実は幼馴染だった学園ナンバーワン美少女と名高い生徒会長がクールでイケメン。もう男の僕が出る幕ありませんか!? 作:冬ノゆきね
ここからは少し遡った話になる。
僕と堀宮さん、そして白川くんたちと初めて出会ったあの日の話だ。
前も言ったけど、堀宮さんとの出会いは、僕が高校デビューをした初日のことだった。
その日は天気が良くて、雲ひとつない晴天だった。心地良い風に乗せられ舞う桃色の花びらはとても綺麗で思わず僕は「綺麗だ!」と呟いてしまうほどだった。
そう桜だ。高校初日といえばやっぱり桜だ。
初々しい僕たち新入生を高校という新たな世界へと導く、春ならではと言えるだろう。
「今日から高校生か……友達がきたらいいけど、ちょっと不安だな」
この時の僕は色々と不安を抱えていた。
僕自身が高校で友達がちゃんと作れるか、授業に付いていけるのか、また小学生や中学生の時みたいに孤独にならないのか、など。
夜眠りに就けないほど心配していたのだ。
ということもあって、初日からまさかの寝不足だった。
歩きながら大きなあくびをしていると、1枚の花びらが鼻に落ちてきた。
そして花びらを手のひらに乗せると風に流されるがまま先へ先へと飛んでいく。
そして花びらが行き着いた先には、制服姿は可憐で美しい、1人の美少女の姿があったのだ。
「綺麗だ……」
桜を見た時と同様、僕は思わず口に出してしまった。
桜にも負けないその美しさはまるで人間離れしているようで、漫画やアニメの世界にもいる超絶美少女とそう変わらない。
この時出会った女性こそが堀宮さんなのだ。
そんな堀宮さんは桜を見上げながら、
「昔もここで……」
誰に語り掛けているのだろう?
桜の木にでも話しているのか?
本当にそうだとしたら、相当な変わり者に違いない。美人なのに勿体ない、とさえ感じる。
僕はそう思いながらも素通りしようとした。
しかし堀宮さんは僕を呼び止めたのだ。
「あなたに言ったのよ、覚えていないの?」
「えっと……僕と初対面ですよね?」
「やっぱり覚えていないのね……」
堀宮さんは桜並木の奥へと姿を消した。
そして高校に着いたらまず僕は正面玄関に向かった。貼り出されているはずのクラス分けを確認するためだ。貼り出された紙には、大勢の名前が書かれていた。それに1組〜6組まであるようで。
こんなにも名前が多いと探すのに骨が折れる。
じっと自分の名前はどこかとにらめっこしてると、僕は自分の名前を見つけた。
どうやら僕は2組らしい。
心を踊らせながら校舎の中に入ると、上履きに履き替えた。
そして廊下に貼られた案内通りに階段を昇る。
1年の教室は2階で階段を登りきった先にあった。
そこには僕と同じくこの高校に入学した生徒たちが廊下で話をしていたり、キョロキョロしたりとみんな落ち着きがない様子だった。
高校初日だから当然だ。
初の顔ぶれに環境、すべてが初めてのことばかりの今日。
「やっぱりみんな緊張してるんだな」
「おう、お前も新入生か?」
突然、背後から肩を捕まれた。
話し掛けてきたのは後に友達となる白川くんだったのだ。