異世界転移した男性Vtuberが、現実の有名女性V達からモテる話。   作:梯子田カハシ

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第6話 微かな希望とケモミミ姉妹の登場

 

 

「それじゃ、また。」

 

 

明里ちゃんと志真との通話を終わらせる。

彼女達の声が聞けてよかった、それが一番の思いだった。

 

待っててくれる人達がいる。

そんな安心感が、俺を奮い立たせてくれる。

 

 

「とは言え、どうやって帰るか分からねえからな、、、」

 

 

俺は特に考えもなく習得可能スキル一覧を眺めてみる。先程とは違い、ポイント関係なく全てのスキルを表示させ、ひたすら流し見をする。

 

 

「ん? これって、、、」

 

 

ある1つのスキルが俺の目に留まる。

そのスキルは明らかに他のスキルとは違っており、その特殊さも相まって自然と目に付いた。

 

 

----------スキル----------

 

スキル∶異界往来

〚必要スキルポイント1,000,000,000〛

〚スキル獲得条件Ⅰ∶未達〛

〚スキル獲得条件Ⅱ∶未達〛

〚スキル獲得条件Ⅲ:未達〛

 

--------------------------

 

 

、、、これは、もしかするかもしれない。

 

 

そんな考えが頭をよぎる。

明らかに高すぎる設定のスキルポイントに加えて、他のスキルには見当たらないスキル獲得条件が3つも必要なスキル。直感的に俺はこれが俺の求めているスキルであることを理解する。

 

 

「、、、やってやろうじゃねえか。」

 

 

そんな言葉が漏れる。

目指すべき目標が見つかった。それだけで十分だ。

 

 

「ひとまずは配信をして高評価を集めなきゃいけないな。切り抜きもありかもしれないが、、、俺のチャンネルを登録、高評価してもらわないといけないし、、、。考えることが多いな。」

 

 

俺は思考をまとめながら歩き出す。

今すぐにでも動き出したい。そんな気分だった。

 

 

 

 

 

その時、俺の耳が遠くの足音を捉える。

音を立てないように足音の方に近づくと、2人の少女の姿が見えた。

 

「ねえー、お姉ちゃん。ボス部屋まだぁ?」

 

「もう少しよ、リア。そもそも、夜のダンジョンに入ってみたいって言ったのはリアじゃない。ほら、がんばりなさいな。」

 

こちらに向かって歩いてくる2人と目が合う。

正確には、俺は彼女達の頭から生える猫耳を凝視していたのだが。

 

 

「こんばんは」

 

 

とりあえず笑顔で挨拶。

、、、ダメだ。めっちゃ警戒されてる。

 

 

「あなた、冒険者ですか?」

 

 

お姉ちゃんと言われていた方の少女が俺に剣を向ける。頭の猫耳もピンと立っている。

 

 

「えーっと、、、ここに迷い込んじゃったみたいで。取り敢えずこの洞窟を出たいんだけど。君達はここが何処だかわかる?」

 

 

「はあ、あなた本気で言ってる?ここはダンジョンよ。初級ダンジョン“オークの巣窟”のボス部屋の近く。ダンジョンに迷い込んで、こんな奥まで来る馬鹿が何処にいるっていうの?」

 

 

、、、マジか。ホントにダンジョンだった。

 

 

「もしかしなくても、ボスを倒したらダンジョンから出られる感じ?」

 

 

「そりゃもちろんそうよ。」

 

 

「良かったらなんだけどさ、ボス戦、一緒に戦っていいか? できれば俺もここから出たくってさ。」

 

 

「それは、、、リア?」

 

 

俺のいきなりの申し出に少女は少し狼狽える。

少女は一緒にいるリアと呼ばれたもう1人の少女に助けを求めるように顔を向け、リアと呼ばれた少女は俺を凝視する。

 

 

「、、、大丈夫だと思う、お姉ちゃん」

 

 

しばらく俺を見つめたあと、少女は頷く。

どうやら敵意がないことは伝わったみたいだ。

 

 

「、、、そう。リアが言うなら信じるわ。そうと決まったなら、さっさと行きましょう。私はサラ、よろしくね。」

 

 

お姉ちゃんと呼ばれていた少女はそう言って俺を見る。姉に続いて妹も俺に視線を向ける。

 

 

「俺はハル。サラさんとリアちゃんでいいかな? 今日だけの付き合いになるかもしれないが、よろしく。」

 

 

俺がそう言って頷くと2人も頷いて前を向く。

ようやく洞窟を出る目処がついた。そして戦うんだったら、、、

 

 

〘配信開始〙

 

 

球体カメラが出現する

カウントダウンが始まり、、、配信が始まる。

 

 

「こんばんはー。約2時間ぶりの夢空ハルです。」

 

 

再び視界の端にコメントが流れ始める。

ゲリラ配信ではあるが、何人かは見てくれているみたいだ。

 

【乙~】

 

【アーカイブ見てたら配信始まって草】

 

【こんばんはー】

 

【ちょうどアーカイブ見てました‼】

 

 

「あっ、さっきの配信ってアーカイブが上がってるんだ。正直、自分のチャンネルがどーなってるかも確認できないんだよね。」

 

「、、、あんた、何いきなり1人で喋ってるの?」

 

 

俺が配信者モードで話しているとサラが俺を怪訝な目で見てくる。悪かったから、、、そんな目で俺を見ないでくれ。

 

 

「じーー」

 

一方のリアはカメラに興味があるようで猫耳をピコピコさせながらカメラを覗き込む。

 

【ねこみみ‼】

 

【かわいい】

 

【かわいい】

 

【なにこの可愛い生き物】

 

 

あー、これはバズるな。

リアル獣人猫耳姉妹。これだけでバズが見える。

 

「ハル。これ、なあに?」

 

「ああ、それはカメラって言って、、なんていうか、見てるものを記録する道具、だね。」

 

「へー。じゃあ私たちのことを誰か見るかもしれないんだ。おーい、みてる?」

 

 

リアがカメラに向かって手を振る。

コメント欄が一気に加速するが、俺はあえて目をそらす。、、、気持ちは分かるが。

 

 

「えーっと、こちら姉のサラさんと妹のリアちゃんの美人姉妹が一緒に戦ってくれることになりました。ちなみに、ここはダンジョンの中で、これからボス戦ということになります。ってことで拡散よろしく~」

 

「、、、あんた、いきなり美人なんて。照れるじゃない。」

 

「お姉ちゃん、ちょろい。」

 

 

【照れ顔サラちゃんかわゆい】

 

【かわいい】

 

【ふーん、そういうこと言うんだあ】@Asari

 

【Asariママwww】

 

【Asariママもよう見とる】

 

 

深夜だが同接も伸びてきている。

飽きられる前にさっさと戦闘に入った方がよさそうだ。

 

 

「それじゃあ、行きますか。」

 

「そうね。もう遅いし、早くダンジョンを出ましょう。」

 

ボス部屋まではすぐに着いた。

 

3mを超える大きな扉がそびえ、ダンジョンの主に挑む者を待ち受ける

 

「、、、今更だけどダンジョンボスって普通に強いんだよな。3人で挑んで簡単に倒せるもんなのか?」

 

「なに、日寄ったの? 初級ダンジョンだから大丈夫よ。本来だったらリアと私の2人で挑戦するつもりだったんだから。あんたがどれくらい強いのかは分からないけど。ねえ、リア?」

 

「うん、余裕。」

 

 

リア嬢、言い切った。凄い自信だな。

これなら、ある程度は同接数が少なくても問題なさそうだ。

 

 

「扉を開けるわよ、、、」

 

「おう。」

 

 

サラ嬢がボス部屋の扉を開ける。

俺は背中の剣を抜き、リア嬢も短剣2本を構える。

 

 

、、、ギギギギ、、、

 

 

軋むような音がして徐々に扉が開かれる。

現れたのは、、、3体のオークキングだった。

 

「え、、、しょぼ」

 

つい本音が漏れた。

オークキングならさっき倒したぞ?

 

「そんなもんよ。ほら、ちょうど3人いるし1体づつね。」

 

そう言ってサラとリアの2人は駆けだしていく。

 

視界の端(コメント欄)では少し落胆したようなコメントが流れている。まずい。とにかく瞬殺して、2人の戦闘を映そう。

 

 

「すーぐ自分の分倒すんで、ちょっと待っててください。」

 

 

そう言うと俺は急いでオークキングの下へと走り出す。駆け寄った勢いそのままに大剣を振り下ろすが、オークキングの剣に受け止められる。

 

、、、そういや、さっきは同接5,000あったんだった。攻撃力が低いのはキツいが、やるっきゃない。

 

 

 

【あれ、思ったより苦戦してる?】

 

【さっきから何発か攻撃当ててるけど、前の配信みたいに致命傷になってない。】

 

【↑わかる。相手のHP削り切れてない感じ】

 

【まあ、それでも立ち回りは安定してるから不安はないんだけどね】

 

【がんばれ】@Asari

 

【前の配信だと2発でオークキング仕留めてたよね】

 

【おっ、ようやく終わった。】

 

【乙~】

 

 

15発ほど攻撃を当ててようやくオークキングが消滅する。

 

なかなかにタフな戦闘だった。自分の攻撃力が配信同接数に依存して一定じゃないのも考え物である。

 

「思ったより時間掛かかっちまった。」

 

獣人姉妹の方を見ると、2人とも既に戦闘を終わらして俺を見ていた。自信があるだけあって、実力も確かなようだ。

 

「すまん。時間かかった。」

 

「大丈夫よ。なかなかやるじゃない。」

 

「筋はいい。あとはスキルと攻撃力。」

 

「あはは。2人ともありがとう。」

 

 

案外盛り上がりもなく終わってしまった。

残るはダンジョンの外に出るだけだが、、、

 

 

「あれ? モンスターを倒したのにアイテムもワープも出てこない?」

 

サラが不思議そうに首を傾げる。

その時、ボス部屋の奥から強い風が吹いてくる。

 

「お姉ちゃん‼ あそこ‼」

 

リアが叫んで指さす先には、先程のオークキングが子供に見える程に巨大な体躯を持ったオークが佇んでおり、俺達3人を睨み付けるように見つめていた。

 

 

、、、これは、面白くなってきたぞ。

 

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