エイリアの守護者   作:W297

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外裂頼徒③

 

「…どうでしたか、今の雷門は」

 

 奈良から戻ってきた俺は、父さんに奈良であったことの報告をしている。

 

「そうですね、まあまだまだだと思いますよ。

 

 イプシロンは調整しといていいかもですけど、マスターが出るほどではないと思います」

 

 俺は父さんにそう話していく。

 

「そうですか、引き続き雷門の監視をお願いします」

 

「了解です」

 

 俺はそう答えるが、「そうだ」と俺は話していく。

 

「…父さん、なんで豪炎寺修也の妹を拉致したんですか?」

 

 俺がそう聞くと、父さんは「万が一のためです」と返してくる。

 

「今の雷門の中で、一番脅威となりえるのが彼です。

 

 そんな彼をこちら側に引き寄せることが出来れば、我々は不穏分子に気にすることなく、作戦を続けることが出来ます。

 

 あなたもそれは分かるはずですよ」

 

 父さんはいつもの優しい視線でそう話してくる。

 

 …確かに一理ある。

 

 脅威となりえる人材をこちら側に引き込むことが出来れば、相手を弱体化すると同時に自分たちは強くなることが出来る。

 

 …だが。

 

「…結論として俺たちだけでは不安点があるということですか?」

 

 俺がそう聞くと、父さんは「念のためです」と続けてくる。

 

「あなた達が頼りにならない…という訳ではもちろんありません。

 

 …ただ、不穏分子を少しでも減らしておくことは重要ですよ?」

 

 父さんは俺にそう話してくる。

 

「…分かりました。父さんがその考えなら俺はこれ以上何も言いません。

 

 …ただ、俺としてはこれ以上俺たちとは無関係の人間をサッカーとは全く違う方法で脅すことはやめてほしい…、そう思っていることは理解しておいてください。

 

 …では」

 

 俺はそう言って、部屋の前から出ていった。

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

「…ふうっ」

 

 俺は部屋の中のベッドに倒れてそう息を吐く。

 

「…あの言い方、父さんのやり方ではないことは確定だな」

 

 俺はそう呟く。

 

 …あの後、研崎との話をこっそり聞いて来たが、リミッター解除の話も出てたからな…。

 

 まだ父さんは「まだ使う必要性はありません」って言ってたが…。

 

 …原作だとジェネシスしか見てねえが、プロミネンス・ダイヤモンドダストの2チームにもあるかもだし。

 

 俺にはそもそもそういうの渡されてないから、どれだけ負担あるのかわからねえし…。

 

「…暴れるのはいいけど、あいつらの体がヤバくなるんだったらなんとしてでも止めねえと…」

 

 俺はそう呟いて目を閉じた。

 

 そのまま眠りそうになった俺だったが、そんな俺にドアの外から声がかかる。

 

「…おーい、頼徒ー。

 

 入ってもいいかー?」

 

 …この声はっと。

 

「ああ、好きに入ってもらっていいぜ。

 

 今日はずっとここにいる予定だけどよ」

 

 そう返すと、外から「それじゃ遠慮なく」とドアを開けて入ってくる。

 

「…なんか、つかれてんのか?」

 

 ベッドに座る俺を見てそう話してきたのはバーンこと晴也。

 

 プロミネンスのキャプテンであり、荒い口調が目立つがその反面俺の立場を尊重してくれる優しいやつである。

 

「まあ、ね。

 

 ちょっと最近、考え事が多くてさ」

 

 俺がそう話すと、晴也は俺の横に座って話してくれる。

 

「ったく、お前は俺たちの知らないところでいろいろやりすぎなんだよ。

 

 たまには俺たちにも頼りやがれ」

 

「まあ、頼めることならな。

 

 どうしてもお前らにはできないこともあるし」

 

「やっぱりあんのかよ、そういうこと…」

 

 俺の言葉に晴也はそう返してくる。

 

「…でも、ちゃんと頼めることは頼んでいく予定だよ。

 

 下手に倒れるわけにも行かねえし、杏のやつにしっかり言われてるし。

 

 …心配してくれてありがとうな」

 

 俺がそう話すと、晴也は「お前に倒れられたら、こっちが困るんだからな」と続けてくる。

 

「それで?今日はプロミネンスとの練習の日なんだが、来れるか?

 

 あいつらも『無理なのなら来てもらわなくてもいい』って言ってくれてるけど」

 

「いや、行くよ。

 

 気分転換にもなるだろうしさ。

 

 お前らの練習だけ休んだら不公平だろ?

 

 これぐらいの疲れで休んでたら申し訳ねえよ」

 

「だから無理すんなって言ってんだろ!?」

 

 晴也に『冗談だよ』と返した俺は、プロミネンスの面子が待つグラウンドへと歩いて行った。

 

 

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