ラブライブ! -夢への架け橋-   作:しろい凛キチ

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第5話

『ここか……ふぅ、なんとかたどり着けた』

 

入校許可証があるとはいえここは女子高。男の俺が居れば嫌でも好奇の目の的となるのは一目瞭然だ。

俺は無事たどり着けたことにホッと一息つき、ドアを開ける。

 

『あ、先輩遅いにゃ〜』

 

『無茶言うなって、ここは女子高なんだぞ?男の俺が簡単に入れるわけ無いでしょ』

 

凛を小突きながらそう言い、辺りを見渡す。

屋上の広さは見たところ小さな体育館ほどある。

 

『なるほど、確かにここなら他の部活はあまり使わないし、練習にはちょうどいい広さだね』

 

『不知火さん、今日もよろしくお願いします』

 

『俺のことは隼人でいいよ、園田さん。皆もね』

 

『じゃあじゃあ、穂乃果のことも穂乃果って呼んで!』

 

『なら私もことりでいいですよ♪』

 

まさかいっぺんに二人の女の子から名前呼びを許されるとは思ってなかった俺は、少し面食らっていた。

 

『いきなり名前呼びは少し緊張するけど、善処するよ』

 

すると残る海未と真姫までもが名前で呼んでと言い出し、俺のテンパりは相当なものとなっていた。

 

 

『ふぅ…………そろそろ落ち着いてきたし、練習しよう。こうしてる間にも時間はどんどん無くなってくからね』

 

『『『『『『はい!』』』』』』

 

 

『凛、そこはもっと腕を伸ばして。それから穂乃果もそこの振り付け間違えてるぞ』

 

練習を始めて約2時間、休みもほどほどに練習を続けてきたが、そろそろみんなも集中力が切れてきた。

 

『よし、今日はここまで。今日からは帰ってお風呂に入った後にストレッチするようにね』

 

それだけ言うと俺は話を切り、今日の練習を終わりにした。

 

『先輩〜』

 

『ん、どうしたの凛』

 

屋上からの階段を下りていると凛と花陽ちゃんが俺を追ってきた。

 

『先輩、凛達と一緒に帰るにゃ〜♪』

 

『あぁ、いいぞ』

 

帰る場所も同じだし、別段断わる理由もなかった俺は凛の誘いを受けた。

 

『それにしても今日の練習も疲れたにゃ〜』

 

『凛は運動神経いいんだから練習すればもっと良くなるよ』

 

『ホントかにゃ?…なんだか元気が出てきたにゃ!よ〜し、明日も練習頑張るにゃ〜♪』

 

『こらこら、階段で走ったら危ないよ』

 

急に階段を駆けて行った凛を追いかけ、俺達は足早に家へと向かった。

 

『それじゃ凛に花陽ちゃん、また明日ね。それとお風呂に入った後にストレッチ忘れないようにね』

 

それだけ言い残して俺は自分の部屋へと入っていった。

 

 

翌、昼休み。

俺は近くにあった机を借り、聡と飯を広げていた。

 

『なぁ聡、お前ラブライブって知ってるか?』

 

『なになに、ついにスクールアイドルが気になりだしたと?』

 

俺がふと気になったことを聞いてみると、聡は興味がある話なのかぐぐっと近づいてきた。

 

『ちょっとな。てか、近い………んで、どんなもんなんだ?』

 

『ラブライブとはスクールアイドル達が目指す最大の大会でだな。審査方法とかは年によって違うんだが毎年結構な数のスクールアイドル達が参戦する大会だ』

 

『へぇ』

 

『ちなみに今回は、エントリーしたチームがネットの人気投票によるランキング形式で上位20位が本選に進出するって形式らしい。ところでお前はやっぱりA-RISE推しか?』

 

『俺のことよりも、お前はどのグループが気になってんだよ』

 

『俺はやっぱり天下のA-RISE推しに決まってるさ。あー、でも気になるといえばもう一つあるな』

 

『勿体ぶらずに教えろよ』

 

俺がそう急かすと聡は名前が思い出せないという風に頭を悩ませていた。

 

『それがだな、なんでも最近出てきた新米アイドルらしいんだが、A-RISEのツバサちゃんが凄く気にしてたってんで最近気になる人が増えてきてんだと。学校名は確か……音乃木坂だったな』

 

それを聞いた瞬間、俺は飲んでいたものを吹き出しそうになった。

 

『なぁ、それってµ’sってグループじゃないのか?』

 

『それだそれ。よく知ってたな』

 

『まぁ、な』

 

俺はもはや背中から冷や汗を流すしかなかった。

だって知ってるも何も、俺が踊りを見てるグループなんだし。

 

『ん?どうした?顔色が悪いぞ?』

 

『いや、大丈夫だ。それより早く飯食っちまおうぜ。そろそろ時間になる』

 

その後、俺と聡は早々と飯を片付け、午後の授業に打ち込んだ。

 

 

『ありゃ、雨降ってら……こりゃ練習は中止か?』

 

放課後。俺は昨日と同じように音乃木坂へ向かおうと思ったが生憎、天気は雨。これでは屋上を練習場所としてる身としては練習を中止せざるを得なかった。

 

『どっか練習出来っとこねぇかな。流石にこのまま雨が続いたら練習が困難になるしな』

 

そんなことを考え、その日一日は終わりを告げた。

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