ラブライブ! 鉄道ファンとスクールアイドルとなかまたち since 2024 作:松浦南北
2025年4月6日、名古屋駅にて。
栞子「えー、皆さんこんにちは。ゲームマスターの三船です」
まな「サブマスターの東山です」
今日は突然まなさんと栞子ちゃんの招集により名古屋駅にさくらちゃん、冬毬ちゃん、杏奈くんとともに集まっていた。
栞子「本日はよろしくお願いします」
全員「お願いします」
まな「さて、日本には色々な駅があると思うわ。その中でも辺鄙な駅、あるわよね?」
冬毬「秘境駅のことですね」
まな「ええ。それで、有名な秘境駅といえば何があるかしら?わかる方」
さくらちゃんが挙手する。
まな「はい赤石さん」
さくら「小幌駅!!」
まな「そうね、日本一の秘境駅」
栞子「ですが、よく考えてみてください。秘境駅として辺鄙になりすぎると、逆に人が来て観光地になってしまうこともありますよね?」
俺「はい」
栞子「それで、真の『人がいない駅』はどこでしょうということで、本日の企画は日本で一番人のいない駅を探せ対決と行きたいと思います」
全員「イェーイ!!」
まな「それではルール説明に入るわね」
栞子「まず1つ目、公共交通機関を使って移動すること。タクシー、レンタカー、自転車は禁止」
【1. 公共交通機関を使って移動すること。タクシー、レンタカー、自転車は禁止】
当たり前だ。対決相手は鉄道ファンだもん。
栞子「2つ目。ここ名古屋駅から3時間以内に到達できる場所であればどこでも構いません」
【2. 名古屋駅から3時間以内で到着できること】
冬毬「でもどうしましょう?乗ってからが良いか、時刻指定が良いか……」
まな「私的には時刻指定ね」
栞子「そうですね。13時半から3時間にしましょう。16時半までに到達できることを条件としましょう」
16時半か。今13時過ぎだから、作戦考えよう。
栞子「そしてルール3つ目。1時間の滞在で一番人がいなかった駅に行った人が勝ちと致しましょう」
【3. 1時間の滞在で一番人がいなかった駅に行った人が勝ち】
栞子「降りた時に乗ってきた人、一緒に降りる人もカウントしましょう。これが一緒の場合は、名古屋駅から直線距離で近いほうが勝ちです。つまり今回の対決で一番人が少なかったところが真の秘境駅です」
杏奈「よし!!」
栞子「それでは、一番人が少ない駅に行く対決ということで、よろしくお願いいたします」
ルール説明は終了。その後、中央改札前に全員移動する。
まな「それにしても特に赤石さん、ニヤついているわね」
栞子「どこかでかぶるとかやめてくださいね?」
杏奈「わかってます」
まな「自信はあるかしら?」
冬毬「ありません」
さくら「うーん……」
そんなこんなで13時半がやってきた。
栞子「それでは、始めてまいりましょう。16時半までなので」
こうして俺たちの対決は始まった。
【杏奈 side】
えー、神領です。まあ、名古屋からなら一番いいところがあるね。
飯田線である。そう思い、切符を持ってダッシュで改札からホームに向かう。そして13時31分発の豊橋行きに滑り込んだ。
目指そうと考えている場所は、早瀬駅。地元浜松にある秘境駅。作中でも浦川早瀬って人出してたんだよな。あー懐かしい。
俺「豊橋までは安泰だな」
まあ、早瀬駅も山の方の小和田とか為栗と比べるとヤケに人が降りなそうなイメージがあるからここにしようということだ。
【杏奈 side out】
【冬毬 side】
私「さくら先輩何ついてきてるんですか?気持ち悪いです」
さくら「いいじゃん鬼塚さん」
私「ストーカーですか?」
さくら先輩に付きまとわれて困っている鬼塚冬毬です。そういうわけなので岐阜方面の乗り場に到着いたしましたが……
私「まだいるんですか?」
さくら「でもまだ分からないよ?」
私「どれに乗るのですか?」
さくら「さあ?」
さくら先輩はついてきています。私が乗るのは13時35分発の岐阜行き普通列車。
私「あ、そろそろ発車。急がないと」
そういうわけなので乗り込みましょう。すると……
私「……どういうことですか?本当に気持ち悪すぎます」
さくら先輩は乗ろうか乗るまいか迷うような素振りをしていますが……。
私「あの人は乗らない。確定ですね」
そのまま売店に行ってしまいました。
ツーガタン
そんなこんなでドアを閉め、列車は発車しました。って由美先輩にまで見送られてる!!同じ在来線とは言え、少々ヒヤヒヤしました。あの2人とはルートが異なりましたね。313系、Y8編成。順調に枇杷島方面に向かってまいります。
【冬毬 side out】
冬毬ちゃんを見送った直後にダッシュで俺は13番線に向かった。乗るのは快速みえだ。
ビーーーー!!
ツーガタン
プシュー!!
豪快なディーゼルサウンドを響かせ、2両編成のキハ75は発車した。
【さくら side】
どうも、赤石です。私は今、13時45分名古屋発の新快速に乗っています。まあ、今回の挑戦者のうち冬毬ちゃん以外は全員東海民、由美先輩は名古屋出身。うかうかはしていられないね。
私「でも岐阜方面行ってもかなり選択肢あるよね……」
岐阜方面に行ったからとはいえ、選択肢は広い。でも濃尾平野にとどまったら人は来るから……
私「そうだ!!山の方に行こう!!」
峠や山の方に向かえば人はなかなか来ない。このあたり、苦労してトンネル掘ってるんだよね。芸備線や木次線の廃止を叫ぶ人、地元民の生の声を一度聞いてもらいたいくらい。
でも芸備線や木次線の例で示したように、そのあたりは民家がない。だから山の方に行けば無事だ。
【さくら side out】
【冬毬 side】
私「しかしさくら先輩と由美先輩、どこに向かっていったのでしょうか……?」
ですがあのあたりに来たということは確実に在来線確定です。伊賀方面、伊勢方面、岐阜方面、高山方面、色々ありますが、私が降りる場所はもう決めてあります。
尾張星の宮駅です。城北線はローカル線ですが、味美や小田井では少し遠方でも乗り換えてくるかもしれない。比良も近くにドン・キホーテがあるらしく、そこの利用客がいるかもしれない。ということで、尾張星の宮駅に的を絞ることに致します。まあ牛久にはドン・キホーテなんぞなくて、龍ヶ崎まで出向かないといけませんが。
そういうわけなので、13時39分に枇杷島に下車し、13時43分発の城北線に乗り換えました。ゆっくり動き出すキハ11ですが、尾張星の宮駅には13時46分に下車。タイマーを動かしましょう。しかし……
私「えっ!?」
同時に1人下車、1人乗車し、列車は発車。失策でした。てっきりキリンビールで終わりかと思っていましたが、いざ地図を見てみると清洲城とARCO清洲が比較的近い場所にあったのです。ARCO清洲はシオン先輩の情報だと屋内遊泳施設らしいです。まあ、春場でもそこそこ人は来ますよね。
【冬毬 side out】
快速みえに乗ったということは、多気か松阪なんだよね。松阪で降りれば名松線の比津、多気で降りれば紀勢本線の大内山まで行くことができる。
本命は比津駅だが、少し時刻を調べてみよう。
俺「うーん……同時に降りて、17:22に乗って去っていく人出そうだな……」
大内山駅も調べると以下の通り。
俺「このあと来るのは16:36発の多気行きだけか……」
決めた。大内山駅行こう。真の秘境駅に読者の皆さんをお連れしよう。
列車は河原田から非電化の伊勢鉄道方面に入り、14:58に定刻通り多気駅を下車した。まあ、名松線も今日は曇り空でこれから雨降るって言うけど、休日だから乗っている可能性が高いね。
【さくら side】
というわけでまずは岐阜駅に14:05に下車し、14時14分発の美濃太田行きに乗る。キハ75系2両編成で、今回は3405-3505のペアだ。
私「美濃太田で時間取ろう。後続の高山本線で下油井もいいし、長良川鉄道でも大矢駅までなら行けそうだよね」
少し列車で考えよう。時刻を調べても下油井、八坂、みなみ子宝温泉、大矢とどれを調べてもだいたい同じくらいの本数。みなみ子宝温泉も今は閉業中。でも由美先輩曰く、撮り鉄スポットには格好の場所だって話だったから……。
私「決めた」
そういうわけなので、美濃太田駅から長良川鉄道に流れることにしよう。
14:53の美濃太田下車後、15:34の長良川鉄道に乗ることにする。その間に特急ひだの追い抜きや普通列車の到着もいろいろ撮れるよね。
そういえば、由美先輩が、先輩のお母さんとみなみ子宝温泉に行った時は2008年11月3日で、当時先輩は小1。私はまだ生まれる前で、私のお母さんのお腹の中にいた頃だったから、正直羨ましい。
【さくら side out】
多気駅から普通列車に乗り換える。キハ25のM104編成だ。ここから大内山の方に入っていくが、雨はまだ降らない。三瀬谷を発車しても人はほとんどいない。
16:27に大内山駅下車後、ストップウォッチ発動。誰も下車する人、乗車する人はおらず、そのまま列車は発車した。
俺「誰も来ねえじゃねえか」
しかし、しばらくすると……
1人。
俺「あ、オワタ」
向こうのホームに向かう人が。だめだこりゃ……。
その人は16時36分発の多気方面の列車に乗っていった。優勝逃したなと思いながらその列車を見届けるのであった。
【杏奈 side】
豊橋駅下車後、飯田線岡谷行き普通列車に乗り換える。車両は213系5000番台2連。早瀬駅までは1時間半強。そのくらいは苦にならないね。転換クロスシートも平気だよ〜。
俺「まあ、ゆる~くいこう」
そして16時23分に下車後、まず下車人数、乗車人数はゼロだ。あとは16時38分発の豊橋行きを調べれば、17時台には1本もないからクリアするね。
【杏奈 side out】
【さくら side】
美濃太田駅からは長良川鉄道に乗り込み、そのままみなみ子宝温泉駅に向かっていく。車両はナガラ601だった。
私「やっぱり揺られながら行くのは素敵」
そう言いながら列車はみなみ子宝温泉まで進み、私は16:26に下車、ストップウォッチをスタートした。閉業中の子宝の湯には誰も降りないし、乗っても来ない。あとは16時31分の列車を調べればクリアだね。
【さくら side out】
【冬毬 side】
あれからというもの、14:29発勝川行きから尾張星の宮駅で下車した人は居ませんでしたが、14時46分発に乗車した人、下車した人が1人ずつ。
60分経過したので、14時46分のそれに乗っていきましょう。小田井駅で上小田井方面の列車に乗り換える方向です。
【冬毬 side out】
あれからというもの、大内山駅では新宮方面のホームに1人現れる。17時35分発に乗る予定の人だ。
17:28、60分経過したのでタイマーを止め、試合終了。
俺「いやぁ〜勝てるかなぁ……?」
【杏奈 side】
16時38分に豊橋行きの313系R100が入線。ここから降りてくる人、乗っていく人はゼロだった。そして17時23分になり、60分経過しタイマーを止める。
0人、これは勝てたぞ。
【杏奈 side out】
【さくら side】
16時31分の列車からは誰も下車してこなかった。そしてあれから駅に来る人は0人。17時26分になり60分が経過したのでタイマーを止める。
よし、これで勝てた!!
【さくら side out】
21:30頃、翔ノ板学園にて。
栞子「皆さんお疲れ様でした」
俺「なんか人数が増えていますが」
まな「皆さんのお迎えよ。夜遅いからということでこちらに招集させていただいたわ」
シオン「鳳来寺シオンです。こんばんは。今回については由美を迎えに来ました」
すずの「はじめまして。すずのといいます。今回は杏奈くんを迎えに来ました」
ここのすずのさんは例の桜木鈴乃とは異なる子だね。
杏子「こんばんは。神領杏子です。今日はさくらを迎えに来ました」
夏美「オニナッツ〜!!お姉ちゃんが迎えに来ましたの!!」
まずは全員自己紹介を済ませる。
栞子「皆さんちなみに自信のほどは……?」
俺「ありません」
さくら「私はありますよ」
冬毬「私も自信はありません」
杏子「とりあえず駅名から発表しませんか?青山さんから」
俺「えー、はい。大内山駅です」
杏子「大内山駅!?」
俺「これは、三重県紀勢本線の駅です」
杏奈「そっちで来たか」
冬毬「それは秘境駅でしょうか?」
俺「どちらかと言うと、山の中にある田舎って感じですね」
冬毬「I understand」
すずの「てことは青山さん勝ちに来てるね」
杏子「うん。有名じゃないところだもんね」
栞子「次はさくらさん、行きましょうか」
さくら「はい。向かった先は、岐阜県・長良川鉄道、みなみ子宝温泉駅です!!」
まな「あそこの温泉施設も今は閉業中だものね」
栞子「それで今この会話をお伺いして、杏奈さんは自信のほどは?」
杏奈「あるよ〜」
栞子「どこでしょうか?」
杏奈「えー、僕が行った場所は、静岡県の早瀬駅です」
杏子「飯田線ね」
まな「それで、冬毬さんは自信なさそうだけれど」
栞子「どこでしょうか?」
冬毬「城北線、尾張星の宮駅です」
シオン「どうして?」
冬毬「キリンビールの工場しか近いものがないと判断したためです。ですがよく見たら近くにARCO清洲や清洲城があったのが失策だったので……」
栞子「それでは、人数発表行きましょうか」
まな「そうね、まずは鬼塚冬毬さんから」
冬毬「はい。利用客は4人でした」
俺「いや結構攻めてるねぇ……」
冬毬「ですがこれ、正直負けたと思います。中京圏なのでこのくらいは少ないと思いましたが」
栞子「それなら次は青山先生、いえ由美さんといきましょう」
俺「えー、紀勢本線の大内山駅。1時間あたりの利用者数は2人!!」
シオン「2人!!由美も攻めた!?」
俺「多気方面の1列車に1人、新宮方面の1列車に1人乗っていきました」
夏美「冬毬の優勝がなくなったですの……」
冬毬「はい」
栞子「杏奈さんとさくらさんどちら行きましょう?」
杏子「私は杏奈から聞きたいかな〜」
すずの「私も杏奈くんから」
杏奈「OK。飯田線の早瀬駅は、1時間に……0人!!」
シオン「攻めてきた!?」
杏奈「うん。誰もいなかったよ。帰りの列車待っても誰も来なかった」
俺「うわまじか」
まな「あとはさくらさんだけね」
さくら「はい。聞いて驚かないでください。0人です」
冬毬「姉者、大変申し訳ないです」
夏美「でも撮れ高になりそうだから良しとするですの」
冬毬「うーん……このままだと私が星の宮ネキ扱いされそうな……」
杏奈「それはヤダ」
栞子「これはもうサドンデスですよ。杏奈さんかさくらさん、距離ですからね」
シオン「早瀬か、みなみ子宝温泉?」
まな「そうね。この2駅で、名古屋からどちらが近いかということね。今から調べてみるわ」
そしてまなさんが調べ終わると……
まな「集計結果が出たわ。この対決、勝者は……」
全員が息を呑む。
まな「さくらさんよ!!」
俺「いやいや、赤石さくらちゃん優勝って初じゃないですか?」
杏奈「いや、ニジガク見たら即帰宅以来だね」
俺「忘れてた」
まな「距離を言ってしまうとみなみ子宝温泉駅は距離が約51km、早瀬駅は約82kmということで、数十キロの差でさくらさんの勝利ね」
シオン「やっぱ星の宮はないよ星の宮は」
冬毬「シオン先輩も申し訳ありません」
まな「というわけで優勝はさくらさん、2位が杏奈さん、3位が由美さんということで、冬毬さんがリベンジできるような企画、また考えないといけないわね」
夏美「激しく同意しますの」
こうして今回の結果発表は終了。
杏奈「まあ明日は春休み最後だから、ゆる~く浜松で過ごそうかな。杏子とすずちゃんと、それから冬毬ちゃんと4人で」
冬毬「アグリーです」
俺「俺もそろそろ大学院の授業始まるから明日は名古屋でゆっくり過ごすよ」
シオン「いやいや由美は何言ってるの?」
俺「ん?」
シオン「明日から名古屋出禁なお前」
俺「え?」
シオン「名古屋出禁」
俺「はあああああああああ!?」
いきなりこの言葉はないだろシオン……。俺名古屋がホームグラウンドなのに……。
ちなみにこのあと直ちに解散となり、シオンはまなさんと栞子ちゃんににこっぴどく叱られました。あれは秘境駅で俺がブービーになった悔しさもあり冗談半分で言ったらしいけど、真顔なのがビビった。まあ、怒られるよあれは。
さあ、そろそろ新学期だから気持ち切り替えなきゃだめだな俺も。
次回から新学期に入ります。