エイリアの守護者   作:W297

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外裂頼徒⑧

 

「…頼徒!

 

 そろそろ切り上げない?」

 

「…ああ、そうだな。

 

 時間もちょうどいいし今日はここまでにしとくよ」

 

 近くのビーチでいつものようにランニングをしていた俺と杏は、腕時計を見てそう呟く。

 

 ホテルへの帰り道、俺は暗に聞いていく。

 

「杏、俺もフレイムベールとか覚えたほうがいいのかな?

 

 サザンクロスカットとジグザクスパークだけだと限界来るって思ってよ」

 

「私は選択肢あるだけいいと思うけど。

 

 フレイムベールも正直サザンクロスカットと変わらないわよ?

 

 私的には使える技増やすのはいいけど、その分今使える技を鍛えることができなくなるんじゃない?」

 

「確かにそうだよな…」

 

「…まあ、そういう気持ちがあるのはいいことなんじゃないの?

 

 私もほかの技練習しよっかなって思ってるけど、まずは今のヒートタックルだけじゃダメだって思ってるし」

 

 俺と杏は歩きながらそう言葉を交わしていく。

 

 …そんな中、俺たちの耳に女性の悲鳴が聞こえてきた。

 

 振り返ると、その女性の近くにあった木材が倒れようとしていた。

 

 そしてその下には小さな子供と子犬がいた。

 

 …そして、その子供に俺は心当たりがあった。

 

「杏、ボール借りるぞ!」

 

 そう言って俺はボールをフルパワーで蹴りだすと、俺のボールはもう一つの球体によってはじかれた。

 

 …だが、俺が蹴りだしたボールとはもう一つ、炎を纏ったボールが木材に命中し子供と子犬は助かった。

 

 …やっぱり来てたか、豪炎寺。

 

 そう思うと同時に、俺と杏の耳に無機質な声が聞こえてきた。

 

「…エラー発生、インタラプト修正中に予期せぬ妨害が発生、人物の検索を要請」

 

 紫の髪で上だけ左右に広がった変則的な髪型、そして黒と白を基調とした服と装備しているインカム。

 

 …まっさか、俺がここに巻き込まれるとはな。

 

「頼徒、こいつ…!」

 

「ああ、警戒しなければならない相手っぽいな…!」

 

 俺たちがそう身構えると、その奥から茶髪で特徴的な髪形をした少年が駆け寄ってきた。

 

「あ、あの!外裂さん…ですよね?」

 

「ああ、そうだけど…?」

 

「やっぱり!えーと、まずは小さい頃の俺を助けてくれてありがとうございます!」

 

 そう頭を下げてくる少年に対して「いや、俺は弾かれたから何もできてないよ」と話すが「いやいや!外裂さんのボールがなかったら俺、そもそもサッカーと出会えてなかったんで!」と話してくる。

 

「…あの、君名前は…?」

 

 杏がそう聞くと、少年は「あ、そうか10年前だから知らないのか…」とつぶやいて改めて話してくる。

 

「俺、松風天馬って言います。

 

 外裂さんと同じ、サッカーが大好きな一人です!」

 

 松風天馬、俺が今いるイナズマイレブンという舞台の10年後を描いた続編、イナズマイレブンGOの主人公。

 

 今作の主人公、円堂守に次ぐサッカーバカであり、そよ風のようにさわやかな少年。

 

 …今の時期に出会うとは思ってなかったけど。

 

 俺は天馬のまっすぐな瞳を見てそう思った。

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