公式の設定は軽く読んだ位なので間違ってたら赦して。
プリプレイ・出会い
エリンディル大陸西方南部に位置する大陸最古の王国エルーラン。その、城塞都市としての武骨さの中に活気と腐敗を抱く王都ログレスにて、今日も、まだ見えぬ明日に希望を持つ若者が冒険者としての第一歩を踏み出そうとしていた。
「──父上、母上、お父様、お母様。見ていてください。私は必ずや、お金をたくさん稼いで見せます」
冒険者通りに面したアーケンラーヴ神殿の待合室にて、祈りを捧げるように手を握りしめながら、なにやら残念なことを呟くヒューリンの少女がいた。翠玉の瞳に、蒼い髪を頭の後ろで二つ結んで流した神官戦士だ。身綺麗な格好や、良く磨かれて傷一つないラウンドシールドから、育ちの良さが伺える。長い年月で煤けた天井を見やるその目は真剣そのもので、緊張に僅かに震える白い手が生来の生真面目さを感じさせた。
「うーん、全然気付く様子がなさそうですね?」
その様子を隣で眺めていた少女が、小さく首を傾げながらその金の瞳を瞬かせる。年の頃は、神官戦士の少女よりも幾分か幼いだろうか。雰囲気からはそうと感じさせない物腰の、褐色の肌に灰色の髪を持つその少女は面白そうに口元を緩めた。
「もう少し、このまま観察してみましょうか?」
手品のように懐から取り出した短剣を弄びながら少女は一人ごちる。彼女がこの待合室に通された時には既にいたこの先客は、当初じっと祈るように俯いて何事かを呟き続けていた。それが突如顔を上げたと思ったら、先ほどのセリフである。しかも未だに隣に座る自分に気付かない。その抜けた様子がおかしくて仕方なかった。
「じきに、お仲間の方もお揃いになるんでしょうし……ね?」
少女は短剣を仕舞うと神官戦士を挟んで反対側に見える頑丈な樫の扉へと視線を投げる。ここ、神殿の待合室は、冒険者登録をしたばかりの新米冒険者へパーティを斡旋するために、新人たちを一時留め置くための部屋だ。冒険者とはいえ単独の行動はリスクが高すぎるため、複数人でパーティを組むのが一般的とされる。パーティは近い実力の冒険者同士で組むことが多く、このログレスのような大都市では日に数人冒険者が誕生することが珍しくないため、彼女たちのように単独で冒険者登録をした者はこのように待合室へ通され、そこでパーティを作るのが通例であった。
そして、彼女の鋭敏な耳は既に三人目の足音を拾っていたのである。
「──ここね」
「ひゃ……ッ!」
扉を力強く開け放つ音に、神官戦士の少女がようやく現実に連れ戻された。反射的に向けられた視線の先にいるのは、無表情ながら自信に満ち溢れた碧眼に、豊かな黒い髪を長く伸ばした少女だ。頭の上には勝気そうにピンと伸びた猫耳が覗く。それは彼女が、軽やかな身のこなしを身上とするヴァーナの
「今日登録の冒険者は三人っていう話だったから、私が最後か」
猫族の少女は入るなりそう一人ごちると、腰に手を当てて毅然とした声で言った。
「アルミナよ。見ての通りのメイジ。よろしく」
そう言う彼女の姿は、動きやすそうな平服の上に胸部を護るクロスアーマー。腰の後ろからは一本差した短剣の柄が覗く。野生を感じさせる彼女の耳も相まって、罷り間違ってもメイジには見えない出立である。むしろ誰がどう見てもシーフだ。
だが、その表情と声は自分の見てくれがメイジのそれであると信じて疑っていないようであり、また、二人が自分とパーティを組まないとは微塵も考えていないようだった。
その物言いと視線の強さに、神官戦士の少女の思考が一瞬白で停止する。それでもすぐに返事を返さないと、と無理やり思考を回そうとし、
「──ノーラです。こちらこそ、よろしくお願いしますね?」
「っ!」
耳元で囁くような声色で放たれた言葉に、びくりと肩を竦ませた。しっちゃかめっちゃかになった思考のままに振り返れば、くすくすと忍び笑いを漏らす少女が身体を離し、滑らかな動きで立ち上がるところだった。二人に向かって一礼すると、いつの間にか手に現れた短剣を弄びながら嫣然と微笑む。
「こう見えてわたし、前線で戦う方が得意なんですよ? ふふ……」
アルミナはノーラの行動に呆れるように目尻を弛緩させると、そのまま混乱から抜け出せないでいる神官戦士の少女へ視線を移した。ノーラも流し目を彼女へ向ける。二対の視線を受けた少女は大きく首を振るって思考をリセットすると、自身も立ち上がって胸の前でぐっ、と両拳を握り締めた。
「キャサリン・ロザフォードです。よろしくお願いします!」
「ええ、よろしく」
その様子に、アルミナが口元を緩めた。ノーラも純粋な笑みを返し、キャサリンも固くなりかけていた表情を少し照れたような笑顔に変える。
それが、ギルド『疾風の狼』の立ち上げの瞬間であった。
冒険者紹介
○アルミナ・メイシィ(ヴァーナ)メイジ/ドルイド
クール&残念な猫族の少女。存外に短気だが冷静さは忘れない。自分の中でしっかりとした芯があり、その信念に対して厳格かつ公平な人物ではある。
パーティにおける役割は魔法アタッカーと探索。しかし、ドルイド技能とガン振りした敏捷・感知のために低レベル帯なら十分前線で戦える回避、防御、命中がある。
お前やっぱりシーフじゃない?
○ノーラ・フォルティ(グライアイ)ウォーリア/シーフ
自身の素性を隠して冒険者になった少女。とは言え、そこまで厳密に隠すつもりはなく、必要な相手には明かしている。悪戯好きで人を煽るような言動が多いが、それが彼女なりの人との距離感の測り方である。少し調子に乗りやすいのも玉に瑕。
パーティにおける役割は物理アタッカー。《インビジブルハンド》によるナイフ四刀流で戦う。探索面では罠解除を担当。アルミナが発見したトラップを解除する。
○キャサリン・ロザフォード(ヒューリン)アコライト/アコライト
生真面目な神官戦士の少女。おっとりしていて自己主張が激しくないので周りに流されがちだが、家にお金を入れるために一念発起した。
パーティにおける役割は物理アタッカー兼回復・防御役。他の2人が討ち漏らした敵に止めを刺すことが多い。
ちなみに、ここまでの実際のログはこちら
GM:というわけでセッションを始めて行きます。皆さん自己紹介をお願いします。
GM:choice[ア,ノ,キ]
Arianrhod : (CHOICE[ア,ノ,キ]) → ア
アルミナ:「アルミナよ。見ての通りのメイジ。よろしく」
アルミナ:(なお、メイジの格好はしていない)
GM:choice[ノ,キ]
Arianrhod : (CHOICE[ノ,キ]) → キ
GM:キャサリンさん台詞考えてる間に、ノーラさん先お願いします。
ノーラ:「ノーラです。こう見えても前線で戦う方が得意なんですよ?ふふ……」
キャサリン:「キャサリン・ロザフォードです。よろしくお願いします」
こんな調子で話を盛っていく予定です。