ご高覧賜り誠に有難う御座います。
久しぶりのR-18制限ナシのお話しです。
前話の予告時点ではエロチックな部分を盛り込む予定でしたが、また余計な戯言を書いてしまいました…
キャラが勝手に喋り出すので間を繋ぐのに四苦八苦しております。
また、お話中の一部をスクリーンキャプチャで漫画にしてみました。
(あとがきにSC漫画のURLがございます)
作中でも述べましたが劇場版で【あのシーン】が描かれていたら拙は悔い無くエヴァを卒業していました。
そしてこの小説を書く事も無かったでしょう。
薄倖のヒロイン達、アヤナミタイプ№6…式波アスカ…彼女達をこの世界に置いてあげたくて…
そして…
そんな思いを拙い文章ですがしたためてみました。
暫しお付き合い頂きお楽しみ戴けましたら幸いです。
[ご注意]
ご覧戴き有難う御座います。
前回予告ではR-18指定と告知致しましたが、R-18は続く後編へと移行させて戴きました。
従いまして今回はR-18制限の表現はございません。
尚、今後のシリーズの中には性的表現を含む部分がございます。
内容により幾つかのお話しはR-18とさせて戴きます。
苦手な方や耐性の無い方はご遠慮下さいませ。
ー それでは始まり始まり鼻詰まり ー(風邪?)
第 1 部
<第11話>
アヤナミ・レイ 魂の記憶・前編
彼等が再び訪れた第3村での生活も月日が流れて馴染み行くとある日のお話です。
【第3村 村外ずれ踏切跡】(午後)
レイは午前中の畑仕事と診療所の清掃を終えて最近お気に入りの第一中学校の制服姿で駅舎ハウスへと歩みを進めていました。
村外れの踏切までやって来たレイは線路沿いの山から下りて来る道に見覚えのある赤い自動車が土煙を巻き上げて此方へ向かって来るのが見えたので踏切の手前で道の端に寄りやり過ごそうとします。
自動車は踏切の手前で速度を落とし左折してゆっくりと踏切を渡り切るとレイの傍らに止まりました。そして埃だらけのドアウインドウが下げられて中の人に声を掛けられます。
「アレ?食いしん坊さんどうしたの?」それはケンスケでした。
「えっ?碇クンの所に…上の作業場に居なかったらN109棟跡に向かおうかなって…」
レイは少し照れた様に俯き答えます。
「あ、綾波!上に行くの?良かった!行き違いにならなくって!」
助手席から身を乗り出す様にして声を出したのはシンジでした。
「碇クン…!」レイはシンジの顔を見て嬉しそうに微笑みます。
「今から出来上がった保存食を配給所に持っていくんだ」
「そう…」レイは少し淋しそうに呟きました。
彼女のその様子を見てケンスケとシンジは顔を見合わせて頷きます。
「村まで戻るけど乗るかい?」ケンスケは親指を立てて車内を指しました。
「イイの?」
「うん。荷物下ろしたらまた上に戻るから。そこから二人でそのままコイツで廃墟跡にでもドライブして来れば?」
「じ、じゃあ…」レイはそう返事をしますが何処に乗れば良いか判らず戸惑っていました。
「綾波!コッチに」シンジは助手席側のドアを開けて荷台に移りました。
後席は荷物を積み込む為に畳んであるのでシンジは荷物を中腰で押さえて少し窮屈そうに隙間に乗り込みました。
レイは助手席に乗り込むと「碇クン、大丈夫?」とシンジを気遣います。
「大丈夫だよ!配給所まではもう少しだし」シンジは笑顔で答えました。
「じゃあ、出すぞ!」ケンスケはそう言うとシフトレバーを一速に入れアクセルを踏み込みました。
車は三人と荷物を乗せて村へ向けて田舎道を土煙と砂埃を上げ軽快に走ります。
『碇クンとドライブ…ドライブってナニ?美味しいのかな…?』と、レイは良く解らないままその後に思いを馳せてワクワクしていました。
【第3村 配給所】
配給所に着くと係の人に用件を伝え荷物の下ろし場所の指示を受けます。
車は配給所の裏側にある通用口に回ります。
そこからケンスケとシンジは重量のある瓶詰や缶詰のケースや箱を車の荷台から配給所内に運び入れ始めます。
レイも何か手伝おうとして車の周りで右往左往していました。
その様子に気付いたシンジは「じゃあ綾波、コレをお願い!」と比較的軽い塩干物の入った
「うん、わかった!」レイはそう言うと嬉しそうに叺を脇に抱えて事務所へ向かいます。
ケンスケとシンジは全てを下ろし終え伝票と内容をチェックして貰います。
それを事務所に持って行き必要な物品や食品、衣料品の配給券と交換して貰うのです。
「綾波…遅いな…」シンジは呟く様に言います。
「どっちにしても僕らも事務所には行くから。食いしん坊さんも
「そうだね!」
ケンスケとシンジは車を置いて表の事務所へと歩いて回りました。
【配給所事務所前】
配給所の事務所前では子供たちが集まっていました。
今日は週一回の子供達に甘味品を配る日なのです。
なんとその中にレイもいました。
「レイお姉ちゃん!コッチコッチ!」
「お姉ちゃんも並びなよ!」
レイは子供たちに引っ張られて配給所前に並ばされます。
「えっ?ワタシは…」レイは困った顔で子供たちに言いますが子供たちは「大丈夫だって!」「貰えるよ!」とレイの手を離しません。
皆んなはお行儀良く並んで順番に菓子類が詰められた袋を貰います。
「ありかとー!」レイの前に並んでいた男の子は元気に礼を言うと袋を持って皆が集まっている広場横の遊具のある公園、通称「ちびっこ広場」へと駆け出します。
自分の番が来たレイはドキドキしながら配給係の髭面で強面のオジさんの袋を持った手元を見つめます。
配給係のオジさんは目の前に現れたレイを見て少し驚きます。
そして申し訳なさそうに「すまないね〜小学生までなんだ」と言いました。
「そう…」レイは寂しそうに呟くと列から離れ様とします。
すると後ろに並んでいた女の子が「レイお姉ちゃんは同じ教室の仲間なんだよ?」と係のオジさんに喰って掛かりました。
「そうなのかい?」係のオジさんはレイに優しく尋ねました。
「う、うん…」レイは少し恥ずかしそうに答えます。
そこに側で見守っていたケンスケが「高尾さん、彼女は見た目は年頃の娘さんなんだが…少し事情があってね。今は教室で子供たちと一緒に授業を受けてるんだ」
教師代わりのケンスケが言うならとオジさんは「それじゃあ、渡さなきゃな。はい、どうぞ!」と強面を崩し和かな笑顔で菓子袋をレイの手に乗せました。
「ありがとう…!」レイは少し照れながら嬉しそうに礼を言います。
「良かったね!レイお姉ちゃん!」女の子はニカッと満面の笑みで言います。
レイも「うん!」と言い微笑み返しました。
【第3村中央 ちびっこ広場】(続き)
レイとシンジは子供たちに連れられて広場の公園へとやって来ました。
公園の中で子供たちは貰ったお菓子を食べたり遊具で遊んだり追っかけこをして燥いでいます。
二人は公園の隅の植栽の石垣に腰掛けました。
そこでレイは貰った菓子袋を開けると丸くて大きなカルメ焼きを一つ取り出します。
シンジはレイの嬉しそうな顔で豪快に齧り付く姿を期待していました。
しかしレイは手に持ったカルメ焼きを見つめるとそれを半分に割ります。そして大きく割れた片方をシンジに差し出しました。
「綾波?それは君が全部食べてイイんだよ?」
「そう…」彼女は何故か淋しそうに言います。
その彼女の淋しそうな様子に流石に鈍感なシンジでも気付いた様で「じ、じゃあ貰おうかな…?」と手を伸ばします。
そしてレイが差し出した方とは別の小さな方を手に取りました。
「そっちは君が食べなきゃ!折角貰ったんだから」と言うとシンジは手にしたカルメ焼きを齧りました。
レイは「うん!」と嬉しそうに言うとシンジと同じ様にカルメ焼きを齧ります。
シンジはレイに「う〜ん!美味しいねぇ!」と笑顔を向けます。
「うん!甘くて…美味しい…」彼女もシンジに笑顔で答えました。
『碇クンと…いっしょ…』レイは心の中で呟きます。
レイは自分の「好きなこと」をシンジと分かち合いたかったのです。
彼女は再び訪れたこの村で過ごす間に他人と楽しさや喜びを共有出来る事を知り、それを嬉しく感じていました。
そして『これが碇クンの言ってた…』とあの特撮スタジオでの最後の会話を思い返していたのでした。
* * * * * * * * * * * *
劇場版の終盤、特撮スタジオの中でシンジが皆を送り出すシーンの最後で、14年間初号機のエントリープラグの中で残留していた髪が腰下まで伸びた「レイ02」は何故かツバメの手作り人形を抱いていました。
それは「レイ02」に「アヤナミタイプ初期ロット レイ№6」の魂が融合されたかの様な演出でした。
「もう一人の君はここじゃ無い居場所を見つけた…アスカも戻ったら新しい居場所に気づくと思う」
このシンジの台詞があるにも拘らず「レイ№6」はAパートでその役目を終えたかの様に以降のパートに出演する事無くこの物語りの舞台から去ってしまいました。
しかし、実はあの「レイ02」の別れの後にオミットされた「もう一人の君」のシーンがあったのでした。
「あれは尺の都合で仕方なかった…とは言え…」と当時の制作協力会社のスタッフの〇〇氏が上演開始から数ヶ月経ったある夏の日の夜、吉祥寺のハモニカ横丁の「アヒルビアホール」の2階でサシ飲みしていた時に著者にひっそりと語ってくれたのでした。
そのオミットされたシーンは1〜2分少々だったと言います。
もし、そのシーンがあの劇場版で描かれていたとしたら著者は思い残す事無くエヴァを卒業出来ていたかも知れません。
そしてこの物語を書く事も無かったでしょう…
修正第5版の脚本にそのシーンの台詞が有りましたのでココでご紹介しましょう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ー レイ02を送り出しシャッターが閉まる音。ゆっくり振り返るシンジ ー
シンジ「それから…もう一人のキミだ……綾波!」
レ イ「・・・・」
ー レイ02が立っていた位置の反対側に黙って立ち尽くしている(全身)ー
ー シンジ背中越し、レイ№6全身 ー
シンジ「君は…君が見つけた新しい居場所に戻って…そして…」
「そこで…君の幸せを見つけるんだ…」
レ イ「…幸せって…ナニ?」
ー スタジオ音響壁前の二人(引き遠影)ー
シンジ「君の願いや望みを叶える事だよ。君がやり残した事、したかった事を…それが出来る世界で…」
レ イ「ワタシの願い…?望み…?」
ー スタジオ内各所、人物無し ー
シンジ「うん!君が好きだと感じたり嬉しいと思った事をいっぱい集めてそれを積み重ねて行けば見えてくるよ」
レ イ「ソレが…幸せ…?」
シンジ「うん!」
レ イ「命令…ならそうする…」
シンジ「うん!…命令。…最後の…」
ー シンジアップ、少し淋しく微笑む ー
レ イ「わかった…幸せ…見つける…」
ー レイ№6アップ、微笑む、目に浮かぶ涙 ー
ー 場面転換、N109棟跡廃墟内、湖に面する先端で手を取り合う二人(引き遠影)ー
レ イ「碇クン…ありがとう…さよなら…」
シンジ「うん…さよなら」
ー 場面転換 特撮スタジオ内-
シンジ「やってみるよ…綾波…!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
このシーンを切り捨て、先の「レイ№6」と「レイ02」の魂の融合を果たしたかの様な安易で陳腐な演出に〇〇氏は憤りと後悔と無念さを滲ませながら訥々と著者に語ってくれたのでした…
迷路の様な横丁の通路を煙草の煙とともに生温い空気が流れて来る路地裏で、喧騒を背に杯を酌み交わし重ねたある夏の夜…
忘れる事の無い著者の思い出話…
…の様な体を装った「作り話」…なのでした。(なんじゃ?ソリャ?)
★スクリーンキャプチャー漫画有り★
(あとがきにURLがございます)
* * * * * * * * * * * *
閑話休題
【第3村中央 ちびっこ広場】(続き)
子供達は遊びに夢中で公園内を駆け回っています。
その様子を二人は微笑ましく眺めながらおやつデートを続けていました。
そこにケンスケが小走りでやって来ます。
そして「悪い!碇。ドライブはオアズケだ!」と言いました。
ケンスケは谷間の作業場で緊急に修理部品が必要になったと山を降りて来たリョウジから聞かされ部品を届けに行くとの事でした。
「部品と工具を取りに上に戻るから碇も乗って行くとイイよ!」とシンジに言い、「食いしん坊さん、ゴメンね」とレイにすまなさそうな顔を向けていました。
レイは「ううん…」と小さくかぶりを振ります。
ケンスケはリョウジと車の停めてある配給所の裏に駆けて行きました。
「だって…」シンジは残念そうにレイの顔を見て言います。
「そう…」レイは小さく呟くと「ドライブ」を食べ損なった?事とシンジとの短いひと時でしたがおやつデートが終わるのを淋しく思っていました。
やがて車は配給所の前に回って来てクラクションを鳴らしシンジに合図しました。
「碇!いくぞ!」
「じゃあ、綾波…」シンジは立ち上がりレイに別れを告げます。
「うん…」レイは少し淋しさを含んだ笑顔でシンジを見送りました。
「ほら!食いしん坊さんも!」ケンスケは手招きしながらレイにも乗る様に声を掛けました。
「えっ?」レイは何の事か判らず驚いています。
「碇、二人でこの後に湖の廃墟跡に行くんなら乗って行きなよ。あそこの近くを通るからさ!」
「あっ、そうなんだ!じゃあ、上で釣り道具も積んでもらおうかな?」シンジはレイに振り返りウインクで促します。
レイも立ち上がりスカートのお尻部分をパタパタと叩きながら嬉しそうに頷きました。
「よし!じゃあ早く乗って!」ケンスケは二人を急かします。
後ろの座席にシンジとレイの二人は乗り込みます。
この車は蓄電池を増設していた為に後部座席は前側いっぱいに寄せられており、然もベンチ式で狭く、二人の身体の一部が密着していました。
シンジは縮こまりながら「綾波、大丈夫?」と気遣います。
レイも身体が触れているのを意識したのか赤くなっていました。
はて?何時もは廃墟跡で二人がしている事にすれば他愛も無い筈なのですが…
これは著者の勝手な想像なのですが…二人にとっては「あの時」と今の「この時」はおそらく別の事なのでしょう…
【駅舎ハウス ガレージ前】
4人を乗せた車は荒れた坂道を登り切り駅舎ハウス前の開けた場所に到着しました。
ケンスケとリョウジはガレージのシャッターを開け部品と工具を取りに中へ入ります。
シンジは鉄道車両の自分の部屋へ釣り道具一式を取りに行きます。
レイは貰った菓子袋を胸元に抱えて車の中で待機していました。
やがてシンジは釣り道具を持ち雑嚢を肩から掛けて部屋から出ると先程と同じ後席のレイの横に座ります。そして荷物を膝の上に置きました。
「綾波、コレお願い!」シンジはレイに布バケツを託します。
彼女は菓子袋を布バケツに大事に入れるとそれを膝の上で抱えました。
ケンスケは部品と工具を助手席の床に置くとそのまま乗り込みました。
代わりにリョウジが運転席に乗り込みハンドルを握ります。
「じゃあ、出発しますよ!」リョウジはそう告げると勢い良く車を発信させました。
車は来た道を戻り踏切を渡らずそのまま直進してブナ林を抜けます。
そして旧国道に出ると湖畔沿いを飛ばします。
国道に出ればもう土煙は立たないのでケンスケとリョウジはウインドウを下げ4人乗りで蒸せ返る車内に風を呼び込みました。
レイは車内に吹き込む風に驚きながら何時も見ている巨大なプラントの工場廃墟群の横を駆け抜けて行く車窓からの景色を新鮮に感じていました。
車は鉄道の引き込み線の高架の下を潜り湖畔沿いを更に先へと進みます。
N109棟跡に行くには引き込み線の高架の手前で鉄道土手に登り線路上を歩いて行けば近いのですが、車なら湖畔沿いの国道から大回りしても早く着きます。
軈て車はN109棟跡に近い場所までやって来ました。
此処でシンジとレイは車を降ります。
「ありがとうリョウジ君、ケンスケ!」シンジは手を上げて車を見送ります。
車はクラクションを軽く鳴らし二人を後に走り去りました。
「じゃあ、行こうか…」シンジは雑嚢を肩に掛けると釣り道具のケースを持ち上げました。
「うん…」レイは菓子袋を入れた
周りの草木は秋の訪れをいち早く感じているかの様に湖からの緩やかな風を受け淋しげに
そして二人は辺りの
(つづく)
【 次回予告 】
*作品毎のR-18制限が出来ませんので別シリーズにて掲載になる場合がございます*
<第12話>
アヤナミ・レイ 魂の記憶・後編(R-18制限…の筈…)
乞うご期待
【チョイあとがき】
ご覧戴き有難う御座います。
お話しの中の「作り話」のスクリーンキャプチャ漫画は次のURLからご覧戴けます。
スクリーンキャプチャ漫画URL
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エバンゲリオン screen capture 4コマ漫画
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