ラブライブ! 鉄道ファンとスクールアイドルとなかまたち since 2024 作:松浦南北
2025年3月25日、熊本駅にて。
私「本当に比奈ちゃん行っちゃうんだね……」
比奈「はい。ですからこれが最後の日本国内旅行になります」
舞子「ホント、寂しくなるよ……」
今回は卒業旅行で、今から熊本市電に乗っていく。私は部長として参加。主賓は卒業生の4人と、比奈ちゃんだ。そしてシオンちゃんと郷くん、鈴乃ちゃんとすずかちゃん、せりなちゃんとおたえちゃんは比奈ちゃんやOBたちと親しかったので参加を決めた。
カレン「とりあえず乗っていく?」
私「そうだね」
こうして熊本駅前電停にやってきた9700形9701AB編成に乗り込んだ。そして発車時には三菱IGBTインバータの音が響く。
シオン「リニューアルされて……なんか蘇った感じがするよ」
比奈「ですね」
鈴乃「純粋に楽しめている比奈の姿は素敵なのに……」
すずか「ホントそうですよ」
比奈「それでも、覆すことはもうできないので……」
比奈ちゃんは今月末をもってアメリカのボストンに旅立つ。だから熊本の路面電車に乗るのも最後なのだ。
郷「天白組ももう終わりなんだよね……」
おたえ「そんなむなしいことは言わないの」
せりな「そうだよ郷。私もシオンも実は海外追放の危機にあるし……」
私「ちょっと待ってせりなちゃんとシオンちゃんもなの?」
シオン「うん。両親の事情を話したら僕ら揃って、GW明けまでに比奈やあの旅行系のYouTuberさんよりずっとずーっとヤバいことしでかしたらアウトだって……」
舞子「絶対行かないでね?」
せりな「うん……」
モリー「そうですよ。てか行き先どこですか?」
せりな「私はドイツ、シオンはカナダ。それに、仮に処分になったら2人とも人生リセットで全員と切るんだよね」
カレン「絶対2人が処分にならないって、アタシは信じるわよ」
シオン「ありがとう」
カナエ「もし処分になったら私が鉄道ファンやめちゃうかも」
せりな「それもやだなぁ……」
ダメだ、今回の件で神妙な雰囲気になるよ……。
そんなこんなで通町筋で下車。熊本城付近をみんなで歩いていく。
カナエ「そういえば有佐ちゃんと渉くんが不参加って言ってたけど事情とか知っている人いない?」
私「後で一時的に合流するって。帰省メインだって話だし」
カナエ「理解」
郷「有佐と渉が合流できるのも良かったよ」
そして熊本城を見に行く。熊本地震で崩れかけたけど、天守は壊れることなく復旧できた。やっぱりシンボルっていいよね。
しばらくすると有佐と渉が現れる。
渉「どもー」
比奈「有佐に渉!?」
有佐「うん。やっぱり比奈が行っちゃうのが辛いから、昼間だけ合流しようかなって」
比奈「ですが、もう覆せないので……」
渉「うーん……僕や有佐とは切らないよね?」
比奈「今のところ切る予定はありませんよ」
有佐「よかった……」
当初私たちは比奈ちゃんから切られる予定だったけど、由美ちゃんがいきなりVC42編成を捨てたことを理由に切られないことになった。良かったのか良くなかったのか……。
そして熊本城周遊後に有佐、渉と解散し、夕食を買ったりホテルで夕食を作ったりして食べる。
比奈「シオンの目玉焼きも、せりなのゆで卵もおいしいです……」
せりな「比奈のおいしいの声が聞けて、私幸せ〜♥」
シオン「僕もだよ」
こういう光景がいつまでも続くといいなぁ……。
そんなこんなで1日目は終わった。
〜※〜
翌26日のこと。朝食後にまず熊本駅から八代駅まで815系の普通列車に乗る。そこから乗るのは……
カナエ「やったぁ肥薩おれんじ鉄道だぁ!!」
肥薩おれんじ鉄道、車両番号はHSOR-104号。貸し切りだし、乗っていこう。
発車後はしばらく山を進むが……
おたえ「有明海だぁ!!」
有明海が見えてくる。今日は運よく晴れて、水面もきらめいているね。
すずか「そういえば皆さんどうやって熊本まで来たんですか?」
比奈「普通に羽田から飛行機ですね」
シオン「僕もだ」
私「私は新幹線で熊本入りしたね」
おたえ「私も一緒」
大抵は新幹線か熊本まで飛行機だ。すずかちゃんも鈴乃ちゃんと同じく新幹線。しかし、せりなだけ異端だった。
せりな「私は長崎から多比良、長洲経由で熊本入りしたね」
郷「それって船で熊本入りしたってこと?」
せりな「そうだよー♪」
鈴乃「すごいわね……」
比奈「せりなの成長が止まりませんが……絶対に私みたいに海外追放にならないでくださいね?」
せりな「善処しまーす」
いやいやせりなちゃんは本当にヤバいことしでかすから怖いよ。
そんなこんなで、出水駅の車庫の隣を通過していく。くまモンラッピングもいるよね〜。
そこから先はもう鹿児島県。今日はもう1つアクティビティがある。
私「でも夜の鹿児島市電も楽しみ〜」
比奈「アグリーです。ぜひ最後は最南端の鉄輪の路面電車で……!!」
舞子「比奈ちゃんにとって最高の思い出にしようね」
比奈「はい!!ありがとうございます舞子!!」
そして阿久根でまた有明海を眺め、その後列車は川内に到着。昼だけラーメンをみんなで食べたら乗り換えて鹿児島中央まで向かっていく。817系2両編成だけどロングシートで誰もはしゃがない。
シオン「そういえばビンと由美はこの路線乗ったことなかったよね」
比奈「そうですね。なんか優越感を覚えました」
鈴乃「そうね」
鹿児島中央駅到着後は、鹿児島市電に乗り換える。車両は2141号車だ。
おたえ「なんかさ……?」
シオン「ん?」
おたえ「東洋GTOの頃のほうが好きだったなって」
シオン「あー……わかる」
比奈「まあ、ユートラムでなくても私は満足ですよ」
カナエ「比奈ちゃんが喜べば、私も満足かな」
カレン「カナエの言う通りね」
私「まあ、今回は万々歳ってことかな」
鈴乃「そうね」
そして高見馬場下車後、一旦自由行動にして最後鹿児島のホテルに集合し、バイキングを楽しむ。それにしても自由行動中に見た桜島はきれいだったなぁ。
私「じゃあ最後に、これで卒業する舞子ちゃんたちと、日本を離れる比奈ちゃんから最後に一言!!」
舞子「えー、はい。1回の留年を含めて合計7年間、発足当初よりこの鉄道同好会・鉄道研究部に居続けることができました。最初の5年間はやっぱり今よりずっと治安が悪かったけど、比奈ちゃんたちが変えてくれたから今の鉄道同好会があるんだなって感謝しています。19年間のうちの7年と、意外と長い部活生活を続けてきましたが、この鉄道同好会は一生忘れません。ありがとうございました」
カレン「次はアタシかしらね。まあ、アタシが入ったのは高2の7月、バス同好会が廃部になったときだったわね。あまり表立っては活動できなかったけど、Discordに写真をあげたときみんなからリアクションやコメントがもらえたのはすごく嬉しかった。このアットホームな部活で2年弱やれたのは最高の思い出よ。ありがとね!!」
モリー「私の番ですね。私も入部したときは高校2年生のときでした。最初は3週間で終わる予定でしたが地元の財政破綻も相まってここまで1年半活動することができました。まだまだ日本の鉄道人生は終わらない、そう信じてやっていきたいと思います。今後もOBとしてよろしくお願いします!!」
そして最後は比奈ちゃんだ。
比奈「最後は私ですね。入学当初より入部いたしまして、鉄道同好会の再建に携わってまいりました。残念ながら先日の土下座強要事件で除名になってしまいましたが、これまでの2年間は最高の思い出です。私が海外に追放されても、心は隣にいると思っていただけると幸いです。よろしくお願い致します」
全員から拍手が上がり、盛大な卒業旅行兼送別会は無事に遂行することができた。
ちなみにこのあと私たちは次の日の新幹線で東京に帰着しました。まあでも、比奈ちゃんを校内から失っても無事に来年度以降やれるようにしていこう。
次回は年度内最後、そして……