ラブライブ! 鉄道ファンとスクールアイドルとなかまたち since 2024 作:松浦南北
2024年7月13日、近鉄名古屋駅にて。
俺「しかしまさか承諾してくれたなんて……」
冬毬「由美先輩の活動記録を見ていて、鉄道趣味に合理性を感じたからです。時刻表を見ながら乗換駅で待ち時間がなるべく少なくなるようにルートを策定することは、常人にはできないことだと思います。正直無駄なのは線路内に立ち入ってまで電車を撮ろうとする一部の撮り鉄くらいでした。それと……」
俺「それと?」
冬毬「姉者には近鉄の撮影が地雷の趣味でないことをわかってもらわないといけませんからね♪」
俺「それこそものすごい助かります……」
今回の近鉄遠征にまさかの冬毬ちゃんが参戦してくれることになった。しかも鉄オタ嫌いは克服したようで、更に夏美ちゃんが近鉄撮影を地雷の趣味と言ったことまで気にしているからその状況を打開したいとのこと。
冬毬「それからこちらの方は……」
ビン「米女ビンです。鉄道ファンながら近鉄にあまり乗ったことがないので、由美がこちらに呼んでくれました。あとこう見えて男です」
冬毬「これからよろしくお願いします、ビンさん。私は鬼塚冬毬です」
ビン「よろしくお願いします。冬毬さん」
そしてビンも参戦。冬毬ちゃんとは初対面となる。
冬毬「さあ、無駄話をして油を売ってもあれなので行きましょう」
俺「よし!!」
今回乗る急行の組み合わせは1200系FC93編成と……
俺「またコイツかよ」
冬毬「同じことを思いました」
ビン「1810系は……ね?」
1810系H26編成。2編成しか残っていない、抑速ブレーキのついていない名古屋線のオンボロ。
俺「そろそろ後継のVW35とか来てくれないかなぁ……」
冬毬「同感です。次の改正と8A系投入の兼ね合いでそろそろ危ない気がしますが」
ビン「でしょうね」
そんなことをぼそっとつぶやきながら、列車は発車した。
俺「そういえばなんで近鉄の車両事情を知ってるんだよ?」
冬毬「鉄オタ嫌いを克服して以降、まず近鉄の車両事情をすべてリサーチしました。その関係で車両事情は全て覚えています」
俺「あー……」
ビン「ちなみに僕も覚えてきました。シオンの影響で」
俺「ビンにアイツが絡めば、まあイチコロだが」
冬毬ちゃんは隠れながらもディープなオタになるぞこれ……。あとビンはもう沼一直線確定だな。まあ、読者の皆さんには忠告だが、近鉄沼、阪急沼にはハマるなよ。作者のごとく出られなくなる可能性が高いからね。
冬毬「それにしても由美先輩が特急を使わないのには何か理由があるんですか?」
俺「よほどのことがない限り、わざわざカネ出して乗るものではありません。着席保証のためにカネを出すのはそれこそ無駄だぞ」
冬毬「比奈先輩とは対照的ですね……」
俺「だけど、今後関空行く計画もあって、その際にみんなラピート乗れってうるさいんだわ……」
ビン「乗ったことないなら乗せるべきかと……」
冬毬「ビンさんの言うとおりですよ」
はっきり言おう。特急課金って色々めんどいから嫌なの!!
〜※〜
それはさておき、乗ること35分、無事に四日市に到着。
俺「それはそうと、ビンは敬語やめないか?」
ビン「でも、冬毬さんがどんな年代か分からない中でそんなこと……」
俺「冬毬ちゃんはビンの1つ下だったはずです」
冬毬「当然ビンさん、いえビン先輩のタメ口はウェルカムですよ。私にはできそうにありませんけれども」
ビン「本当に問題ないの?」
冬毬「オフコースです。それより由美先輩も敬語厳禁にしてほしいくらいです」
俺「えぇ……善処します」
だいたいあそこの鉄道同好会、先輩厳禁でも敬語厳禁じゃないんだしいいだろ……。さてと、とりあえず撮り鉄して行きたいが……何だろう、足が痛い。
俺「うわ、靴擦れだ……」
痛いと思ってその場所を剥いてみると……靴擦れになっていた。今日を境にしばらく素足でサンダルは無理だな……。
ビン「どうする?帰る?」
俺「痛いけど撮るだけ撮ってから帰る」
冬毬「正しい判断だと思います」
それでも今日の目標、北楠駅までは向かって田園地帯での撮り鉄をしよう。
後続の3両編成の列車に乗って乗ること4駅、北楠駅で下車。
俺「しかし真面目に痛い……バンドエイド持ってないなぁ……」
冬毬「全く……私も持っていませんが」
ビン「あちゃー……俺も持ってねぇ……」
俺「暫定的にティッシュ挟むぞ……痛みは軽減される」
靴擦れ部分が真面目に痛すぎて困っている。えーん……靴下持ってないの辛いよぉ……。
〜※〜
改札を出たあとは22600系2本を含む8連を撮影、その後、跨線橋の下に行き通過する列車を次々と動画に収める。1259系と5200系の急行、2000系普通列車、アーバンライナー……。田園地帯を通る列車はいつまでも見飽きない。
冬毬「とても近鉄撮影を地雷の趣味とは言い切れませんね。何も迷惑する要素がここにはありません。帰ったら姉者はお説教確定……と」
よし、これで鉄オタ不遇要素脱却にまた一歩近づいたぞ。
そして足も痛いので長丁場はせず、20分程度で撮影を打ち切った。もう帰ろう。
ビン「曇り空だけどいい動画撮れたな。シオンにまた提供するぞ」
俺「ビンも良かったじゃん」
ビン「えへへ、ありがとう由美」
冬毬「そろそろ改札ですよ」
まあ、普通列車で帰っていこう。
〜※〜
乗車後は富田まで直行。下車後もそこそこデータ取りのために撮影しよう。
俺「よし、これが三岐鉄道751系だな」
冬毬「撮影する意味とかはあるのですか?」
俺「そろそろ751系もいなくなることが確定したんだ」
ビン「葬式鉄もほどほどにな」
俺「うん」
ビンの双子の姉のメイが鈴乃とともにラストラン南紀に乗った際、俺は自由席ですし詰め地獄に悩まされた。基本俺は人混みとかを嫌うタチだから、ものすごい気が早いが撮影できるうちに撮影は済ませておきたい。
そして後続の急行は……
俺「A更新じゃねえじゃん……」
冬毬「A更新って?」
俺「基本的な車体はそのままだけど、中身とか前面が変わっている車両だね」
1201系と丸屋根のペア。はっきり言おう、俺はVVVFに乗りたいんだ!!
俺「弥富でまたリベンジかけるかー」
冬毬「前言撤回になりそうですね……」
ビン「乗りたいのに乗れないと由美はいつもああなるからな……」
まあ乗っていこう。
〜※〜
弥富下車後、隣にいた普通列車は1253系VC57編成。大阪線から貸し出しされているやつだ。LCD式の車内案内表示器にフルカラーLEDの方向幕もついているけど、何より……
俺「また未更新だ……」
冬毬「相当な執着ですね……」
A更新未施工。俺はA更新をとにかく狙いたい。A更新を探すべく、後続の急行を待とう。
〜※〜
しかし次の名古屋行きも……
俺「9000系……」
ビン「執着力オバケだな……」
大ハズレ。A更新乗せてくれよ……。諦めて次は蟹江で狙おう。
蟹江下車後、ホームを挟んで向かいの準急は2430系。諦めました。もうここまで来たらラストチャンスだ。A更新来い……!!
駅放送「まもなく、3番線に名古屋行きの、急行。名古屋行きの急行が6両で参ります。危険ですから、黄色い点字ブロックまで下がってお待ち下さい」
さあ、前照灯は……
俺「あ、終わった」
冬毬「とうとう諦めましたね」
ハロゲン。
よく見ると丸屋根。しかも車両が1810系のH27編成だった。だが、後ろ4両は5800系。まあ、レアなやつキャッチできたから今日はこれで終わりにしよう。
乗車後は名古屋まで停車しない。
俺「後日出直しだな」
ビン「諦め悪すぎだろ……」
冬毬「ですが新しいものに触れたい由美先輩の気持ちもよくわかります。おそらく今後の中部高速鉄道の車両更新の糧にしたいようなので」
ビン「それならわかるな」
名古屋駅到着後、これで今回は解散となる……はずだった。改札を出ると……
夏美「げっ!!冬毬を見つけましたの!!」
夏美ちゃんと比奈を冬毬ちゃんが見つけた。
比奈「逃げますよ夏美!!」
冬毬「待ちなさい!!比奈先輩と姉者、また浮気ですね!?」
そしてしばらくすると……2人は手錠をされて捕まった。
冬毬「はい、捕獲完了っと♪」
比奈「冬毬さん放してください!!」
冬毬「2人でデートとか以ての外です!!浮気だなんて許しません!!」
夏美「そんなぁ……」
冬毬「さ、帰ってお説教♪ビン先輩と由美先輩は解散で構いませんからね」
俺「わかりました……」
夏美・比奈「いやあああああああああ!!」
こうして冬毬ちゃんとは解散になり、夏美ちゃんと比奈を連れて帰ってしまった。
ビン「今日はあんかけパスタ食べてから解散にしようか……それにしても比奈、心配だなぁ……」
俺「だね」
近鉄撮影で成果は得られなかったが、まあ夜だけビンと食べたら完全に解散・帰宅することにしよう。比奈は無事であるといいが……まあ、冬毬ちゃんが鉄オタ嫌い脱却できたのもよしとするか。
次回はせりなちゃん×スクールアイドル同好会3年生回の予定。その後、ドッキリ、置き去り企画……などと続きます。このままアニガサキ1期突破、鉄研夏合宿スタートを目指したい!!
ちなみに実体験の近鉄遠征ネタは少なくとも今のところもう1回予定しています(関空遠征を除く)。