エイリアの守護者   作:W297

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立向居勇気①

 

 …円堂がフィールドプレーヤー、立向居がゴールキーパーの練習を始めた。

 

 ちなみに俺は、立向居の練習に付き合っている。

 

 練習するのは円堂の祖父、円堂大介さんがノートに残した必殺技、ムゲン・ザ・ハンド。

 

「…いいか、俺たちはひたすらシュートを撃つ。

 

 新技で止めて見せろ、立向居」

 

「はい、お願いします!」

 

 そう立向居が答えた後、俺はボールを蹴りだす。

 

 立向居はその瞬間目を閉じ、ボールを見切ろうとする。

 

 …その瞬間、立向居には青い一回り小さなゴッドハンドが出てきた。

 

 …ただ、俺のシュートを防ぐことは出来ず、立向居ごとボールはゴールへと突き刺さった。

 

「…長くなりそうね、これ」

 

 それを見た杏はそう呟く。

 

「まあな。でも、ジェネシスと戦うまでにはものにしてもらわないと困る。

 

 そもそもこの技の完成形がどんなもんかもいまいちわからねえし…」

 

 …まあ、原作知識で分かってるけど。

 

 下手に先に答えを教えるわけにはいかないし、何か掴みそうならちょくちょくヒント言ってくぐらいにしとこう。

 

「…っていうか、向こうは何をやろうとしてるんだ…?」

 

「…あれ、タイヤよね…?」

 

 俺と杏がそう呟く通り、円堂はタイヤで両腕を縛られていた。

 

 …手を使わないようにするってのは分かるけど、タイヤを使う必要はあるのか?

 

 俺はそう思いながら、立向居のキーパー練習に目線を戻した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後も特訓はつつがなく進んでいき、円堂は新しい必殺技「メガトンヘッド」をマスターした。

 

 …そして、更に強くなるために、鬼道が特訓場所として選んだのが…。

 

「…ホントに学校なのかよ、ここ…」

 

「なんか、ウチの研究所みたいね…」

 

 …帝国学園、鬼道の原点である場所。

 

 鬼道に話を聞けば、「俺と土門と円堂でデスゾーンをできるようにする」とのこと。

 

「デスゾーンねえ…」

 

 俺は帝国学園のグランドを見渡しながら、そう呟く。

 

 まあ、この技のカギは鬼道が帝国と雷門の違いをいつ見つけるか。

 

 それが遅くなりそうだったら一回口挟んでおこう。

 

「行くぞ、立向居!」

 

「お願いします!」

 

 俺は立向居に向けて、シュートを放つ。

 

「…シタタタッ、タン!ドバババッ、バーン!」

 

 目を閉じたまま、立向居はボールを止めて見せた。

 

「…お、止めれるようになったか」

 

「はい、…でも、今のは目を閉じてキャッチしただけ。

 

 必殺技とは言えないです」

 

 立向居はボールを見つめながらそう話してくる。

 

「…だよな。それじゃ、シュートを止めれるようになったことだし、威力を上げていくか。

 

 …杏、来てくれ!」

 

 そう言って俺は塔子やリカと一緒に練習していた杏に声をかける。

 

「…杏、必殺技頼めるか?」

 

「分かったわ。立向居もマスターランクの威力、分かっておいた方が良いわよね」

 

 杏はそう言って俺からボールを受け取る。

 

「立向居!俺と杏はお前がこれから相手にしていかなければならない、エイリア学園マスターランクの選手だ。

 

 マスターランクのストライカーたちに比べたら威力は落ちるが、それでもそれに追随する威力は出せると思ってる。

 

 これからの特訓、俺たちの特訓も兼ねてお前に必殺技でシュートを撃ちこんでいく。

 

 倒れんじゃねーぞ?」

 

 俺がそう言うと、立向居は「分かりました!」と返してくる。

 

「…それじゃ!」

 

 そう言って杏はボールを高く蹴り上げる。

 

 

 

「アトミック、フレア!」

 

 

 

 杏から放たれたシュートは、目を閉じた立向居の横を通り過ぎ、ゴールへと突き刺さる。

 

「え…!?」

 

 そう驚く立向居と、「今の全然本気じゃないわよー」という杏の2つの声が聞こえてくる。

 

 まあ、こればっかりは仕方ないか…。

 

「立向居、今はマスターランクのシュートに慣れる段階だ。

 

 しっかりボールの勢いに反応できるまで、感覚を頭に叩き込んでいこう」

 

「は、はい!」

 

 そうして立向居のキーパー特訓と、俺と杏のシュート技特訓を兼ねた特訓が始まった。

 

 

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