「これから臨時職員会議を開くさね」
藤堂カヲル学園長の一声で職員は真剣な目になる。
「議題は二つ。先日起こった島田、姫路の二人が吉井、木下姉を殴ったこと。もう一つはその吉井が島田、姫路にブラシで殴りかかったことさね」
「学園長」
「何さね西村」
「私たちはまだ詳しい場の状況を聞かされていません。まず、何で犯人が島田と姫路だと特定できたのですか?」
「土屋を知っているさね?」
「は、はい」
「土屋があの後、設置していたらしいカメラを渡してきた。私が直々に見たところ、映っていたのは、釘バットを持って吉井たちに殴りかかった島田と姫路がいたというわけさね」
「あんのバカ、まだカメラなんぞ設置しておったのか‼︎」
「しかし、そのおかげで犯人の特定が出来たのも事実さね。これから土屋には監視カメラの担当を任せることにしたさね」
『な⁉︎』
生徒にそんなことを任せても良いのだろうか?
「続けるさね。今回、吉井について調べなおしたところ…吉井は1年前に家族を全員殺されていることが分かったさね」
全員の表情に少なからず驚愕の感情が読み取れる。
「さらに、そのショックで喘息の症状が出ているそうさね。喘息を引き起こすほどのショックを受けて無事のはずがない…。吉井は精神にダメージを負っていたと考えるのが妥当さね。反論がある先生は?」
誰も挙手しないのを確認して、カヲル学園長は話を進める。
「そしてもう一つ。島田、姫路。この二人は日常的に吉井に暴力を振るっていたそうさね」
「待ってください。それならFクラス全生徒も同罪では?」
高橋先生はそう提案するが。
「最近になって態度が一変して真面目に授業を受けるようになって、成績も急上昇したそうさね。一部の生徒では400点を超える点数を叩き出した生徒もいる」
どう考えても明久が関係しています。本当にありがとうございました。
「さて、私としては…吉井を一週間の停学処分。それに保護対象としてこれ以上のダメージを負わないようにすること、島田、姫路は準観察処分者として厳重に監視することを提案するさね。意見のある者は?…いないさね。では、これで臨時職員会議を終了するさね」
「明久…」
雄二は教室の中で窓の外を見て惚けている明久を見て、大きくため息をつく。
「一時的に狂気は収まったようじゃ。しかし、姫路たちに会ったらどうなるかは…」
「いや、それだけ分かれば十分だ。済まなかったな秀吉。ありがとう」
雄二は少しだけ安堵する。しかし…。
「なぁ、今朝の事件って何だったんだ?」
「代表が関係してるとか…」
「マジ⁉︎」
安堵したのも束の間。雄二は焦る。誤解されると思ったからだ。だが。
「でも、怪我したのって姫路達だろ?代表が関係してるってそういうことじゃね?」
『確かに‼︎』
どうやら民衆は良い方に勘違いしてくれているようだ。後で必ず本当のことを話すと誓いながら、雄二は先生を待つのだった。
後書きは無しです。体調が戻ったら書きますので…。すみません。