エイリアの守護者   作:W297

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この展開、賛否あると思いますが…。




外裂頼徒⑥

 

「皇帝ペンギン、1号!」

 

 

 

 その言葉と共に佐久間は2発目の皇帝ペンギン1号を放つ。

 

 佐久間が体全体を痛め、尋常じゃない声を上げるが、それを代償に放ったシュートは勢いよく雷門ゴールへと襲い掛かる。

 

 円堂はマジン・ザ・ハンドの体勢に入るが、その前に鬼道が立ちはだかる。

 

「…ぐっ!!」

 

 鬼道は皇帝ペンギン1号をブロックしたが、耐え切れずにボールは雷門ゴールへと向かっていく。

 

 …だが、円堂がマジン・ザ・ハンドの体勢に入るのには十分だったようだ。

 

 

 

「マジン・ザ・ハンド!」

 

 

 

 円堂はそのボールをしっかりと止めるが、鬼道と共にその場に倒れこんでしまう。

 

 …敵味方問わず、体の限界に近づき始めている。

 

 傍観者であるとはいえ、このままで進めていいのかこの試合。

 

 経過時間は既に終了時間近く、1-1ではあるがどちらかにあと1回チャンスがあるかどうかだろう。

 

「…佐久間ッ!」

 

 そして不動のラフプレーギリギリなタックルにより、ボールを奪い、ボールは佐久間へと渡った。

 

「これで決めるッ!」

 

 …3発目。鬼道の言葉通りならこれを打てば佐久間は二度とサッカーが出来なくなる。

 

 佐久間には皇帝ペンギン1号を打たないという選択肢は…ない。

 

 

 

 …この時の俺がなんであのようなことをしたのかは分からない。お日さま園の誰かだったら…とでも思ったのだろうか。

 

 俺は、足元に置いていたエイリアボールを佐久間がいる雷門のゴール前に蹴っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんだ…!?」

 

 雷門、そして真・帝国学園の面々、フィールドにいる全員がエイリアボールの着弾と共に起こった砂煙を見って驚きの表情を見せる。

 

 そんな中、不動が俺に視線を向ける。

 

「…おいおい、『この件にエイリア学園はノータッチ』じゃねえのかよ、トライ!」

 

 …こうなったら、仕方ないな。

 

 俺は屋根から飛び降り、フィールドに着地する。

 

「俺だって、こんな登場はしたくなかったんだけど。

 

 …円堂、そして雷門のみんな、久しぶりだな」

 

「外裂…!なんでここに来てるんだ…?」

 

「それと今のボールはお前が蹴ったのか?

 

 後、その恰好は…!」

 

 

 

「すまねえな、騙したことになっちまってよ。

 

 こっちが俺の本当の姿、「トライ」って言うんだ」

 

 

 

 俺はそう自分の正体を明かす。

 

「外裂…、お前宇宙人だったのか…!?」

 

 円堂の言葉に、俺は「そういうことになるね」と返していく。

 

「奈良でジェミニストームと戦った時から、俺はお前たちを見てたんだ。

 

 北海道にいたのも本来はお前らの監視のために行ってたんだ。

 

 あの時の言葉は全部嘘だよ」

 

 俺はそう話して、そのまま続ける。

 

「…この試合の終了を俺は要求しにきた。

 

 審判(レフリー)、もう試合時間は残っていないですよね?」

 

「ああ、確かにもうほとんど残っていないが…」

 

 俺がそう聞くと、古株さんは時計を確認してそう話す。

 

「佐久間と源田、それに雷門の面々の生命を守るための措置です。

 

 これ以上試合を続ける必要性はないかと」

 

 そう話す俺に不動が突っかかってくる。

 

「…勝手に決めてんじゃねえ!

 

 というか生命を守るためとかほざいてやがるが、こいつらは自ら打ちたがっているんだ。

 

 そうだよな、佐久間!」

 

「あ、ああ…。

 

 俺はこの技で…!」

 

 そう言った佐久間だったが、彼はそのままその場に倒れ込んでしまう。

 

「…佐久間!おいしっかりしろ!」

 

 倒れた佐久間に対して、鬼道が駆け寄り、源田もこちらへ駆け寄ってくる。

 

「…はっ、使えねえ奴だぜ。

 

 おい、トライ。あの話はどうなってる?」

 

 不動がそう話すが、俺は「ああ、あの話か?」と返す。

 

「お前のエイリア編入の話だろ?

 

 んなもんプレー見てたらバカでも分かる。

 

 お前みたいな時限爆弾抱えてられねえよ、ナシだナシ。

 

 それにエイリア石のおかげで多少強くなったとはいえ、俺が求めてるレベルには達してねえ。

 

 うちに入りたいなら、もっと強くなることだな」

 

 俺はそう不動に淡々と告げる。

 

 不動は「チッ!」と舌打ちした後、建物の中へと消えていった。

 

「…どういうつもりなのかな?

 

 エイリア学園なら、このまま俺たちが衰弱していく方が良いと思うけど」

 

 一之瀬がそう話すが俺は「俺としての個人的な考えなだけだ」と話す。

 

「俺は正々堂々とエイリア学園と戦ってほしいんだ。

 

 こんなことをエイリアの俺が言うのもおかしな話だがな。

 

 まあ今日はこんなところで帰るとするよ。

 

 俺の仕事は終わったしな」

 

 そう言って俺はエイリアボールを拾い上げてワープモードを起動する。

 

「おい、待ってくれ外裂!

 

 まだ話は終わってねえぞ!」

 

「今度聞いてやるよ、またどっかでな。

 

 それとお前らに一つアドバイスだ」

 

 

 

『俺はマスターランクの選手だが、チームには所属していない』。

 

 

 

 これだけは伝えておくよ、じゃあな」

 

 

 

 そう言って俺は真・帝国学園をあとにした。

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