エイリアの守護者   作:W297

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雷門対ジェミニストーム①

 

 雷門対ジェミニストームの試合が始まった。

 

 最初はレーゼも10人しかいない雷門を見て勝負を躊躇っていたが、SPフィクサーズの塔子が入ることになったので11人揃った。

 

 …というわけで、雷門とジェミニストームの試合が始まった…のだが。

 

「…まあ塔子1人入ったくらいで変わらんわな」

 

 前半からハイペースで飛ばしているジェミニによってフルボッコにされている。

 

「…にしても、豪炎寺の奴。

 

 あれだけ入らないのは相当愛してるんだな、妹のこと」

 

 単独技のファイアトルネード、風丸との合体技の炎の風見鶏、両方ともに枠をとらえていない。

 

 …明らかにゴール裏に構えているあいつらが目に入ったからだろう。

 

 今の豪炎寺は正直見ることが出来ねえ。

 

 身内を人質に取られてまともにプレーできる奴なんて相当心が決まった奴だ。さすがの豪炎寺もまだそこまでではないだろうし。

 

 …だが、雷門も黙ってやられているわけではない。

 

 この豪炎寺へとつながる前、鬼道がジェミニの攻撃パターンを読み切り、ボールを奪った。

 

 まあある程度サッカーに通じている奴ならある程度見ていれば分かりやすい。

 

 正直、ジェミニはエイリアの中での評価はスピードこそ秀でているがそれ以外はまだまだ発展途上のチーム。

 

 細かいところは正直雷門の方が勝っているところもあるだろう。

 

 点差こそついているものの雷門がジェミニのスピードに付いてこられるようになればいい勝負ができるだろう。

 

 その後も雷門がたまにボールを奪い、そしてジェミニが得点を奪いという感じで13-0で前半を終えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後半開始、それと同時に雷門には大きくポジションを変えてきた。

 

「…改めてみると壮観だな、全員FW態勢」

 

 雷門のフィールドプレーヤー全員がハーフウェーラインに近い位置にポジションをとる全員FW態勢を見て俺はそう呟く。

 

 雷門の選手の反応を見る限り、若干不服ではあるのだろう。

 

 …だが、これは雷門の選手たちを守るための措置だ。

 

 ハーフタイムでの各選手たちの息の上がり方を見るに、ほぼ限界だ。

 

 あれ以上続けていたら雷門全員が倒れ、打倒エイリア学園の夢は儚く散るだろう。

 

 …まあそんなわけで、後半が開始された。

 

 だが、フィールドプレーヤーが全員上がった影響で、一人抜かれれば円堂の前まで一気に一直線である。

 

 …まあ、フィールドプレーヤーの10人の安全は比較的まもられるが、その分円堂への負担は大きくなる。

 

 後半開始と共に、円堂をジェミニのシュートの雨が襲っていく。

 

 シュートが打たれるたびに、雷門の失点が増えていく。

 

「…円堂じゃなかったら、確実に心折れてるだろあれ…」

 

 俺はシュートを撃たれても毎回立ち上がる円堂を見て、そう呟く。

 

 …そして試合の終了時間が近付き、ジェミニの取った点数が30点を越えたころ、レーゼは必殺技の体制に入る。

 

 

 

…アストロ、ブレイク!

 

 

 

 フィールドの土を巻き上げながら、雷門ゴールへと向かっていく。

 

 

 

「止めて見せる、マジン・ザ・ハンド!

 

 

 

 …だが、後ろの魔人のオーラは消し去られて、ゴールネットをつつき破りながら雷門のゴールへと突き刺さる。

 

 円堂はシュートを受けて、立ち上がることが出来ていない。

 

「…まあ、奈良での試合はこんなもんだよな」

 

 俺はそう呟きながらエイリアボールを手に取る。

 

「…円堂、さすがにこんなとこで倒れるわけがねえよな?」

 

 俺はそう言いながら奈良シカTVを後にした。

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