「さて、今日はFクラスとの試召戦争です。皆さん頑張ってください。勿論僕も全力を尽くします」
僕は激励する。
『おぉぉぉぉ!!』
Aクラスは気合はバッチリみたいだね。
「じゃあ、作戦なんだけど…僕が囮になるから、全員で島田さんの首を取ってきてほしいんだ」
「明久。それだとお前が危険じゃないか?」
「大丈夫。島田さんは僕が狙いだからね。僕が出れば他の人のマークは薄くなる。そこを一気に突いてほしい」
「だが…お前の負けは俺たちの負けだ。本当に平気なんだな?」
「大丈夫だよ雄二。根拠もある」
雄二。分からない?島田さんには大の弱点があるじゃないか。
「島田さんは去年から見ていたら、現代国語、古典とかが苦手みたいなんだ」
去年の大会では古典は9点だったしね。まぁ、使ってくるかは分からないけど。使えたら勝利は確定する。
「僕はその辺りは得意なんだ。まぁ、点数は見てないけど。高橋先生!」
「はい。これですね」
僕は手渡された紙を雄二に渡す。
「これはテストの点数表?…こ、これは!」
雄二はその顔を驚愕に染める。
「明久。お前は、お前は”全ての教科で腕輪が使える”のか!?」
『!!?』
雄二が言った言葉。それの真の意味を訳すと”お前は全ての教科で400点以上を取れるのか”という言葉になる。
腕輪とは、何かしらの教科で400点以上を取れると使える試召戦争で特典がつく物である。ちなみに、文月学園の一教科のテストの制限時間は50分間である。
つまり、最低でも腕輪を使うには”5分で40点は取らないといけない”のである。
しかも、テストの問題は通常の高校のテストの数倍難しく設定されている。なので、
普通の高校生では良くて70点がいいところなのだ。それの半分を5分で取らなければ腕輪は使えない。しかし明久はそれを”全教科で使える”のだ。これの異常性が分かっただろうか?
「へぇ、そんなに解けたのか。意外だったな」
クラスのみんなは黙っちゃったよ。
「改めて。おとりを任せてもらえるかな?」
「お、おう。頼んだぞ」
「皆!アキがAクラスで女子とイチャイチャしてたわよ!」
『異端者には鉄槌を!!』
一方はFクラス。結論=FFF団はチョロい。
「開戦まであと五分!アキを見たらツブして頂戴!」
『イエス マム!』
『キーンコーンカーンコーン』
鐘が鳴る。戦争開始だ。
『異端者を殺せぇぇぇぇぇ!!!!』
「きゃぁぁぁ!?」
FFF団の気迫に女子の殆どは戦闘不能に陥る。
「僕はここだぞ!」
僕はFFF団を引き付ける。
『居たぞ!殺せ!』
「見せてやる、僕の点数!”試獣召喚”(サモン)!」
『サモン!』
「聞いて驚け!僕は…」
Aクラス 吉井明久
古典 ___点
「歴代最高得点者第三位だ」
古典 932点
『は?』
ちなみに、二位は鉄人、一位は学園長らしい。
「す、すげぇぞ吉井!」
「代表さすが!」
Aクラスの生徒から歓声が上がる。
『か、勝てるわけがない!』
「腕輪発動!”炎陣”」
古典 902点
僕が腕輪を発動すると、FFF団の召喚獣の周りに炎の渦が展開される。
『うわぁ!?』
「その中に居たら一秒30点のペースで点数が減っていくから~」
囮どころか相手全滅だよ…。これはひどい。
「戦死者は補習!」
鉄人の声が後ろから…。
「い、いやだ!あんな地獄には耐えられない!」
「何が地獄だ!安心しろ。補習が終わったら趣味は勉強、尊敬する人は二宮金次郎という理想的な生徒にしてやる」
先生、それはもう洗脳です。
「ちっ、まだアキは見つからないのかしら?」
島田はイライラしていた。
「ほ、報告!報告!」
「どうしたの!?」
「だ、第一部隊25名が吉井明久一人に敗北!他の者も次々にやられ、残りは俺含め3人!」
「な、何ですって!?」
「そういうこった島田。観念しな」
雄二率いるAクラスの生徒がFクラスに押し寄せる。
「雄二。囮は全うしたよ」
「お疲れだ明久」
「アァァキィィ!!カンニングしたわね!?」
「いやしてない「うるさい!オシオキよ!!」何で!?」
「島田。今は戦争の途中だ。大人しく召喚獣で決めたらどうだ」
「くっ、瑞樹!出てきて頂戴!」
「分かりました」
突然、後ろのほうに隠れていた姫路が出てくる。
「Fクラス姫路瑞樹が明久君に英語で勝負します」
「承認します」
高橋先生がフィールドを展開する。
「「サモン」」
僕と姫路さんは召喚獣を出す。
「どうせアキの点数は瑞樹より下よ」
「さぁてどうだろうなぁ?」
Fクラス 姫路瑞樹
英語 389点
「どうですか明久君!」
姫路は、片手に釘バットを持っている。
「終わったらオシオキですよ?」
「嫌だね!」
Aクラス 吉井明久
英語 584点
「な、何よその点数!カンニングよ!」
「そうです!明久君、カンニングはいけないんですよ!」
「いい加減にしてくれないかなぁ」
明久はその小さいからだから途轍もないほどの殺気を放つ。
「僕だって一生懸命努力してきたんだ!!ずっと!!姉さんたちが死んでからずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと!!!!!それを…それを!!何も知らないくせに!何も知らないくせに馬鹿にするな!!」
明久が姫路の召喚獣に向かって拳を振り下ろす。
そういえば、召喚獣は力持ちである。一点さえ点数を取っていればサッカーゴールを片手で運べるくらいに。でも、今の明久の点数は584点。つまり、584倍の力を持っているわけだ。それが全力で拳を振るえばどうなるか。しかも、明久はフィードバックという物で感覚を召喚獣とリンクしているのだ。
「グシャァ!!」
答えは…”殴ったところが吹っ飛ぶか潰れる”である。
「ひっ!?」
明久の召喚獣は姫路の召喚獣の左肩を殴り潰した。
「あっ、あぁぁ」
姫路はその場に座り込む。
Fクラス 姫路瑞樹
英語 0点
姫路の召喚獣が消える。
「…美波。やる?」
明久の召喚獣は木刀を構える。
「あ、当たり前よ!! サモン!」
Fクラス 島田美波
英語 78点
「プッ、あははははは!!」
明久がいきなり笑い始める。
「ど、どうしたのじゃ明久!!」
「だってさぁ秀吉。コイツ僕のことを散々馬鹿にしておいてこの点数!本当に笑っちゃうよ!!」
明久は、今まで見せたことのない笑い方で笑う。
「う、うるさい!!覚悟しなさいアキ!!」
「さっさと死ね」
明久は冷たい眼のまま冷静に木刀で頭を殴る。
Fクラス 島田美波
英語 0点
「つまらなかったよ」
明久は、最後にそう締めくくった。
「やはり、明久の精神状態は危ないところにある」
「そうじゃの。ワシはあんな眼をした明久は見たことは無いのじゃ」
「…俺たちでサポートするぞ」
「「おう!!」」
後書きのコーナー、ゲストは雄二君です。
「よろしく頼む」
はい、今回は島田、姫路コテンパン回となりました。
「あいつ等は明久のことが好きっていう設定があるはずなんだが…」
どうなんでしょうね。
「あと、明久の精神が壊れかけている複線か?」
複線って言うか、丸出しですけどね。
「明久はあんな言葉遣いはしない。やはり家族を殺されたのは相当こたえているだろうな」
ちなみに、最初のほうの明久君はどんなでした?
「全てに絶望していた、としか言えない」
…そうですか。さて!そろそろ終わりましょうか。
「ああ。また見てくれ」
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