エイリアの守護者   作:W297

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フェイ・ルーン②

 

 俺がアルファからボールを奪い、カウンターを開始した後。

 

 試合は膠着状態となった。

 

 その中でアルファが誰かと通信を取っていた。

 

「…こちらアルファ。

 

 …それは事実ですか?

 

 …Yes、ご指示のままに」

 

 そう通信を取ったアルファにエイナムたち他の面々が駆け寄っていく。

 

 そしてアルファが何かを伝えた後、プロトコルオメガの面々はフィールドを後にしていった。

 

「…この試合、中止とする」

 

 そう言ってアルファたちは消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、フェイが説明してくれたことには200年後の未来にはセカンドステージチルドレンと呼ばれる脅威的な力を持った少年たちがいるらしい。

 

 そしてアルファが所属するエルドラドは、その少年たちの遺伝子の発生源に着目し、その遺伝子は優秀なサッカー選手から生まれたもののため、そのサッカーというものを消せばその少年たちは力を持って生まれない…という結論に至ったそうだ。

 

「…現に、エイリア学園は雷門と戦ってるけど、天馬がいた歴史からはその雷門サッカー部というのが無くなったって訳か」

 

「そういうことだよ、外裂さん。さすがに理解が速いね」

 

「まあな。…それで、お前らはどうすんだ?」

 

「そうね。天馬がサッカーに対する思いを捨てなくても、雷門にサッカー部がなかったらどうにもならないじゃない?」

 

「うん、だから雷門にサッカー部が出来たときに行ってくるよ。

 

 雷門にサッカー部が復活したのはそこだから、間違いなくプロトコルオメガは介入してくるはずだよ」

 

 フェイは俺たちにそう説明してくる。

 

「そうだな。別次元の俺たちがどうなってるか分からねえし、頼んだよ天馬、フェイ」

 

「も、もちろんです!

 

 必ず雷門にサッカー部を取り戻してきますよ!」

 

「私たちも付いていきたい気持ちはあるけど…。

 

 さすがにやめておいたほうがいいよね」

 

 そう杏が聞くと、フェイからも「そうだね」という言葉が返ってきた。

 

「タイムルートへの悪影響を考えて、他の時代の人間は出来る限りいない方が良い。

 

 多分ここの時代から数か月前の話だと思うけど、それでも少ない方がいいから」

 

 そうフェイは話してそのまま続けていく。

 

「それじゃ、天馬。元の時代に帰ろうか」

 

「そうだね。

 

 外裂さん、蓮池さん。付き合っていただきありがとうございました!」

 

 そう言って天馬は俺たちに向けて頭を下げる。

 

「気にしないで良いよ。

 

 私たちも久々に11人揃っての試合だったし、ねえ頼徒?」

 

「ああ。勘を取り戻すにはちょうど良かったよ。

 

 未来でもお前の近くに俺はいるんだろ?

 

 未来の俺に会ったら『何してるのか知らねえけど頑張れよ』って伝えてくれ」

 

「はい!」

 

 そう天馬は返してくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行っちゃったわね」

 

 天馬たちを見送った後、静けさを取り戻し波音だけが響く砂浜で杏は座り込んでそう呟く。

 

「そうだな。まあ未来はあいつらに任せようぜ?

 

 別次元の俺たちがどうなってるかは知らねえが、俺たちは俺たちでやるべきことをやるだけだ」

 

「そうね。頼徒が出現させた化身…だっけ?

 

 それを使いこなせたらいいんだけど…、無理そうなのよね?」

 

「ああ。試合中じゃないからっていうのもあるけど、あの自分の心の中の感覚は今はゼロだ。

 

 さっきできた必殺技もできるかどうかわからねえしな。

 

 …まあ、練習してたらその内できるようになるだろ。どうなるか分からねえ力を探すより、今できることをやるしかねえよ」

 

 俺はそう言って砂浜に倒れる。

 

「…杏、俺はさっきの試合でできたことを確実にできるようにしたい。

 

 …引き続き特訓相手、頼めるな?」

 

「そっちこそよ。

 

 私もスピードだけじゃダメって思ってるし。

 

 お互い強くなっていくわよ」

 

 俺と杏はそう言葉を交わした。

 

 

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