エイリアの守護者   作:W297

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蓮池杏③

 

「…ついたな、沖縄」

 

「そうね、さすがに暑いわ…」

 

 飛行機に乗って空を飛び、俺と杏は沖縄に到着した。

 

「…で、こっからどうするか、だな…」

 

「とりあえずホテルに行かない?

 

 荷物とかもあるし…」

 

 杏の言葉に対して「そうだな」と返す。

 

「さっさと、ホテル行こうか。

 

 予約はもうとってるし」

 

 さんさんと照り付ける沖縄の日差しの中、俺たちはホテルへと歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …というわけで大海原に近い吉良財閥系列のホテルに行った俺と杏。

 

 電話で話した時からスムーズにつながっており、「星二郎様の関係者なら」ということで案内されたのがこの部屋。

 

「…いや、さすがに豪華すぎない!?」

 

 杏が驚く通り、俺たちが案内されたのは俗にプレミアムスイートと呼ばれる最上級の部屋だった。

 

「…あのー、普通の部屋でいいんですよ俺たち。

 

 こんな部屋は…」

 

 俺がそう話すがスタッフの人は「いえいえ」と返してくる。

 

「星二郎様から、『外裂頼徒と名乗る少年が来たら丁重にもてなしてください』と承っておりますので。

 

 なにかありましたらいつでもお声がけください、…では」

 

 そう言ってスタッフの人は部屋をあとにする。

 

「…父さん、なにもここまでしなくてもいいのに…」

 

「父さんなりの私たちへの温情なんじゃないの?

 

 私は違うけど、頼徒は父さんから『エイリアを離れてほしい』って言われたんだし」

 

「それはそうなんだけどさ…」

 

 杏の言葉に俺はそう返す。

 

「でもこれで、拠点に関しては問題ないわね。

 

 のんびり過ごしましょうよ」

 

「…ああ。

 

 だけど、ここでもやるべきことはあるよ」

 

 俺はそう言ってリュックサックからサッカーボールを取り出す。

 

「…スタッフの人に聞けば、自由にサッカーできる広場は多いみたいだし。

 

 ランニングするにちょうどいい砂浜もあるみたいだし。

 

 練習は欠かさずしておかないとな。

 

 …杏、付き合ってくれるか?」

 

 俺のその言葉に杏は首を縦に振ってくれる

 

「もちろんよ。

 

 久々にアンタとのタイマン勝ちたいし。

 

 戻った時に晴也から『弱くなったなー』なんて言わせないんだから」

 

「俺もだよ。ヒロトに『あれ、こんな簡単に抜けたっけ?』って言われたくねえしな」

 

 そう言葉を交わした俺たちは荷物を置いて、ホテルの外へと歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 広々としたグラウンドで、俺と杏は対峙する。

 

「それじゃ、手加減はいらないわよ」

 

「もちろんだよ、っていうかお前相手なら手は抜けねえよ」

 

 そう言葉を交わした後、杏のボールでタイマン勝負は幕を開ける。

 

「…早速行くわよ!

 

 

 

 ヒート、タックル!

 

 

 

 そう言って杏は俺に向かって炎を纏いながら突撃してくる。

 

「…いかせるかよ!

 

 

 

 デーモン、カット!

 

 

 

 俺の代名詞ともいえるデーモンカットが放たれると、杏のタックルとのぶつかり合いになる。

 

「…うっ!?」

 

 バチバチというぶつかりあうが、最終的には俺の方が勝ち、紫の不気味なオーラが杏をふさいだ。

 

「よし、まずは俺の一勝、だな」

 

「さすがね、頼徒。

 

 じゃあ次はそっちが攻撃してきて」

 

 そう言って杏はディフェンスの態勢に入る。

 

「遠慮なく行かせてもらうよ、杏!」

 

 

 

 サザンクロス、カット!

 

 

 

「やらせない!

 

 

 

 イグナイトスティール!

 

 

 

 ボールを挟んで俺と杏の足が競り合う。

 

「「ぐっ!!」」

 

 お互いの力が合わさったボールは真上に上がり、転々と横へと跳ねていく。

 

「…今のは引き分け、ね」

 

「そうだなー…。

 

 やっぱり突破力が課題だな」

 

 俺は改めて自分の課題を見つめなおす。

 

「そうね、私はアンタほど守備力ないし。

 

 私を突破できないと、マスターランクの守備陣は楽に突破できないわよ」

 

 杏は「まあ私もアンタを突破しなきゃだけど」と話していく。

 

「頼徒、ディフェンダーとしてならあなたはエイリア学園トップよ。

 

 だけど、突破力は晴也とかに比べたら落ちちゃうのは間違いないわ」

 

「ああ。この休暇はそれに対して重点的に取り組ませてもらうよ」

 

 俺は杏にそう話していった。

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