”XX!?”
「……いえ、先生が知っているXXではありません。
彼女は、私がもといた世界におけるXです。」
「そういうこと。
捜したぜ、ビーチェ……」
「いったはずですよ。
もし合流できなかった場合は、私から向かうので、待っていてください、と。」
「できるか!
別世界のおれのところで、おれにやったのと似たことやってハイおさらばってする気だったんだろ!?」
「……Emですか。」
”ど、どういうこと?”
「聞いてくれよ先生。
こいつ、この世界のおれとギャルゲさながらのひと時を過ごしておいて、なんの挨拶もせずサヨナラする気だったんだ!」
”ええ!?……ああ!……ええと。”
「ギャルゲ……?」
「そこの私、気にしないでください。
X、そこに関して先生は同意してくれました。
こういう場合において責任を負うべきは私だと。」
「それが無責任なんだよ!
ああ埒が明かない。大事なのはそこじゃない。
先生、こいつの目的はハナからな。
この世界からいなくなることで、もといた世界にいくことなんだ!」
”ど、どういうこと?”
「もともと、おれとビーチェはいっしょにこの世界に移動する予定だったんだ。
で、それに失敗した結果、こいつはこの世界にもともといたおれとくっついちまった。
だからいい具合に引き剝がすための儀式を行うため、あれこれ画策してたんだ。
そこの白い方のビーチェは、ついでについていって……
いや、なんにも考えてなかったっぽいな。」
「はい、本来予定していた儀式は失敗するようなので、ひとまず流れに乗ろうかと。
移動についていけば、世界間移動におけるカテゴライズ作用を利用していろいろとできますし。」
”ええ……”
「まあとにかく!
重要なのは、こいつが子供の心をひっかきまわしておいて責任取ろうとしないってことだ。
先生、そんな大人をどう思う!?」
”ゆ、許してはおけないね。”
「よし、じゃあ手を組もう。
儀式に使う道具は壊したから、あとはそこのWビーチェをぶちのめせば万事解決だ。」
「待ってください。そこの弄んだ方の私がそうなるのはわかりますが、なぜ弄んでない私まで?」
「いいえ、あなたもトリニティの生徒たちを弄んだはずです。同罪ですよ。
……X、あなたは何をしたいのですか?
どうやってこちら側に来たのかは知りませんが、少なくともそれを私に適用することはできませんよ。」
「そりゃお前、出先で子供の心弄んで、そのまま連絡先も渡さず帰ろうって、ありえねえだろ!
最低限責任とれよ!せめて別れるにしたって、段階をだな!」
「ですが、この機会を逃せば帰れるかどうかもわかりませんでしたし……」
”……なるほどね。”
「それと、そこで一息ついてるこの世界のビーチェ!
なに関係ないですよって顔してやがる……
お前が起こした一連の騒動、いくら実害が出ない予定だったとはいえ……!
トリニティの子たちといい、スクワッドの子たちといい、つらい目に会わせすぎだろ!」
”……そういえば。”
”全部、仕込んでたの?”
「……結託しませんか、私。」
「そのほかないようですね。」
「先生、ちょうど物音を聞きつけて、スクワッドが戻ってきたみたいだ。指揮は頼んだ!」
”わかった、まかせて。”
飛び降りた大人っぽいおれと、その周りの大人たちを眺めていたのだが……
(は、話についていけねえ~……!)
な、なんか大人っぽいおれと、赤と白のビーチェと、先生が、あれこれ喋って……
それから戻ってきたスクワッドを巻き込んで、戦いを始めてしまった。
(べ、別世界のおれ?この世界のビーチェ?
トリニティの陰謀とか、そこらへんを主導してたのが、白いほうのビーチェ?
で、赤いほうのビーチェは、白いほうのたてていた陰謀を利用して、もといたところに戻ろうとしてて……?)
「わからん……全然わからん。
そうだ、百合園ならわかるかな?」
狭間の世界をみてみた。
(膝枕してる……
寝ちゃったのか。)
どうやらミカは泣き疲れたらしく、セイアは彼女を抱えるようにして枕に徹している。
ミカの髪をなでる、セイアの手つきは優しい……
これは、ダメそうだな。
「お困り「の「YOU「ですねえ。」
こ、このみょうちきりんな声は……!
声のした方をみると、長いケープを羽織った女のひと……
「Emさん!
なにが起きてるのかわかんないから、教えて!」
「理解「する「必要がそもそも「ない「to「思いますが。」
「……「このキャラ付け「思いのほか疲れますね「きつい。」
ええ……?
「や、やめていいんじゃない?」
「いえまだ「やめるわけには「いきません!「そこは「決めてあるので。」
「一連の流れ「が「終わってから「やめます。」
「そ、そっか。」
Emさんはどかりと、下に落ちる際際に座り込んだ。ケープが尻に敷かれて引っ張られ、それを不快に思ったのか、座り直す。
おれも、おずおずと座る。
「そもそもの発端は「あなたのいうビーチェが「もといた世界からこちら側に「セッションをそのまま!「移動しようとしたこと「に「由来します。」
「要は「やってることとか「すべてほったらかしにして「愛の逃避行かまそうと「した「わけです。」
「当然「あちらのワタシは「邪魔しました。」
「ですが「片割れだけ残り……「もう片割れは成功「してしまった。」
「あっちのおれって、そういう関係だったの!?」
おれはぎょっとした……
するとEmさんは手をわたわたした。
「比喩ですよ比喩「!」
「とにかく「あなたにとって重要なことは……「ごほん。」
「どれだけ「あの人の心が全然わかってない「赤い方の「ビーチェ「に「訴えかけるか「です!」
「……?」
「力づく「で「どうにもできないと「わかっても「彼女は「諦めません「大人でも子供でも「ないので。」
「ですから「説得「する「のです「!」
「彼女を「引き留めて「いっしょに暮らすために。」
「ええと……うん。
それは、なるほど……わかった。
そういうことかあ……」
ちょっと、はずい……
ふと、おれは疑問をかんじた。
このEmというひとは……
「質問なんですけど……」
「な「んでしょ「U。」
「なんでここまでよくしてくれるんですか?」
「……」
Emさんは、ちょっとケープの裾を指先で弄った。
少し、もじもじして……
「本当なら「ワタシはKP「ですから「PCに「干渉したくはありません。」
「あまり直接的に誘導するのは「好き「ではありません「し。」
「ですが……「新しいPC「には「忖度したくなる「ものです。」
「KPのさが「つまり「ワタシの個人的な「趣味です。」
「……そっか。」
(単語の意味はよくわからないけど……
Emさんの気持ち的な理由か……
そっか……)
おれは下をみた。
戦いは佳境へ移ったらしい、なにやら赤と白のビーチェは合体して巨大な花めいた謎生物に変身している……
Emさんのいうとおりにするなら、そろそろ出番だ。
「決めました。」
「?「なにを「ですか。」
「おれ、わからないことだらけですけど。
でも、とりあえず、今は。
そういうことだし、そういうわけだって、信じることにします。」
「……「なる「ほど?」
「……「あとで「解説「しますね。」
「ありがとうございます。
それでもって、ありがとうございました。
じゃ、行ってきます!」
おれは意を決して、飛び降りた!
上の方から、微かにEmさんの声……
「あ「ちょ「はや「!」
やっぱり、抜けてるな、あのひと。
そう思いながら、おれは着地した。
これは前書きにのってたやつの原文。
”XX!?”
「……いえ、先生が知っているXXではありません。
彼女は、私がもといた世界におけるXです。」
「そういうこと。
捜したぜ、ビーチェ……」
「いったはずですよ。
もし合流できなかった場合は、私から向かうので、待っていてください、と。」
「できるか!
別世界のおれのところで、おれにやったのと似たことやってハイおさらばってする気だったんだろ!?」
「……Emですか。」
”ど、どういうこと?”
「聞いてくれよ先生。
こいつ、この世界のおれとギャルゲさながらのひと時を過ごしておいて、なんの挨拶もせずサヨナラする気だったんだ!」
”ええ!?……ああ!……ええと。”
「ギャルゲ……?」
「そこの私、気にしないでください。
X、そこに関して先生は同意してくれました。
こういう場合において責任を負うべきは私だと。」
「それが無責任なんだよ!
ああ埒が明かない。大事なのはそこじゃない。
先生、こいつの目的はハナからな。
この世界からいなくなることで、もといた世界にいくことなんだ!」
”ど、どういうこと?”
「もともと、おれとビーチェはいっしょにこの世界に移動する予定だったんだ。
で、それに失敗した結果、こいつはこの世界にもともといたおれとくっついちまった。
だからいい具合に引き剝がすための儀式を行うため、あれこれ画策してたんだ。
そこの白い方のビーチェは、ついでについていって……
いや、なんにも考えてなかったっぽいな。」
「はい、本来予定していた儀式は失敗するようなので、ひとまず流れに乗ろうかと。
移動についていけば、世界間移動におけるカテゴライズ作用を利用していろいろとできますし。」
”ええ……”
「まあとにかく!
重要なのは、こいつが子供の心をひっかきまわしておいて責任取ろうとしないってことだ。
先生、そんな大人をどう思う!?」
”ゆ、許してはおけないね。”
「よし、じゃあ手を組もう。
儀式に使う道具は壊したから、あとはそこのWビーチェをぶちのめせば万事解決だ。」
「待ってください。そこの弄んだ方の私がそうなるのはわかりますが、なぜ弄んでない私まで?」
「いいえ、あなたもトリニティの生徒たちを弄んだはずです。同罪ですよ。
……X、あなたは何をしたいのですか?
どうやってこちら側に来たのかは知りませんが、少なくともそれを私に適用することはできませんよ。」
「そりゃお前、出先で子供の心弄んで、そのまま連絡先も渡さず帰ろうって、ありえねえだろ!
最低限責任とれよ!せめて別れるにしたって、段階をだな!」
「ですが、この機会を逃せば帰れるかどうかもわかりませんでしたし……」
”……なるほどね。”
「それと、そこで一息ついてるこの世界のビーチェ!
なに関係ないですよって顔してやがる……
お前が起こした一連の騒動、いくら実害が出ない予定だったとはいえ……!
トリニティの子たちといい、スクワッドの子たちといい、つらい目に会わせすぎだろ!」
”……そういえば。”
”全部、仕込んでたの?”
「……結託しませんか、私。」
「そのほかないようですね。」
「先生、ちょうど物音を聞きつけて、スクワッドが戻ってきたみたいだ。指揮は頼んだ!」
”わかった、まかせて。”