セニカを取り戻すため、誰でも敵に回す覚悟はあった。

 

 それでも…………この、本と杖を持ち教師然としたスーツを着込んだ、見上げるほどの大柄の獣……そのような姿をした怪物を前に、対策委員会の5人は言葉を失った。

 キヴォトスには人型の生き物は先生しかいない。そのような価値観からしても、目の前のスーツを着た獣は、他とは一線を画した異様さを醸し出していた。

 こんなものが彼女から生まれているなど、頭では分かっていても到底受け入れられない。

 

「なぜ、創世セニカから生まれた10の魔すべてがこの箱庭を破壊せんとしているか………その理由が、貴様らにわかるか?」

 

「あんた、なにわけのわからない事を…!」

 

「ストップ、セリカちゃん。こんなのの言葉に乗っちゃダ〜メ」

 

「そうですよ〜、セニカちゃんは返して貰います♧」

 

 獣の問いを努めて無視しようとする少女達。

 それがおかしくてたまらないと言わんばかりに、獣は嗤った。

 

「ごふぉっふぉっ! それだ…それが原因なのだ…!」

 

「原因…?」

 

「やつが迷っておるからよ。

 憎しみ、悲しみ、怒る…その心が、ここを終焉へと導いているのだ……」

 

「何よそれ……つまりセニカが望んでるからってこと?

 冗談じゃないわ!! あのセニカが…よりにもよって誰かを憎むなんてこと、するワケ無いじゃない!!」

 

 対策委員会のひとり、黒見セリカがそう啖呵を切る。

 それは、残りの4人の総意でもあった。

 彼女達の知る限り、セニカは責任感が強いものの、誰かのせいにするより自分のせいと背負いがちな子だ。そんな彼女が、誰かを憎み、呪い、怒る……そんなことは、想像出来なかった。

 

「ん…セニカは、そんな人じゃない」

 

「そうです!彼女は…そんな人ではありません!」

 

「セニカちゃんを悪く言うなんて、許せません☆」

 

「ごふぉっ、ごふぉっふぉっふぉっふぉっ……!

 わからぬか? 分からぬだろうなぁ……!!」

 

 杖をひと振り。

 それだけで、杖の先に熱気が集まり、やがてそれは顔よりも大きな火球と化した。

 足元は、火球に熱を吸い取られたかのように砂同士が凍りついている。

 そのさまは、人並み以上に賢い頭でも非現実的と断ぜる光景だ。

 

「な…炎が!!?」

 

「―――ならば、その愚かなまま死ぬがよい」

 

「っ、皆!私の後ろに!!」

 

 飛んできた火球を、小柄な桃髪の生徒―――小鳥遊ホシノの盾が弾き飛ばした。

 そのままショットガンを構えたホシノは、狼狽えずに銃口を向けた。

 

「みんな…気をつけて戦ってよ?

 こいつは只者じゃあなさそうだし」

 

 その号令で残り4人の対策委員会メンバーは、銃を構える。

 直後に、杖を振り上げた獣が襲いかかった。

 

 

 ―――イデアラゴンがあらわれた。

 





創世セニカ
 アビドスでも困る生徒を助けていた少女。冗談を真に受ける融通の効かなさともとれるが、しがらみを気にする彼女達の為にしがらみだらけのトリニティを辞めようとするほど覚悟が決まりきっている。その反面、キヴォトスの治安の悪さには疑問を抱いていたようで、分裂した時にその面が強く出ている。

アビドス廃校対策委員会
 最初はセニカを全く信じてなかった(特にホシノ)が、固い意志と決まりきった覚悟という力技で信頼を勝ち取られる。セリカを中心に仲がよく、セニカが危機に陥った今回も真っ先にセリカが助けに行こうと言い出した。

イデアラゴン
 はいはいマホカンタミラーシールド、でお馴染みの教師モドキ()。呪文反射がなければマジでキツイが、全員がミラーシールドを覚えた途端ヌルゲーと化すボス。というのも、全員マホカンタしてようがお構いなしにテンションの乗ったイオナズンやらマヒャドやらをぶっ放してくるからである。
 イデア、からして脳が関係してそうだがコイツのルーチンがお粗末すぎて脳から生まれたんじゃないだろと推測。拙作ではセニカの喉から生まれたことにしている。


あとがき
 キヴォトスにミラーシールドってあるのかなぁ…?
 紫外線反射の装備はありそうだけど、それで呪文が反射できるとは思えんし……もしなかったら多分キツイぞ。ドラクエとブルアカで一番難易度に差があると言っても過言じゃないと思う。

ブルアカとドラゴンクエスト、どこまで知ってる!

  • 勿論両方知ってる
  • ブルアカのみ知ってる
  • ドラゴンクエストのみ知ってる
  • どっちも知らん
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