エイリアの守護者   作:W297

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円堂守①

「それじゃ円堂。シュート行くよ」

 

「よし、来い!」

 

 円堂はそう言って杏と対峙する。そして杏はいつものシュート態勢に入っていた。

 

「…はあっ!アトミック、フレア!

 

 杏が放ったシュートは円堂が守るゴールへと向かっていく。

 

「…正義の、鉄拳!

 

 イプシロンとの闘いで進化した円堂の正義の鉄拳。

 

 それでも杏のシュートのスピードに押され、円堂の足は徐々にゴールラインをはみ出していく。

 

「…ま、け、る、かぁ!」

 

 そう言って円堂はなんとかボールを弾き返して見せた。

 

「おー、杏のシュートを止めたか」

 

 俺はゴールの裏からそう円堂に声をかける。

 

「ああ、バーンとほぼ同じくらいの衝撃だった。

 

 イプシロン改とやってなかったら多分やられてた」

 

「そうか。ならマスターのチームとガチで戦う前に戦えたのはよかったんじゃねえか?」

 

 俺はそう言って円堂に続けていく。

 

「お前、ヒロトと晴也のシュート受けたんだろ?

 

 どう思った?」

 

 俺がそう聞くと、円堂は「…うーん」と考えながら答えてくれる。

 

「ヒロトもバーンも確かに強かったけど…、ヒロトの方はボールに気持ちをあまり感じなかったんだよな…」

 

「へえ、面白い表現するなお前」

 

「バーンとデザームの時はボールになんかこう…、絶対にゴールを割って見せるって気持ちが伝わってきたんだ。

 

 …ただ、ヒロトはイマイチその感覚がなかったんだよな…」

 

「…まあ、あの時ならそこまでって思ったんじゃないの?」

 

 杏はそう話して続ける。

 

「私も詳しいことは知らないけど、おそらく様子見ぐらいのつもりで行ったんだろうし。

 

 イプシロンを完全に倒した以上、エイリア側はマスターランクのチームで迎え打つしかないし、多分気持ち入ったボールになるわよ」

 

 杏の言う通りだ。もうエイリアには使えるのはマスターランクのチームしか残っていない。

 

 プロミネンスがどうしてくるのかは分からないが、風介が宣戦布告したということはダイヤモンドダストは準備OK、おそらくガイア…、いやジェネシスもいつでも出れるだろう。

 

「円堂、ここからが正念場だぞ。

 

 ただでさえ向こうはもう後がないのに、俺と杏が雷門に入ったことでさらに気合い入ってくる。

 

 …負けんじゃねーぞ」

 

「ああ、もちろんだ!

 

 蓮池、もう少し練習付き合ってくれ!」

 

「りょーかい!」

 

 そう言って円堂と杏は特訓に戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「外裂、少しいいか?」

 

 円堂と杏の特訓を眺めていると後ろから声をかけられた、鬼道である。

 

 「なんだ?」と俺が返すと、「元エイリア学園として、お前の意見を聞きたいんだ」と告げてきた。

 

「先ほど、あのようにイプシロンを倒すことが出来た。

 

 …ただ、お前からまだマスターランク3チームとの対戦が残っていると聞いた。

 

 …今の雷門は、その3チームに勝てると思うか?」

 

「…正直なところ、かなり厳しいだろうな。

 

 豪炎寺が返ってきてくれたが、それでもまだ足りねえ。

 

 イプシロン改との試合を経験して分かったけど、攻撃力が足りてなさすぎるな」

 

「…やはりか、俺も痛感した。

 

 外裂が入ったおかげで守備が安定し、攻撃への糸口を掴めた。

 

 …ただ、そこからだった。

 

 豪炎寺も吹雪もいない以上、久々に試合をどう作ったらいいか分からなかった。

 

 デザームのグングニルの危険性もあった以上、円堂を上げる判断はむずかしかった」

 

 後半、皇帝ペンギン2号を使用したのはそれが理由か…。

 

 …多分鬼道ならもうどうすればいいか、分かってるはずだよな。

 

「…鬼道、提案なんだけどよ」

 

 俺は改めて鬼道に話す。

 

「…円堂をフィールドプレーヤーにしてみないか?」

 

 俺はこの後行われることになる提案を鬼道にしてみることにした。

 

 

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