主にファッションに疎いせいで...
ショッピング!
「あ、ヨゾラちゃん。今暇?一緒に楽しいことしない?」
「楽しい事とは...?」
今推しにナンパされてる?
今日は久々に暇だったのでアリスクの皆を見に来たのだが、開口一番アツコがチャラ男みたいなことを言い出した。
「今からスクワッドのみんなでショッピング行こうって話をしてたの。」
「ヨゾラは最近忙しそうだからな。息抜きも必要だろう。」
原作では陽の元を歩く事もままならなかったのに、ショッピングに...!!お母さん嬉しい(男だけど)
「そう言う事なら、是非ご一緒させて頂きます。」
むしろ良いんですかって言いたい。
前回会った時は子供気分のBBAのせいで限界化しかけてたけど、今ならきっと推しのショッピングにも耐えれる筈...!イクゾー!(デッデッデデデデッ)
*
無理。
私服アリスクは至福(激ウマギャグ)なので、オタクが耐えきれるはずがなかったのだ。
サオリはショートパンツに戦闘服と同じ腹だしの...なんて言うのあれ?
それと水色の上着、白いキャップ。
イケメンすぎて辛い。キュンキュンしちゃう。
アツコは白ワンピースと白いつばの大きい帽子。
まさに清楚美少女。さすが姫。好き。
ヒヨリは水色のジャンパースカート(で合ってるのか?)だ。
ふわふわしててかわいい...普段には無い感じの良さ...良い...
そしてミサキは...
「ミサキは私服では無いのですか?」
「別に...着れる服があるのに別の服を買う必要ある?っていうか、あんたも制服じゃん。」
「私は常にティーパーティーとして相応わしい服装をしなければいけないので。」
決してファッションがわかんないとか考えるのが面倒くさいとかでは無いぞ。
そもそも、ロングスカートはまだ許容できるがもっと可愛い服なんて恥ずかしいのとプライドで無理だ。元男やぞ。
「でも、可愛い服を着たヨゾラちゃんも見たいな。」
「折角遊びに来ているのにそれでは味気ないだろう。」
「そ、そうですよ。色々似合いそうなのに勿体無いです。」
なんか"圧"を感じるんだけど⁉︎
「い、いえ、えっと...ミ、ミサキも私服を着るなら私も考えます。」
「はあ!?ちょっと、勝手な事。」
「じゃあ決まりだね♪」
これはまずいかもしれない。
いや、今ならまだ逃げ...
(ガシッ)
「じゃあ、行こうか。」
しかし まわりこまれて しまった!
*
「ココは安くて可愛い服が沢山あるので、よく来るんです。」
連れてこられたのは、ヒヨリのおすすめらしい店。
原作でファッション誌集めが趣味だったらしいし、そういうのが好きなのだろう。
なお、安い(ただしトリニティ基準で)だ。
「あ、あの...」
「2人に合うとびきり可愛い服、見つけてあげるから。安心して待ってて。」
「...あんたのせいだからね。」
「すみません...」
いや、しかしミサキの可愛い格好が見れるのだ。それに比べれば可愛い服くらいなんてことは無いだろう。そうに決まってる。
「ヨゾラちゃん、先ずはコレ着てみて。ミサキはこっち。」
「コレなんかもどうだ?」
「これも着てみてください!」
うおぉ、たくさん来たな...どれ、アツコのから...
「い、如何でしょう」
最初の服は、水色のパーカーと、白のミニスカ。
丈が短い!足スースーする!
何でかすごい恥ずかしくなってくるな、コレ...
「うん、可愛い。似合ってるよ。」
「〜〜っ、つ、次着ますね!」
次に着たのは純白のワンピース。ちょうどアツコとお揃いみたいになっている。
「綺麗だぞ、ヨゾラ。」
その顔でそれは反則じゃない!?無意識⁉︎
お次はストリート系な黒いスカジャンとズボン。
シャツがヘソ出し気味なのが気になるが、一番抵抗感なく着れる。
それは良いんだが...
「こう言うのはサオリの方が似合うのでは無いでしょうか...」
若干(ここ大事)ロリ体型だしなぁ...
「いえ、ヨゾラさんの雰囲気が、これも似合いそうで...なるほど、カッコイイ系もいけますね...」
ヒヨリの目がいつもの自信のなさが消え去ってる...これは"ガチ"だ...
袖なしワンピース、しかもピンク...
脇が某プロジェクトの巫女くらい出てて気になるんだけど...
「あの、袖有りでは駄目ですかね...」
「「「ダメ」」」
なんでぇ...
そうこうしてると、隣の試着室から出てくる音が聞こえた。結局ミサキは自分で選ぶと言って1人で選んでたんだよな。結構悩んでた様だが...
「......お待たせ。」
白いシャツと黒い上着といういつもの逆の配色に、黒いズボン。シンプルながら、それゆえにミサキ本来の良さが出ている。
「カッコ良いですよ、ミサキ!」
「そう、ありがと。じゃあ早く会計しよう。」
しかし、何か違和感を感じる。
...そういえば、試着室に入る前、ミサキの持っていたカゴ...やけにこんもりとしていた様な?
「...!」
カゴを注視する。入っているのは脱いだ方の服、そしてその下に隠されたもう一着。
「其れは試着し無いで良いのですか?」
「...これは、買わないやつだから」
一瞬動揺の色が見える。他3人も気になる様なので、隙をついて服を引っ張り出してみる。
「これは...」
白いブラウス...ただし、フリルがついてるやつ‼︎!
「なんだ、買わないのか?きっと似合うだろう。」
「いい、要らないから、そんな可愛いの似合わないし。」
「そ、そんな事ないですよ!ミサキさんはもっとガーリーなのも似合います!」
ガーリーなミサキだって⁉︎⁉︎⁉︎
「ああもう、そんな目で見ないでって!わかった、着ればいいんでしょ!」
「着たよ、これで満足?」
さっきの白いフリル付きブラウスに、チェック柄のスカート。もう死んでも良い。
「可愛いですよ、ミサキ...」
「うん、やっぱり似合ってる。」
「私の見立て通りだな。」
「とっても可愛いです!」
「...うるさい」
顔を赤くしてそっぽを向くミサキ。
それを皆が微笑ましく見ていた。
「ところで...ヨゾラちゃんもこれ、着てみない?」
ア、墓穴!
*
その後もショッピングを続け、ご飯を食べたりして、気付けば夕方になっていた。
「よかったのか?服だけでなくご飯まで奢って貰ってしまって。」
「気にしないで下さい。此れでもティーパーティーなので、服くらいなら買ってあげられます。それに...」
「"計画"に協力して貰ってますから。」
「...ヨゾラ、あのマダムとかいう奴は本当に信頼できるのか?あいつは...」
「見た目で警戒してしまうのは仕方ありません。ですが、彼れでも是迄アリウスと協力してきた者ですので。」
「漸く、"私達の"悲願が叶います。」
「後、少しの辛抱です。」
「後少しで...」
「...少し取り乱しました。兎に角、彼の方に協力して貰えば、きっと上手く行きますので。」
「...分かった。私達も協力しよう」
「有難う御座います」
「...では、最後にデザートでも買って行きましょう!ほら、クレープの屋台が有りますよ!」
「どうせなら全部盛りにしても良いですか...?」
日は既に傾き、帰りを急かす様に黒い空が少女達を追いかけていた。
もう数刻すれば、夜が始まるだろう。