「…さ、さっむ…」
防寒着に身を包んだ俺は北海道、白恋中へと続く雪道を歩いていた。
理由は単純、雷門の面々を待ち構えるためである。
「…本来ならここで吹雪を仲間に入れるはずだけど、順調に行けるかな…」
俺はそう呟きながら歩いていく。
「…リュウジの奴も『やっぱり頼徒に見られてるって思ったら恥ずかしかったよ…」って言ってたな。
俺も万が一エイリアモードを見られたときのことを考えておかないと…」
「…さてと、ここが…」
俺は雪が降りしきる中にある校舎、白恋中を見てそう呟く。
「…とはいえ、今回はそこまで関わるつもりねえし。
ここのグランドを見渡せる高台か木でも探すか…」
俺はそう言って校舎から離れていった。
◇ ◇ ◇
「…こっからなら、結構見れるかな」
俺は白恋中グラウンドを見渡せる丘に腰を下ろす。
「…っていうかこれからどうしようか」
アニメ時空・ゲーム時空だと雷門がいつ来るかの描写はほぼかっ飛ばされている。
奈良の場合、財前総理への襲撃があったからまだ分かりやすかったが…。
「…いくらなんでも、もう少し後に出発しても良かったか…」
俺は凍える手に手袋越しに息を吹きかける。
…さすがにずっとここでいると、いくらエイリア学園の俺でも凍死しちまう。
ただ、こっから離れてその間に雷門の面子の試合…確かTV中継あったはずだが、父さんが俺に求めてるのはそれ以外のことだ。
日々の練習をしっかり見て、どれほどの実力を見極めろ…というのが俺の役割なはずだ。
…そう思ってる俺に声が聞こえてきた。
「あの、そこでなにしてるだべー?」
俺にそう話して来たのはファー付きのロシア帽を被っている少女。
確かあいつは…。
俺がそう思っていると、少女は俺の元へと駆け寄ってくる。
「こんなとこに座ってたら凍え死んじゃうべ?
どこから来たのか知らねえけど、学校まで案内するから言うのもこっち来てだべ」
彼女は俺の手を掴んで俺を案内していく。
…そうだこの話し方とロシア帽、思い出した…!
「私、真都路珠香って言うべ。
取り敢えず白恋中の校舎の中で温まるべ」
そうだ真都路だ。モブ女子キャラの中でもかなり人気のある奴である。
「ああ、ありがとな…」
俺は真都路にそう返して、彼女の後を追って行った。
「にしても、何であんなところに座ってたんだべ?」
「ちょっと日本中を旅しててな。
エイリア学園の影響で無期限休校になったから、今のうちに時間を有効活用したくて」
俺がそう返すと、彼女は「なるほどだべ…」と話してくる。
「さすがにずっと歩いてきたからちょっと疲れてよ。
あそこに座ってたって言うわけだよ。
悪いな心配かけて」
俺がそう続けると彼女は「気にすることないべ」と返してくる。
「この辺りには学校以外にはほぼ何もないところだべ。
久々にこの辺りに来てくれた観光客だべ、しっかりもてなさねえと」
彼女は「学校に帰ったら他のみんなにも紹介するべ」と続けて、学校へと連れて行ってくれた。
真都路ってこんな話し方だったと思うけど…。もし間違えてたらすみません…。