ラブライブ! 鉄道ファンとスクールアイドルとなかまたち since 2024 作:松浦南北
4日目朝。
俺「はいおはようございます」
2人「おはようございます」
今日は宇部駅から新山口、出雲市、松江を経由して3人揃って夜までに帰宅する。ちなみに少しお寝坊したため朝飯は取っていない。時刻は7時30分を過ぎている。ここから大移動が始まる。
まず、宇部新川駅から乗ったのは7時45分発宇部行き。123系による1両編成で、U18だから車両番号は6。両開きドアを持つタイプだ。
ビン「そういえば松江までどうやって抜けるんだよ?」
俺「スーパーおきと一畑電車。いくらここまで普通列車の乗り継ぎを繰り返したからって、ここから先はもう我慢しません」
仲喜「だよね」
普通列車大好き人間の俺だが、山口線と山陰線を乗り継いでいたら今日中に帰れなくなるリスクが高く、スーパーおきしか選択肢はない。
そして宇部下車後、115系に乗り換えて新山口に向かっていく。
仲喜「朝から転換クロスで山越えも悪くはないよね」
俺「激しく同意」
新山口に着いたのは8時25分。105系や115系2連を撮影し、一度改札を出て朝飯を買い、出雲市までの切符を買い改札に再度入る。その直後、俺のパラレルのチャットに1件メッセージが。
杏奈『話したい』
杏奈『ちょっと青山さんに聞きたいことがあって』
俺『杏音と仲喜いるけどいいの?』
杏奈『うん。できれば4人で』
杏音はビンのことね。
そして全員でパラレルの通話を繋ぐ。
杏奈『おはよう』
ビン「杏奈先輩おはようございます」
杏奈『さっそく青山さんに聞きたいんだけど』
俺「ん?」
杏奈『青山さんがそんなに普通列車にこだわる理由知りたいなって。昨日もYouTubeの方に特急ゆふに愚痴こぼしてたけど』
俺「なんかさ」
杏奈『ん?』
俺「特急には閉塞感、圧迫感があるんだよね。普通列車には特急にはない開放感があるから好きなの。あと、各駅に停車するって感覚に何げない安心感を覚えるんだよね」
杏奈『そうなんだ。でも今はどこからどこまで行くの?』
仲喜「新山口から出雲市。スーパーおきに乗るよ」
杏奈『スーパーおき!?今回は特急なんだ?』
俺「今日中に僕ら帰宅するからね」
杏奈『あー……帰れなくなるってこと?』
俺「当たり」
ビン「って、そろそろスーパーおき出ちゃう」
杏奈『あ、行っておいで。聞きたいことは聞けたから今はこれで解散にしよう』
こうして一旦電話を切り、写真撮影をしたらスーパーおきに乗り込む。今回は3両編成で乗るのは指定席だ。
列車は8時57分、定刻通りに新山口駅を発車した。落ち着いたところで朝飯に買った駅弁を開ける。朝から俺は焼き鳥弁当を食べる。ビンはかしわめし、仲喜はふく福飯だ。
俺「焼き鳥飯に一味唐辛子、あーもうトキメキ♥」
ビン「やっと由美のトキメキ顔が見られた……嬉しい……」ウルウル
俺「あ、泣かせちゃった」
ビン「当たり前だ……。都道府県全制覇して完全に気力失った由美を見るだけで俺には寂しく映るんだからな……?」ウルウル
仲喜「まあ、今回はいいね。うれし涙だし」
ビンがここまで涙もろいだなんて……。
ごちそうさまでした。箱だけ捨てて、あとは景色を楽しもう。
益田を出ると海沿いを必殺徐行し、波根駅では同じキハ187とすれ違う。乗っていても飽きは来ない。
浜田、江津、大田市と停車し、西出雲のプールが見えたら出雲市に到着。時刻は12時20分、3時間半の長旅だった。写真を撮影し、スーパーおきを見送ったら12時22分。
ビン「よし、ダッシュだ」
しかしここから地獄のRTAが始まる。次の列車は電鉄出雲市12時25分発。うかうかはしていられない。何とかして駆け込んだ。
駅員「とりあえずすぐ出ますから切符は列車内で買ってください」
ギリギリ間に合った。
そして乗り込んだ一畑1000系2連はしまねっこ号の1003F。行きに乗った名鉄とも何気に異なる東洋GTOサウンドを響かせ発車。
直後、意外な人物に見つかった。
??「ビンくんたちじゃん」
ビン「ナギじゃねえか」
鳳来寺ナギことYouTuber上石見。一昨日から出雲入りしているが、今日中にナギも東京に帰るのだ。
仲喜「やっぱり一畑電車の取材?」
ナギ「そうだね。1日目は米子と鳥取砂丘、2日目は石見銀山と出雲大社を見回って、今日は一畑電車と松江城を見たら帰る感じかな」
俺「理解」
いやいいとこ行ってんじゃねえかよチクショー!!俺も大分のうみたまごとか見ているしアレだが。
そして川跡駅で直ちに乗り換える。次の列車は8000系と7000系の重連2両。乗るのは松江しんじ湖温泉駅までだ。あーもう、切符ないのハラハラするなぁ……。
川跡駅も定刻通り発車。駅にいる間も写真撮影は欠かさなかった。
その後も宍道湖の風景を横目に列車は進む。雲州平田では引退の近い5000系や2100系も留置されていた。写真は撮ってリクエストのあった杏子さん向けに渡そう。
一畑口ではスイッチバックもあり、それ以降は無人駅でドアの開く車両が7000系側から8000系側に変わる。正直どっちに乗っていたほうがいいか、ワカラナイヨー……!!
ビン「あれ?」
そんな中、ビンがYouTubeをチェックすると……。
ビン「いやいやさくら先輩がたった1日で全員から許されるとかどんだけこの界隈甘いんだよ……」
神領さくらちゃんが杏奈くんや杏子さんどころか、千歳フラノさん、白石しぐれさんにまで許されていた。昨日あそこまで煽ったのに穂隆とよりまで戻っていれば、まあわかる。あと確かに杏奈くんと杏子さんはいずれもさくらちゃんと幼馴染だからある意味寛容なのかもね。
そんなこんなで松江しんじ湖温泉に到着し、運賃を払い乗ってきた2両編成を見送り、足湯に向かおう。
足湯にて。
俺「そういえばビンはどうやって帰るの今日?」
ビン「米子空港から飛行機だね。もう予約取ったし、払い戻しできないからな。由美は?」
俺「やくもと新幹線乗り継ぐ。切符は取っていないんだよね」
ビン「おいおいどうなっても責任は取らねえよ?」
俺「うん。それでも帰り着くから」
ビン「それと仲喜とナギはどうするんだよ?」
仲喜「俺はサンライズかな。切符は買った」
ナギ「僕は帰りのやくも号がグリーン車含めて満席なら諦めて米子から飛行機だね」
ビン「シオンが泣いちゃうかもよ?」
ナギ「うーん……でも許して」
ビン「まあ、行きがけに出雲まで飛行機使った勇敢さに免じて許してくれる可能性が高いな」
こうして4人で笑い飛ばしてまったり過ごすのだが、このあとに起きる出来事がカオスだらけだったことを知らず……。
次回が大遠征最終回、その後2 - 3話程度で5月は終わりとし、そのまま6月突入です。6月には恐怖のネタを検討中。