ラブライブ! 鉄道ファンとスクールアイドルとなかまたち since 2024 作:松浦南北
2024年9月21日、新宿駅にて。
杏奈「お待たせ」
俺「神領さん今日はよろしくお願いします」
一昨日昨日と2日間だけ鉄道総研の方に出張に行っていた俺だが、今日はそのまま東京メトロの各線に一通り乗る企画を考えていた。それに乗ってくれたのが浜松の男子高校生神領杏奈さんと……
すみれ「こんにちは由美」
鈴乃「今日も張り切っちゃうわよ〜!!」
すみれちゃん、鈴乃だった。
鈴乃「ところで由美、この方が神領さんかしら?」
俺「そうです。先々週以来かな会うのは」
鈴乃「桜木鈴乃と言います。虹ヶ咲学園普通科2年です。よろしくお願いします」
杏奈「神領杏奈です。浜松市内の高校に通う2年生です。桜木さんよろしくお願いします」
俺「全く……同い年だから敬語じゃなくてもいいでしょ」
鈴乃「そうね。改めてよろしくね」
鈴乃ちゃんと神領さんの自己紹介は済んだ。
すみれ「神領さんも来てくれたのね」
杏奈「えへへ、俺のこと覚えててくれてありがとうすみれちゃん」
鈴乃「お二人はいつから知り合い?」
杏奈「俺がこの夏のお盆明けに結ヶ丘のスクールアイドルのライブに行ったんだ。その時が初対面だったね」
すみれ「神領さんはコアなファンだって聞いたから、また会えるだなんてうれしいわ」
鈴乃「でも推しに会えるって幸せね」
俺「だよね」
俺にも推しはいて、まあここで明かすが一番のアイドル系の推しは鳳来寺シオン。推して推されての関係だから、正直複雑だ。
俺「そろそろ行く?」
杏奈「うん、行こうか」
こうして俺たちの旅は始まった。
〜※〜
まず向かったのは新宿三丁目駅。最初に都営新宿線に乗る。乗車電は京王9000系だ。
俺「そういえば神領さんの誕生日って4月27日、血液型もA型だって聞いたような……」
鈴乃「私と一緒じゃない。年齢含めて」
杏奈「俺も驚いたよ」
すみれ「そういう由美だって、せりな先輩と同じ誕生日・血液型だって聞いたけど?」
俺「なんで知ってるんだよ?」
すみれ「松浦東西さんのチャンネルには全部目を通しているもの」
俺「すみれちゃんも見てくれててありがとう」
車内で早速意外な事実が判明。なんと、鈴乃と神領さんが同じ2007年4月27日生まれのA型なのだ。
ただ、鈴乃は名古屋市天白区で生まれ育ったが、神領さんは桑名生まれの浜松育ち。家庭環境や学校の環境も全く異なる。正直、ここで出会えたのもネット環境があったからこそと言えよう。
下車駅は神保町。これで新宿線はクリア。次に乗るのは三田線。乗車電は最新鋭の6500形。まさかここで会えるとは……。
俺「そういえば朝は本当に皆さんごめんなさい!!」
鈴乃「列車が止まって迂回したのはむしろ賢明よ。急がば回れって言うでしょ?」
杏奈「運転見合わせは仕方ないよ」
すみれ「東京だもの。本数はある程度あるから平気よ」
俺「みんなありがとう……」
ここで読者の皆さんにも明かすことになるが、朝方に八王子駅に行ったら中央快速線が人身事故で止まっていたのだ。そこで集合場所を東京駅から新宿駅に変えてもらうことにした。少しスケジュールに遅れが出たが、まあ天下の東京だからそこまで問題にはならない。これが三大都市圏以外だともっと責められるからね。
そして次の下車駅は三田駅。三田線クリア、次は浅草線だ。乗車電はこちらも自社の5500形。
鈴乃「でもそろそろお昼の時間ね」
俺「大門着いたらどうする?」
鈴乃「私、東京モノレール乗ってみたい!!」
俺「そうなると昼は羽田かダイバーシティ東京か、はたまた紫苑女学院の3択やな……」
杏奈「紫苑女学院にしよう。俺紫苑バーガー食べてみたかったんだよね」
すみれ「決まりみたいね」
午前の部はここで終わりにしよう。大門下車後はモノレールの改札探しに入る。
俺「分かりづらいな……」
浜松町駅は一部工事中なのか、かなり複雑化している。それでもなんとかしてモノレールまでたどり着くことができた。乗れたのは10000形だ。
鈴乃「やったぁモノレールだぁ!!」
俺「そういえばこの前の夏合宿出発前は京急利用だったもんな」
杏奈「なんか嫌なこと思い出した……」
すみれ「どうしたのよ?」
杏奈「俺修学旅行場合によれば蹴るかも」
鈴乃「どうして?勿体ないわ」
杏奈「班の奴が俺の行きたいところ全部蹴りそうなんだ……それに、その代わりに12月のすみれちゃんの単独ライブに行きたいんだよね」
すみれ「12月8日のことね。チケット予約してくれるんだったら大歓迎よ」
杏奈「ほんと!!」
鈴乃「なんか複雑ね……」
まあ、俺も無理に修学旅行に行けとは言わない。勿体ない気もするが、正直コロナ明け以降個人旅行が増えた身として分からなくもない。仮に俺がシオンや神領さんと同い年で、かつ胃を壊した暗黒時代がなかったら修学旅行に行かないことも考えていた可能性がある。風のうわさで牛久の中学生冬毬ちゃんが修学旅行の存在しない学校に対して、今の鈴乃のごとく勿体ないと発言したと聞いたが、それでも行くかどうかはカネが飛ばない限り個人の自由だと思う。
そして天王洲アイル下車後は紫苑女学院のカフェテリアに流れる。
杏奈「これが紫苑バーガーか」
鈴乃「紫苑パスタも最高ね」
神領さんやすみれちゃんは紫苑バーガーを採択。鈴乃と俺は紫苑パスタを選んだ。紫色なのにトマトの味が効いているから、もう病みつき確定だろ。特に食欲ないとトマトパスタの人間だからなぁ……。
ごちそうさまでした。食後は直ちにりんかい線に乗る。
鈴乃「下車駅は虹ヶ咲学園駅ね」
俺「誰か混じってこないかな……」
そう言うと鈴乃がDiscordを確認した。
鈴乃「あ、比奈とビンが混じるって言ってたわ」
杏奈「比奈ちゃんも久々に会ってみたいね」
というわけで乗ること2駅、虹ヶ咲学園駅で下車すると、比奈とビンが待っていた。
ビン「杏奈先輩こんにちは」
杏奈「ビンくんも元気だね」
ビン「はい。このためだけに体調整えてきましたから」
比奈「午後からですが私も張り切りますよ」
鈴乃「比奈も合流ありがとう」
比奈「こちらこそ」
すみれ「私とも初対面な気がするけど……」
俺「まず緑色の髪の子が米女ビン。虹ヶ咲学園の中等部3年で、本人は鉄オタだけど、双子のお姉さんが結ヶ丘のスクールアイドルを推してるんだって。女装もお姉さんの影響らしいよ。もう1人の紫色の髪の子は澁川比奈。虹ヶ咲の鉄道同好会の部長をやっているけど、可可ちゃんあたりとは知り合いだね」
比奈「よろしくお願いします、すみれさん」
ビン「すみれ先輩よろしくお願いします」
すみれ「ビンも比奈先輩もよろしくね」
ここからは6人体制だ。残りの10路線に乗っていこう。まずはゆりかもめで豊洲まで出よう。
〜※〜
豊洲下車後は有楽町線のホームに向かう。
ビン「そういえばここから豊住線が今度伸びるんだよな……」
比奈「楽しみですね。乗れるかどうかは別として」
杏奈「高校卒業して就職しても、休み取って絶対乗ろう」
俺「ま、俺は乗れそうにないぞ……中部高速鉄道の業務で再来年度以降も退職までずっと多忙確定だな。えいがさきの2章以降も時期によっては蹴った蹴った」
すみれ「由美はそういうこと言わない!!」
俺「ごめんなさい」
ここまで絶望に等しいことを考えるのは俺だけだ。まあ、学生社員はESも面接も、出張以外では免除になるがその分トレーニングがいるなこれ……。
そしてやってきたのは17000系10連。月島まで乗ろう。
比奈「最新鋭も素敵ですね」
6本しかいないやつだ。でもまあ今回の撮影は控えよう。この前乗ったことだしYouTubeにも上げたことだし。
〜※〜
そして月島からは大江戸線に乗り換える。
俺「12-600形が多くなったな……」
今回乗ったのも12-600形。乗れない間に東京も変わったぞこれ。
門前仲町下車後は東西線に流れた。
杏奈「ワイドドアだ」
乗れたのは05-118Fだった。
俺「B修繕PMSMじゃねえか」
すみれ「B修繕?」
鈴乃「B修繕は大規模なリニューアル工事のことね。PMSMはモーターの種類を指すわ」
すみれ「理解」
正直東西線内ではこれが一番好きだから会えて良かったね。乗るのは茅場町までだが……うん、愛ちゃんは居ないね。
茅場町下車後は日比谷線へ流れる。乗ったのはまさかの赤いやつもとい、東武70000系。
鈴乃「そういえば杏奈、修学旅行の話していい?」
杏奈「鈴乃ちゃんと比奈ちゃんは一昨日まで行ってきたんだよね?」
比奈「はい」
杏奈「俺は行かないかもしれないけど、話していいよ」
鈴乃「ありがとう。まあ、郷のご尊顔をクラスで60枚上げたのはいい思い出ね。6割くらいは私が撮影したけど」
比奈「私のクラスもシオンのご尊顔だけで260枚くらい上がりましたよ。4割半くらいは私が撮影しましたが」
杏奈「それいじめじゃないか。郷くんとシオンちゃんに謝るべきだよ」
比奈「ですよね……」
俺「あのー……僕も被害に遭った人です……当初は困惑したけど最後笑い飛ばしました。30枚弱やられたな」
杏奈「青山さんもやられてたんだ」
俺「かれこれ6年前の話なんだけどね」
杏奈「理解」
修学旅行でむちゃくちゃ顔を撮られまくった話は本当である。まさか虹ヶ咲学園でもシオンや郷のクラスで起きるとは思わなかったね。
下車駅は人形町。そのまま改札を出て地上を歩き、改札に入る。
すみれ「暑いわね……」
俺「しゃーないぞこれは……」
地上歩くとは思わなかったからなぁ……。
そして水天宮前から改札に入り、半蔵門線で乗ったのは18000系。
俺「よし、半蔵門線3車種キャッチ完了っと」
ビン「良かったな」
俺「まあね」
8000系は2年前、08系は去年に乗っている。これで18000系にも乗ったから3車種クリアだ。東急側は10年前の8500系しか乗っていないが。
三越前下車後もまた改札を出て入る羽目に。まさに地下迷宮だな……。
次に乗るのは銀座線。1000系しか来ない。そして次の下車駅は……
杏奈「あとは丸ノ内線、千代田線、南北線、副都心線か……」
鈴乃「どういうルールにする?」
比奈「普通に考えて、2回目以降は一通り乗ってからにするルールにします?」
ビン「それがいいな」
そう考えると赤坂見附か溜池山王の2択になる。
すみれ「いずれにせよ同じ駅通っちゃうわね……」
ただ、赤坂見附で降りると溜池山王を、溜池山王で降りると新宿三丁目を再度通る羽目になる。
杏奈「溜池山王で降りよう」
神領さんの一言で溜池山王に決まった。
溜池山王下車後は南北線に乗り換える。次に乗ったのは東急5080系。
俺「8両編成慣れねえな……」
15年以上前、おそらくそれ以外の5人が赤ちゃんだったかまだお腹の中にすらいなかった頃に乗った際と比較しても8両になっていることにはやはり慣れない。
そんなこんなで下車駅は四ツ谷。次に向かうのは丸ノ内線だ。当然2000系しか来ない。
すみれ「ここも12月にはCBTCになるのよね」
鈴乃「そうよ」
丸ノ内線では今後無線を利用したCBTCというシステムに保安装置を更新される。ATCで乗れるのも今のうちなのだ。
次の下車駅は新宿三丁目だった。
俺「戻ってきちゃったね」
ビン「いや、途中乱入した俺と比奈は初めてだぞ」
俺「午前中の3路線どうしよう……」
比奈「解散後に攻略しますので」
杏奈「わかった」
なんとかなりそうでよかった。このまま副都心線に流れよう。
〜※〜
乗れたのは東急5050系4000番台の元町・中華街行き。急行も明治神宮前駅止まるからそのまま乗っていこう。
俺「中華街……久々にまた満喫したいな……1人で」
比奈「その際は混ぜてくれますよね?」
俺「えっ……」
鈴乃「拒否権はないわよ?」
容赦無しかい。それでも明治神宮前までは無事にたどり着けたから良かった。
明治神宮前駅到着後のこと。すみれちゃんの携帯が鳴る。
【通話開始】
すみれ「はい、平安名です」
まあ、電話の内容は察せないが……
すみれ「失礼します」
【通話終了】
何かあったことは確かだ。
すみれ「ごめんなさいみんな!!」
杏奈「えっ?」
すみれ「今から表参道で用事があるのよ!!」
鈴乃「でも私たちも二重橋前まで乗ったら終わりだから途中まで一緒よ?」
すみれ「ありがとう……表参道解散でいいかしら?」
比奈「問題ないですよ」
そういうわけなので、最後に乗るE233系はマト11だ。コイツもワンマン化の対象外だから、いつまでいるのか不安だな……。
そして表参道ですみれちゃんとは解散になり、それ以外も二重橋前駅から東京駅まで歩き、無事に到着した。
俺「しかし参ったな……俺明日の鉄研OB会の宇都宮ライトレール申し込みそびれたもんな……」
そう。鉄道総研の2回の出張の準備でそっちのけになりその宇都宮ライトレールに申し込みそびれたのだ。
鈴乃「でも明日、風の噂で日本全国かけた鬼ごっこやるって聞いたわ」
俺「それも参加蹴っていいですか?」
ビン「おそらく由美は認められねえぞ……」
俺「終わった……」
2年前に日本全国鬼ごっこやった身からしてみれば、もうやりたいとは思えない。ゲームクリア後にマル(国木田花丸)から一晩中新潟で愛されたからもうメンタルはボロボロだ。
そんな中だった。
??「比奈先輩もビン先輩探しましたよ。随分と楽しそうでしたね」
比奈「ですが冬毬さん……遅れると仰ったような……」
鬼塚冬毬ちゃんが現れた。
冬毬「はい。しかし神領さんや由美先輩たちと東京の地下迷宮を探索していたことは周知の事実です。元・鉄オタ嫌いとして伺いますが、浮気ですか?」
ビン「誤解だよ!!」
冬毬「……まあ、今回は良しとしましょう。神領さんに会いたかったので」
杏奈「俺のこと知ってたんだ!?」
冬毬「はい。由美先輩やシオン先輩の活動記録を見て鉄道オタク嫌いを脱却してから神領さん、いえ杏奈先輩のチャンネルも観ていました。申し遅れましたが私は鬼塚冬毬、中学2年生です」
杏奈「ありがとう冬毬ちゃん……」
冬毬「とりあえずこのあとどうされる予定でしたか?」
俺「これでもう解散のつもりでした」
冬毬「それならこの6人で最後に秋葉原を回りませんか?」
杏奈「良いね。まあ俺も今日は東京泊まる予定だったから」
しまった、俺今日で帰宅の予定……
鈴乃「由美は泊まっていくわよね?」
俺「いや、今日帰宅の予定でした」
比奈「ダメです。絶対に帰しません。中部高速鉄道の方に連絡し、明日の鬼ごっこに強制参加させる予定です」
俺「もうヤダ……」
ビン「でもあの鬼ごっこ知っているの今回の参加者お前しかいないぜ?」
俺「だからって……もうわかったよ……」
せっかく総研さんの補助が出て取った切符、下手をしたら無駄になるなこれ。
鈴乃「冬毬さんかしら?私は桜木鈴乃よ」
冬毬「鈴乃先輩もよろしくお願いします」
鈴乃「それで、聞きたいんだけど、秋葉原を巡りたい理由とかあるのかしら?」
冬毬「はい。まず杏奈先輩と由美先輩のことをもっと知りたいと思ったことと、アニメオタクについて見定めたいと考えたためです。もちろん、比奈先輩とビン先輩の浮気対策も入っています」
比奈・ビン「そんな無茶な!?」
俺「諦めなさい?」
杏奈「じゃあ行こうか」
鈴乃「そうね」
比奈・ビン「待ってええええ!!」
こうして店が閉まるまで俺たちは秋葉原巡りを行い、それでお開きとなった。その間に冬毬ちゃんは神領さんのことを「杏奈」と、ビンのことは「ビン」と、いずれも呼び捨てにするようになったのがある意味進歩であり、可愛いんだよね。
次回は地獄の鬼ごっこのRETURNSの予定ですが……
本音はその鬼ごっこ回、書く気になれない……。
※ネタが出ず鬼ごっこはボツで、軽く触れるだけになります。
年内の更新はここまで!!皆さん良いお年を!!