異世界転移した男性Vtuberが、現実の有名女性V達からモテる話。   作:梯子田カハシ

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第6話 朝霞志真による深夜の配信ハシゴ

 

街が寝静まる深夜の3時半。

私、朝霞志真はお兄ちゃんの配信を見ている。

 

こんな時間なのに同接5000人もいるのはシンプルに凄い。シーナちゃんの復帰配信ということもあるとは思うけど、突然登場した赤髪のレイさんの影響も大きいと思う。配信画面越しでもレイさんの魔法は凄まじかった。

 

そして、今、配信画面にはサラちゃんの不満気な顔が映し出されている。

 

 

≪ねー、物足りないんですけどっ‼≫

 

≪気持ちは分かるけど、サラさん?もう夜の3時半だぞ? ≫

 

≪お姉ちゃん、リアは歩き疲れた≫

 

≪私は戦い疲れたかったんだけどっ!?≫

 

 

皆に宥められながらもプリプリ怒っているサラちゃんがカワイイ。

 

シーナちゃんの登場以降は雑な扱いも多いが、サラちゃんもリアちゃんもとっても美人さんなのである。それに加えてネコミミにツンデレにチョロカワである。人気が出るのも頷ける。

 

 

【とうとうサラちゃんも不満爆発したなwww】

 

【最後の戦闘も一瞬で終わってたし】

 

【怒っても仕方ない扱いではあったな】

 

【頬っぺた膨らまして怒るのカワイイ】@Asari

 

【↑それはそう】

 

【お兄ちゃんが責任を取るべき】@東雲マリア

 

【妹に言われたら断れないよなあっ‼】

 

【ハルサラ過激派のワイ、歓喜】

 

【責任とはwww】

 

【Asariママにマリアちゃんも、ほんと律儀に配信見てるなあ】

 

 

当然のようにコメントする明里さんにクスッと笑いつつ私もコメントを打ち込む。…多分、明里さんにも同じことを思われているような気だする。その間にお兄ちゃんたち一行はダンジョン前広場に戻る。

 

 

≪まあ、サラリアの活躍シーンは今度作るとして、今日の探索はここまでっ‼ こんな遅くまで配信に付き合ってくれた視聴者のみんなもありがとう‼ 今後は俺とシーナと今日のメンツの誰かしらのローテで回してこうと思います。それじゃ、おやすみ‼≫

 

 

【おやすみ~】

 

【乙でした‼】

 

【次もレイ様登場希望‼】

 

【おつ~】

 

【おやすみなさい~】

 

 

配信が終わるのを確認してYourtubeのトップページに戻る。その時、ちょうど一宮リリアちゃんの配信が目に入る。

 

時間を見ると既に配信を始めてから16時間も経過している。どうやら視聴者参加企画でマ〇オカートをやっているようだ。…いや、視聴者参加型で16時間って。

 

 

「ちょっと覗いてこうかな?」

 

 

私はおもむろにリリアちゃんの配信をクリックする。その瞬間、ヘッドホン越しに耳に入ってきたのはリリアちゃんの高笑いだった。

 

 

≪あーはっはっは‼ みんな、おっそいわねえっ‼ 13人もいて誰もリリアに追いつけないなんて、みんな弱すぎるんじゃないのっ? ほら、早く来ないとリリアがゴールしちゃうよ‼≫

 

 

【手加減すれば調子に乗りやがって笑】

 

【さっきまで負けて散々悔しがってたのにww】

 

【死ぬほど煽られてて草】

 

【これで勝たせれば配信が終わるんや…耐えろ‼】

 

【推しの入浴と睡眠の為に推しの煽りに堪えるという謎空間】

 

【苦渋の決断】

 

 

リリアちゃん、煽りに煽っている。

コメントを見ていると今回は視聴者さん達がわざとリリアちゃんを1位にしているみたいだから、リリアちゃんもそれに乗っかって視聴者さんを煽っているんだと思う。いわゆる”姫プレイ”ってやつ。あっ、リリアちゃん、ゴールした。

 

 

≪いえーい‼ みんな、遅すぎっ‼弱い人は帰った方がいいんじゃない? 本気出さないとリリアがまた勝っちゃうよ? 今ので目標の10回目の1位だけど、楽しかったから、もう一回やる‼≫

 

 

【まだ続けるんか…】

 

【現在配信開始から16時間29分経過中】

 

【それじゃ、私も参加しようかな?】@東雲マリア

 

【マリアちゃんっ‼】

 

【マリアちゃん見てたんか】

 

【マリアちゃんが夜更かししてるの珍しい】

 

【マリアちゃん、僕達の推しが配信を終わらせないんです…助けてください…】

 

【視聴者が同期に助けを求めてるの草なんだか】

 

 

正直、リリアちゃんの発言にかなりヒヤッとした。配信者として「弱い人は帰った方がいい」というコメントは危ない気がする。

 

だからこそ、急いでコメントしたんだけど、もしかしたらリリアちゃんのいつもの視聴者さんにとっては割とよくある事なのかもしれない。

 

 

≪えっ、マリア!? ホントに? ちょっと待って、聞いてないんだけどっ‼ ていうか、みんな変なコメントしてないよね? 待って、マリア。ちゃんと次のレースで最後にするから‼ お風呂も昨日の朝に入ったからっ‼≫

 

 

【慌てふためいてて草】

 

【自業自得なんだよなあ】

 

【俺らが姫プするよりマリアちゃんに通報すれば良かったのか】

 

【同期に迷惑を掛ける。これは完全にヤベーやつ案件】

 

【SWOCH用意するから待ってて】@東雲マリア

 

 

≪マジじゃん‼ ホントにマリアがいる……アンタたち、分かってるわよね?絶対にマリアを1位にして配信を終わらせるっ‼ OK?≫

 

 

【OK】

 

【了解】

 

【熱い八百長ww】

 

【さっきまで姫プされてた人がする側に回った笑】

 

【聞こえてるよ? あと、分かってるんなら早く寝ようね?】@東雲マリア

 

【筒抜けで草】

 

【もはや親の詰め方やなww】

 

【準備できたよー】@東雲マリア

 

 

≪よーし、それじゃ最後のレースだよっ‼≫

 

 

結局、このあと私の圧勝にてリリアちゃんの配信は終了した。何故かリリアちゃんが最下位になってたけど、見ないふりをした私は早々にコメントをしてリリアちゃんの配信画面を閉じる。

 

時計を見れば既に朝の5時が近づいてきている。

 

 

「私も人のこと言えないな…寝よっ‼」

 

 

カーテンから漏れる外の明かりから逃げるように私はベットに潜り込む。明日は予定がないから昼まで寝ても問題ない。スマホのアラームを解除し、私は眠りに落ちるのだった。

 

 

▼ △ ▼

 

 

翌朝、ではなく翌昼。

13時に目を覚ました私のスマホに1件の通知が入っていた。

 

 

[12:36 佐藤侑里:たすけて]

 

 

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