ラブライブ! 鉄道ファンとスクールアイドルとなかまたち since 2024 作:松浦南北
2025年8月8日、名古屋駅にて。
俺「やっと息抜きできる……」
研究室が閉まり、車掌バイトもない日がちょうど今日。
ナギ「11日から海外夏合宿だけど不安だなぁ……」
俺「俺はむやみに勧めたくないんだけどさあやあたりがね……」
ナギ「そんなぁ……」
ちょうど名古屋に帰省していたナギと今日は名松線デートをする。そういうわけなのでまずは12時37分発の快速みえに乗り込む。
ナギ「由美ちゃんと快速みえに乗れるのも初めてだけど……やっぱり夏合宿って雰囲気じゃないね」
俺「そんな気はするけどこういうこと何度もやってるから何も言えなくなる……」
列車はキハ75の2両編成、乗るのは松阪まで。キハ75の調子は老朽化も相まってあまり良いわけではないため、中1ドアを締め切って2ドア車で運転する。
そんなこんなでドアが閉まり、俺たちの旅は始まった。
〜※〜
俺「そういえば侑ちゃんって留学完全免除なのかな?あの人2年の8月に転科したからその年は必修のところを免除になったけど」
車内ではそんな会話を広げようとする。
ナギ「姉ちゃんから聞いたけど侑先輩のそれは免除じゃないって。春江先輩と一緒に飛ぶらしい」
俺「シオン本人は?」
ナギ「姉ちゃんは24日に模試があるから免除だね」
参ったなこりゃ。
そして桑名・四日市を過ぎたら鈴鹿、津に停車して2人揃って松阪で下車した。時刻は13時44分。
俺「しまった。松阪までしか切符を買っていない」
ナギ「でも名松線まで時間あるし降りる?」
俺「そうだね」
改札を出てからは近辺を歩く。まず吸い込まれたのはセカンドストリート。
ナギ「このレベル、僕にもハマるのかな?」
160cmの女児モノを見回る俺たち。ナギも166cmの男子ながら痩せ型かつ女装することが多いからなのか、こういうのにほ興味がある。
俺「買う?」
ナギ「やっぱやめとく」
危ない危ない。俺は女子で背も177cmあるけどもう23だ。ナギもかわいいけど一応男子だ。ここで買ったら俺達揃って変態扱いされる。
そしてお隣のマックスバリュで2人揃ってICE BOXとミネラルウォーターを買い、駅に戻った。
ベンチに座ったらフタを開けてミネラルウォーターを注ぎ……
俺「くぅーっ!!」
飲み干すと中のグレープフルーツ味の氷が溶けて美味しい。
ナギ「この暑い中には最高だね」
俺「激しく同意」
そして飲み終えたところで向かうのは今回のメインである名松線。ステンレス単行車キハ11による運転で、乗客もほとんどいない。
15時11分、少し曇りかけた空の下を1両列車は定刻通りに発車した。
ナギ「なんというか、遅いね」
俺「最高65km/hは……ね?」
さっきまで乗ってきた快速みえとは雲泥の差である。おそらく路盤が悪いせいだろう。この遅さに加え、交換設備が家城以外にないことが原因で増発が一切できないとしか思えない。そもそもこれ以上の増発をしても乗るかどうかという話にはなるが。
そして乗ること18分、一志駅で下車。伊勢奥津方面に列車は去っていった。
俺「歩こう」
ナギ「そうだね」
歩いて向かった先は川合高岡駅。ホーム長はたったの2両分で、5200系単独の急行も通過してしまう。対向列車として東青山行きもやってくるが、当然2両編成。
俺「しかしA更新されたばかりのVC56が来るとは思わんぞ」
ナギ「激しく同意」
VC56は1253系の中でも当時はA更新されて間もない部類。数週間も経たないうちにローカル地区に入る大手私鉄の車体更新済みのVVVF車は他にいないぞこれ……。
そして15時53分に来た列車はもっと衝撃的だった。
俺「VW39だー!!」
1437系VW39編成。三菱SiCに機器更新されたが半分くらい音がGTOのまま残っており、今の段階ではレアな部類に入る。
乗ること5分、伊勢中川駅に到着した。
俺「向かいは……いいや」
ナギ「どうして?」
俺「VCじゃないから」
今回の狙いはVC42かVC47だ。VC47はA更新以降に出会ったものの以前乗り逃し、ドアチャイムの稼働のいかんすら確認できなかった。その1233系のVCが連結されているわけではないため、16時02分の名古屋行きは見送る。
俺「とりあえずセントレア行くか」
ナギ「どうやって?」
俺「津から船使う」
ナギ「うーん……わかんないなぁ」
俺「楽しみにしていて欲しい」
ナギ「わかった」
ここまで来たらある船を使いセントレアまで向かう予定。まだ時間はあるためゆっくり行こう。
VW39の発車は見送った他、1240系のVC40や先ほど川合高岡駅ですれ違ったVC56もやってくる。そして次の16時23分発名古屋行き急行が、なんと!!
俺「VC47だー!!」
念願の愛車、VC47編成に遭遇したのだ!!
ナギ「乗る?」
俺「当たり前だ」
このまま乗り込み、向かう先は津。やっぱり日立GTOのインバータサウンドがもうたまらない。
小型LCDは横長の大型LCDに交換され、前照灯もLEDになり、乗っているだけで快適な空間である。
乗ること約20分、津下車。乗るバスまではまだ時間がある。付近のビルを探訪しよう。
ナギ「アスト津も意外と高いのか……」
5階とか6階まであるとは知らなかった……。
他にも駅ビルを見回ったが、特に何かを買うことはなかった。
さて、17時25分になったらバスの時間。行き先は津なぎさまち。乗ることわずか10分程度で到着。
ナギ「本当に船だ……」
俺「あの高速船乗っていくよー」
ナギ「よし」
大人2人、合計5960円を支払い、乗船時間まで待つ。
そんなこんなで乗船したら我らの時間。18時00分丁度に津なぎさまちを津エアポートラインは出港した。
するとナギは落ち込んでしまう。
ナギ「やっぱり2週間も夏合宿は嫌だな……」
俺「もしかして飛行機?」
ナギ「違う。日本どころかアジアの鉄道とも離れちゃうことだね。飛行機はまだ事故が怖いけど5月から毎月1回乗る羽目にここのところなっているからそれはまだ平気」
俺「そっちかよ……」
出発3日前にアレだが、やっぱり行かせたくないな……。
〜※〜
18時45分、無事にセントレアに到着。もう日はほぼ沈んでいる。スカイデッキで飛行機を見ているとまたある人が現れた。
??「見つけたよ、由美ちゃん、ナギくん」
嵐千砂都もといちーちゃん。
俺「ちーちゃんこんばんは……ってえええっ!?」
ちーちゃん「飛行機絡みになって由美ちゃんが悩んだら、私はまるっとここセントレアに現れるのです☆」
俺「いや怖いわ、ヤンデレかよ」
ちーちゃん「私はヤンデレだよ〜?」
ダメだ、現行のスクールアイドルは虹ヶ咲もLiella!も蓮ノ空も全員ヤンデレだった。
ちーちゃん「とりあえず、下に行ってオハナシ、しようか?」
ナギ「わかりました」
そして例の場所に移る。
俺「というかナギがまだ夏合宿に行きたくないんだづて」
ちーちゃん「それは、飛行機が原因かな?」
ナギ「飛行機はそこそこ慣れ始ましたが、アジアの鉄道から離れるのが辛いんです……」
俺「ナギもここ最近ヨーロッパに行けていないみたいだし、代役立ててでも行かせたくないんだよな……」
するとちーちゃんからは真っ当な言葉が出た。
ちーちゃん「……わかった。1つ聞くね」
ナギ「ん?」
ちーちゃん「本当は行きたいんでしょ?」
ナギ「なんでわかるんですか?」
ちーちゃん「メイちゃんやシオンちゃん、あとビンくんやランジュ先輩から聞いたよ?台北でシーメンス、香港でAEGのインバータに親しんでたって。そこで、ナギくんに問題です」
ナギ「はい?」
ちーちゃん「シーメンスやAEGはどこの国のメーカーでしょうか?」
ナギ「……ドイツだ」
ちーちゃん「はい、もう行かない理由は消滅したね」
ナギ「……はい」
ちーちゃん「それにナギくんも立派な鉄道系・旅行系のYouTuber『上石見さん』なんだから、シャキッとしなきゃ」
ナギ「……わかりました。1人の駆け出しのYouTuberとして恥ずかしくない姿を見せようと思います」
ちーちゃん「よし!!」
俺「なんというか……これでよかったのかな?」
ちーちゃん「うーん……あまり良くないかな」
俺「なんでだよ」
ちーちゃん「飛行機がまだダメな由美ちゃんも、もう23歳なんだし、47都道府県も一通り踏んでいるからそろそろ自らの意思で出国を決めてほしいんだよね」
俺「あ、終わった」
ちーちゃん「今回の夏合宿でなくても、いつでも私はそうやって決意してくれるのを待ってるよ?」
俺「わかりました……」
ついに俺までそろそろ陥落させられる運命にあるのだろうか……。
そして落ち着いたところで3人で名古屋鯱ひげにてあんかけパスタや鉄板ナポリタンを食べ、最後にスカイデッキで定刻の20:55より遅れて出発する羽田行きJAL208便を見送る。
俺「ああやって3日後、ナギもミラノに飛んでいくんだな……」
後ろめたさを感じながら今日のセントレア発最終飛行機を見届けてしまう青山由美でありました。
〜※〜
そしてこの日はそのまま特急に乗り込み金山まで出てお開きとなった。俺……47都道府県の次、どこを旅行すればいいんですか……?
次回は長野・高崎回の予定です。神領杏奈くんが出てくるよ。