「おはようございます鉄人」
「吉井。お前のクラスは補習室が良いか?」
「それだけは勘弁してください!」
現在は鞄も取ってきて校門前。前にいる筋肉隆々の以外にスーツの似合っている人は西村先生。文月学園の補習担当の先生だ。趣味はトライアスロンらしい。さすが鉄人!
「ホラ、お前のクラスだ」
鉄人は封筒を手渡してくる。
「どうもありがとうございます」
僕は封筒を開ける。そこには…。
吉井 明久
Aクラス 首席
と書いてあった。
「…いつ見ても凄いなここは」
気づいたら高級ホテルに迷い込んだと錯覚してしまうかもしれないほどにAクラスは凄かった。
「あら、明久君じゃない」
「あ、優子さん。おはようございます」
僕の事情を知っている一人。”木下優子”さんだ。
「やっと来たか明久。今日は来ないと思ったぜ」
「…心配したぞ」
「右に同じくじゃ。寝坊でもしたのか?」
「え?」
そこには、僕の親友達。上から”坂本雄二”、”土屋康太”、”木下秀吉”がいた。確か雄二はBクラス、康太と秀吉はFクラスの学力しか無かったと思ったのだけれど。
「驚いたか?俺たちもお前と同じクラスになる為に必死に勉強したんだ」
「…身体も弱くなってしまったしな」
「それに、個人的に島田やFFF団とは距離を置きたいのでな」
島田さんやFFF団は、僕に暴力を振るってくる人たちだ。
「…雄二。私たちもそろそろ座らないと」
「し、翔子⁉︎いつから俺の背後にいた‼︎」
「最初から」
僕ですら気がつかなかった…。彼女は”霧島翔子”。雄二と付き合っている。リア充は爆ぜろ!
「全員、席についてください」
女の先生が教室に入ってくる。
「今年のAクラスの担任の高橋です。よろしくお願いします」
高橋先生、去年もAクラスの担任だったよね。
「まずは設備の確認です。不満、不良のある方は言ってください」
えーと、個人エアコン、リクライニングシート、ノートパソコン、飲み物取り放題の冷蔵庫か。不満なんてある人は…
「先生。冷蔵庫に三ツ矢サイダーが無いので追加してください」
居たよ…しかも雄二。
「分かりました。明日から追加しておきます」
いや、いいのかよ。
「では、自己紹介をしてもらいましょう。首席の吉井君からお願いします」
『首席⁉︎』
事情を知らない人たちの大合唱。
「カンニングか?」
「だって吉井の周りって元Fクラスの奴ばっかだろ?」
「いや、紙にでも書いてくればいいだろ」
みんなが思い思いのことを言う。まぁ、そうだよね。
「静かにしてください。吉井君は自分の力でAクラスに入ったのです」
「ですが先生。その吉井さんは”観察処分者”ですよ?」
ここで補足。僕は一年生の時にあることをして”観察処分者”になった。そのあることについてはまたいつか。
「ええ。確かにそうです。しかし、吉井君は二年生からずっと勉強してきています。また、授業態度も模範的なものです。テストも、私と西村先生が監視していました。不正はありません」
ベタ褒めだね…。なんか恥ずかしいよ。
「なんか、信じられないな」
「そう?私は信じるけれど」
「だって、観察処分者って学園の恥とまで呼ばれるんだぜ?」
ふむ、意見は分かれる、か。むしろ信じると言ってくれる人がいただけいい方か。
「えーと、吉井明久です。趣味は料理です。よろしくお願いします」
僕はペコリと頭を下げる。
「ゴホッ、ゲホッ⁉︎」
咳が出てきたな。喉が…。
「大丈夫か明久!」
「だ、だいじょ…ゴホッ、ゴホッ、グッ⁉︎」
こ、呼吸が…⁉︎喘息の症状!咳からか!
「こ、康太…僕の鞄に、吸引器が…」
「分かった」
康太が吸引器を持ってきてくれる。
「ど、どうしました⁉︎」
「明久は喘息を患っているんだ」
「…ショックなどで発症する」
「そ、そうですか。吉井君、保健室に行きますか?」
僕は静かに首を横に振る。
「もう、落ち着いてきたので…平気、です」
「そ、そうですか。では、吉井君は席に戻って安静にしててください」
「ありがとう、雄二、康太」
僕は自分の席に戻ると、シートを倒し横になった。
「では、自己紹介を続けたいと思います」
自己紹介は続く。
「坂本雄二だ。よろしく頼む」
「…土屋康太。趣味は盗s…何もない。特技は盗ty…何でもない」
「木下秀吉じゃ。演劇部に所属している」
「…坂本翔子「違うだろ」…霧島翔子。よろしく」
「工藤愛子だよ!スリーサイズは上から「止めろ工藤愛子…!」はーい。ヨロシクね!」
「木下優子よ。趣味は読書。よろしく」
「久保利光です。よろしくお願いします」
などなど。どんどん自己紹介は進んでいった。
「ーーです。よろしくお願いします」
「はい、全員終わりましたね?では、もう鐘もなるので終わりましょう」
全員が終わろうとしたその時!
「ここにアキは居るかしら?」
「…島田か」
そこには、いつも明久に暴力を振るってくる、島田美波がいた。
「あ、吉井ならそこに…」
「ダメだ!そいつに明久の居場所を教えては!」
「アァァァァキィィィィ‼︎どうしてこんなところにいるのかしら⁉︎」
「うわっ、美波⁉︎」
「ほら、早くFクラスに行くわよ‼︎」
「いや、僕はAクラス…」
「そうよ。明久君はAクラス。その手を離してちょうだい」
そこには、秀吉…ではなくて姉の優子さんがいた。
「アキ?どうして木下姉とイチャイチャ「してないよね⁉︎」うるさい‼︎オシオキよ‼︎」
「いぎゃぁぁぁ⁉︎イタイイタイイタイイタイィィィィ⁉︎」
周りの人間は、理解が追いついていなかった。吉井がいきなり出てきた人に関節技を掛けられているのだ。
しかし、一部は違った。
「離せ島田。明久が痛がってるだろうが」
まるでゴミを見るかのような冷たい目をした雄二。
「…………」
ひたすら無言でスタンガンを構える康太。
「離すのじゃ島田」
他の二人よりは軽い雰囲気だが、確実に怒っていることが分かるほど怒りのオーラを漂わせている秀吉。
「な、何よ!これは吉井がイチャイチャしてるからいけないのよ!」
「明久はテメェの物じゃねぇ!」
「そもそも、明久は何もしてない」
「ただ姉上と話しただけじゃろう」
「うっ、うるさい!全部アキが悪いのよ!全部!」
島田が締めている明久の関節がミシミシと音を立てる。
「や、止めなさい島田さん!」
高橋先生が慌ててとめにはいる。
「…島田。吉井はAクラスの代表。何かあったら困る」
島田は、その顔を驚愕に染める。だが、その顔は見る内にどんどん狙いを定めた野獣の様に好戦的な目に変わっていく。
「ちょうどいいわ。私はFクラスの代表なの。ここで宣戦布告させてもらうわ」
「何?」
ここ、文月学園では、試召戦争と呼ばれる”召喚獣”を使った戦争を行うことが出来る。
召喚獣とは、自身の点数を元にした強さの人型の物?である。生徒はそれを駆使して戦い、勝利したら設備の交換などが出来るのだ。
「私たちが勝ったら吉井はFクラスに来てもらうわ」
「ぐっ、僕たちは負けないぞ…!」
「明久!大丈夫か⁉︎」
「うん、今は極められてないからね」
「島田、離せ。…最終警告」
康太がスタンガンを構える。島田はまだ明久の腕を極めていた。
「ちっ、分かったわよ」
島田は明久を雄二達の方に蹴り飛ばした。
「島田ぁ、テメェ何してんだ‼︎」
「何って、オシオキよ。それくらいは受けてもらわないと」
「島田。良いことを教える」
「何よ」
「後でお前は地獄を見る事になる。…覚悟しておけ」
「?…まあいいわ。開戦は明日の午前10時よ」
島田は捨て台詞を吐いて立ち去っていった。
その場に残ったのは、何が何なのか分からない生徒多数に高橋先生。戦争の勝利を決意した生徒がいた。
「美波ちゃん、私の出番は?」
「ゴメン瑞樹。単純に忘れてたわ」
「そんなぁ…これも全て明久君のせい…!」
「ん?何か寒気がするなぁ。風邪でも引いたかな?」
後書きのコーナーです。ゲストは吉井君です。
「よろしくお願いします」
いえいえこちらこそ。災難でしたね。
「全くです。僕が何をしたのか…」
まぁ、理不尽なことなんてこれからいくらでもあるんでしょうしね。大変ですよ。
「因みに、最初の設定では僕は首席ではなくて普通の生徒だったんだよね?」
はい。ですけど吉井君の勉強の元は家族が殺されたところから来てますから。まぁ、一種の精神病ですかねぇ。全てのストレス、悲しみや怒りなどですか?それを勉強にぶつけた訳ですよ。
なので、そうとう頭が良くなってないと可笑しくね?という結論に達した訳です。ま、一年の全てを勉強に使ったのですし。
「まぁ、そうですよね」
なので、ついでに目上の人には敬語を使うようには設定しました。
「そういえば今気づいたんですけど、この手の話って僕は聞いていいんですか?」
多分大丈夫ですよ!
「多分…」
さ、さて!そろそろ締めますか!
「見てくれてありがとうございます。良ければ次回も見ていってくださいね」
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