ラブライブ! 鉄道ファンとスクールアイドルとなかまたち since 2024   作:松浦南北

116 / 119
予定通り置き去りシリーズ。森田春江目線での展開を予定。


【スマホ禁止】鉄オタでない人を松山市内に強制連行(拉致)して放置するとどうなるの?

皆さん初めまして、森田春江と言います。虹ヶ咲学園音楽科2年で、普通科の鈴木さあやちゃんのピアノ仲間です。よろしくお願いします。

 

さて、そんな私はというと、終業式も無事に終わり2025年7月19日、今日から夏休みという時。さあやちゃんは1年生の米女ビンくん、小川有佐ちゃんと一緒に京阪神に乗り鉄に行っているけど、そんな朝にある人からメッセージが届く。

 

さくら『春江ちゃん、ちょっと東京駅に来てもらえない?』

 

さくら『デートしたい』

 

赤石さくらちゃん。静岡県出身で、結ヶ丘2年の普通科の生徒。さあやちゃんの鉄道仲間でもある。この子、最近悪い意味でもいい意味でも話題になっているんだよね。

 

とりあえずパスケースとカバンを持って東京駅に向かおう。

 

〜※〜

 

東京駅にて。

 

さくら「おはよう春江ちゃん」

 

私「さくらちゃんおはよう」

 

早速さくらちゃんは待っていた。

 

さくら「じゃあ今日行きたいところがあるから切符渡すよ」

 

そしてさくらちゃんは私に切符を渡す。

 

私「えーっと、つまりこのまま松山まで行くってことかな?」

 

さくら「そうだね」

 

渡されたのは東京→松山の乗車券、東京→岡山の新幹線指定席券、岡山→松山の自由席特急券。

 

私「でもどうやって帰るの?」

 

さくら「さあ?」

 

ダメだ、通称黒さくらが発動した。とりあえず乗っていこう。乗るのはのぞみ23号、博多行き。10時12分に発車した。

 

車内では同じ学科のせりな先輩のYouTubeチャンネル「米沢咲世」の最新動画でも見よう。柏木広樹先生のCavalo Brancoは3日前のリリース当日の演奏なのにミスなくメインパートを弾けているのが何ともすばらしい。

 

とりあえず車内では家から持ってきたコンビニおにぎりとカニカマを食べる。こういう時に梅干し食べておけばなんか癒されるよね。

 

そして13時25分、無事に岡山に到着。そしてダッシュで13時35分の松山行きしおかぜに乗り込んだ。

 

児島駅を過ぎると……

 

さくら「あっ、瀬戸大橋だ!!」

 

ものすごく広い海原が見渡せる。瀬戸大橋という橋を渡っているらしい。

 

そして瀬戸大橋を渡ったら四国に上陸だ。

 

さて、四国上陸後の車内にて。

 

さくら「そういえば春江ちゃん」

 

私「どうしたの?」

 

さくら「前って苗字が丸岡だったんだよね?」

 

そう。少し読者の皆さんもさあやちゃんから聞いたかもだが、私のもともとの名前は丸岡春江だった。

 

私「うん……」

 

さくら「その理由ちょっと知りたくて……」

 

私「それね、どっちにしろ話したほうがいいから話すね」

 

さくら「うん」

 

私「実はお父さんが高1の時に亡くなって、それで今年の3月にお母さんの苗字に戻したんだ」

 

さくら「あー……」

 

むしろ私の場合はこれを将来的にネタにしようと考えているくらいだから、話すつもりだった。

 

私「それはそうと、さくらちゃんも昔の名前は桜桃(ちぇりぃ)だったって聞いたけど」

 

さくら「うん。明らかなキラキラネームで嫌でしょ?」

 

私「もちろん。家族仲崩壊させてでも名前変えて正解だったと思う」

 

さくら「ありがとう春江ちゃん」

 

そんなこんなで、16時16分に松山に到着すると急展開が起きる。

 

さくら「じゃあ今から春江ちゃんには9万円渡します!!」

 

そして札束を受け取る。

 

さくら「クレジットカードは持ってる?」

 

私「うん。お母さんが持つべきって話だったからね」

 

するとさくらちゃんから衝撃のミッションが課されてしまう。

 

さくら「よし、それじゃあ春江ちゃんにはこの2枚の紙とカメラを渡します!!」

 

まず1枚目。

 

 

虹ヶ咲学園 音楽科2年

森田 春江様

 

今回はあなたをみかんと温泉と文学の街に置いていきます。GPSおよびさあやちゃんとの連絡を一切せず帰ってきてください。時間制限は設けません。今回はサブミッションとして訪問推奨場所を用意しています。別紙に用意してありますので、帰京後必ずカメラをチェックさせていただきます。

 

末筆ながらあなたが良い旅を送れますことをお祈り申し上げます。

 

結ヶ丘女子高等学校 普通科2年

赤石 さくら(別名義: 神領 さくら)

 

 

いや祈られてどうすんのこれ!?

 

そしてもう1枚は観光マップ。訪問推奨場所は松山城、道後温泉、坂の上の雲ミュージアム、萬翠荘の4カ所。

 

私「現金9万はわかるけどなんか不安だなぁ……」

 

さくら「今3年生の虹ヶ咲の歩夢先輩も1年の頃長崎でやったって言ってるし、春江ちゃんならできると思うよ?」

 

私「そう言われても……」

 

さくら「とりあえずさあやちゃん、梨海ちゃん、そまりちゃん、楓ちゃんに『春江ちゃんが東京に帰ってくるまで連絡しちゃダメだよ』と、コピペして送信……送信……送信……送信っと」

 

私「ちょっと!!」

 

さくら「じゃあ私はこのまま16時30分発の宇和海に乗って高知経由で帰りまーす」

 

私「え、待って!!」

 

さくら「じゃあね☆」

 

そしてさくらちゃんは2両編成の特急に乗ってそのまま去っていった。

 

……いやコイツやってくれたね本当に。帰ったら締め上げることにしよう。

 

 

置き去りスタート

 

 

しかし結ヶ丘音楽科2年で、もう1人の鉄研メンバーの立山楓ちゃんまで巻き添え食らってるの本当にふざけるなという話(*1)。そまりちゃんの件をさあやちゃんが黙ろうとしたのはわかるけど、今回ばかりはさあやちゃんが絶対に恋ちゃんと栞子ちゃんに告げ口してさくらちゃんは折檻されるとしか思えない。

 

うかうかはしていられないから改札を出て向かうことにしよう。

 

〜※〜

 

私「路面電車どこ!?」

 

早速迷子です。松山といったら路面電車だってさあやちゃんが前から言っていたから、路面電車を探していたのだが、路面電車がなかなか見つからない。それでも道なりに進んでいったら無事に見つかった。

 

私「乗るか」

 

230円払って乗っていこう。まず行き先は道後温泉。道後温泉行きが走っているだけまだ良しとしよう。

それにしても東京の通勤電車と違って狭い割には人がそこまで乗っているわけではない。路面電車ってこんなものなのかな?

 

そして揺られること30分、道後温泉に到着。目の前は商店街だけど、まずは鯛茶漬けでも食べることにしよう。

 

なんとか散策してたどり着いた。スマホ使用が規制されているのは不便だ……。

 

〜※〜

 

私「美味しい〜!!」

 

鯛のお刺身に濃厚な卵黄、そこに醤油が広がるこの豪華な味。やっぱり松山も悪くはないね。

 

ごちそうさまでした。

 

それが終わったら次は宿。見つけたのはビジネスホテルさくら。代金を払い、ここに荷物だけ置いたら道後温泉に入りに行こう。

 

〜※〜

 

私「なんか癒される〜」

 

旅先にて1人で初めて入るお風呂。そういえばうちのお父さん、生前は一切旅行に連れて行ってもらえなかったんだよね。お母さんと揃ってむしろ自由が増えたと喜ぶくらい。

ちなみにお父さんが私たちを旅行に連れて行かなかった理由はお金がないからではなく、旅に全く興味がないから。お母さんが旅行を計画してもそこにピンポイントで仕事を入れまくって絶対に行かないというスタンスを貫いていたんだ。そして聞いてみたら旅行に全く無関心だったということが分かった。まあ、お母さんもすごく稼ぐ人なんだけどね。

 

……あ、ゆる旅系の音楽家、あるいはゆる旅系スクールアイドル。これいいかもね。シオン先輩やせりな先輩、さあやちゃんのような過酷ツアーはなるべく避けて回って行きたいなぁと思う。

 

それにしても何か疲れたなぁ……今日はここで締めよう。

 

〜※〜

 

翌朝、ホテルの朝食をいただいたら朝から路面電車に乗り大街道へ向かう。まずはロープウェイで松山城に上り、1枚撮影。

 

そして天守閣のてっぺんから叫んでみよう。

 

私「赤石さくらのバカヤロー!!どうして私を、置き去りにしたんだー!!」

 

よし、これで証拠動画は残せた。

 

そして歩いて山を下り、さらに歩き進めると坂の上の雲ミュージアムが見つかる。ここもお金を払って見ていこう。正岡子規の足跡を辿れる貴重な博物館だ。

 

ここまで終わり、近くの萬翠荘も外から写真撮影したらもう昼の12時。松山市駅まで戻っていったん考えよう。

 

〜※〜

 

松山市駅にて、ある駅員さんに話しかけてみる。

 

私「あのーすみません、松山から東京に帰りたいんですけど、空港行きのバスってありますか?」

 

駅員「あのB2のりばに行ってください」

 

私「ありがとうございます」

 

駅員「……って、もしかして森田春江さんでしょうか?虹ヶ咲学園で最近急上昇中と言われている……」

 

私「はい、そうですが」

 

駅員→のどか「私、白石のどかと言います。お会いできて光栄です」

 

私「ありがとうございます」

 

その駅員さんの正体は白石のどかさん。愛媛県の鉄道会社に勤めている1人。

 

のどか「もしよろしければ少しお話したいのですが、よろしいでしょうか?」

 

私「よろしいですけど」

 

時間制限はなく、話すくらいならお金は取られず、これなら話していこう。

 

実は白石さん、私と似たような過去の持ち主であり、過去にお母さんを事故で亡くしているのだ。私もお父さんを事故で亡くしているけど、同じように前を向いて生きている仲間なのである。

私の方も父を亡くしたこと、丸岡春江から森田春江に名前を変えたことを白石さんに話した。

 

のどか「お互い前を向いて頑張っていきましょう」

 

私「はい。来月からの留学も、胸張っていこうと思います」

 

のどか「森田さんの元気な顔が見られてよかったです」

 

そしてみかんキャンディをもらい、連絡先を交換したうえで時間がなくなるので近くでおにぎりを買い、13:55のバスに乗り込み、空港に向かう。到着は14時15分。このまま次の16時45分のANA586便を取ることができた。

 

おにぎりも食べてしまったけど、時間があるので今治焼豚玉子飯を食べていこう。

 

私「美味しい〜!!」

 

このB級グルメ、お母さんにもまた伝えておこう。天国のお父さんに伝えても全然響くとは思えないが。

 

次いで400円払って蛇口からのみかんジュースも飲もう。これができるのも愛媛ならではなんだって。

 

私「1杯じゃ足りない……でも我慢……」

 

2杯くらい飲みたいけど高いからここまでにしよう。

 

そして15時半を目処にチェックインし、身支度をしたら16時25分頃に搭乗開始、飛行機は定刻通りに離陸、18時25分と5分遅れで羽田に到着した。

 

帰京後のこと。

 

??「おーい、春江ちゃんいるー?」

 

私「私だけど……って風紀委員長!?あとさあやちゃん、高橋さんまで!?」

 

さあやちゃん、高橋そまりさん、および風紀委員長の林梨海さんの3人が立っていた。

 

梨海「森田さん、無事でよかったです」

 

私「委員長、なんとかなりました……ところでさくらちゃんがいないけど……」

 

さあや「梨海が委員長権限であの連絡禁止LINEのことチクったら恋ちゃんと栞子ちゃんが粛清してくれることになったってさ」

 

私「うわ……」

 

そまり「さあやがかすみさんに仕掛けた北海道ドッキリよりたちが悪いって話だったわ」

 

私「そうだよね。平気で現金とカメラと紙だけ渡して置き去りにするような人ってやっぱり私はなりたくないかな」

 

さあや「うん。それが大事だと思う」

 

私「ありがとうさあやちゃん」

 

そまり「とりあえず、森田さんの無事も確認できたし帰りましょうか」

 

梨海「そうだね」

 

こうして帰路につくことになったが……

 

私「そうだ高橋さん」

 

そまり「ん?」

 

私「ダメ元で聞くけど……留学の件は?」

 

そまり「まだ行く気にはなれないわね。やっぱり千砂都さんが怖い……」

 

私「なんかごめんなさい」

 

そまり「いいのよ。3人はそれぞれの活動をしてもらえれば。さあやや日本の鉄道の状況を簡単に入手できる環境であれば、私は平気だし嫉妬もしないからね」

 

なんか複雑だなぁ高橋さんも……。まあ、今回は無事に帰れただけよし。気持ちを切り替えて、来月の留学に備えて行こう。

*1
結ヶ丘の鉄研メンバーの2年生はそまりちゃん、さくらちゃん、楓ちゃんの3人。1年生のメンバーも2人いるけど今回は巻き添えがないから割愛する。




ここだけの話、当初は函館×メイ置き去りネタにする予定でしたが、色々あって新キャラ×松山に変えました。そして今回出演した白石のどかさんは以下の方から借りています。
【いよさん】
https://youtube.com/channel/UCm3LQx6oIR2qpuwy7GWHQ7Q
次回はリクエスト。それが終わればそのまま8月突入です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。