許してください何でもしますから
さて、あっという間に補習授業部始動前日である。
いきなり初対面で授業と言うのもやりにくいだろうと言うことで、一度メンバーの顔合わせをしようと言うことになった。
「お早う御座います、先生。」
"おはよう、ヨゾラ"
「それでは、早速ですが誰から会いに行きましょうか?」
"それなんだけど、会いたい子がいてね..."
*
「あ、あはは...こんにちは先生」
"やっぱり...!"
「これは、その、やむを得ない事情がありまして...」
「あら、2人ともお知り合いでしたか。」
"ちょっとね...それで、事情って?"
「そ、その...」
「実は、ペロロ様のゲリラライブに参加するためにテストをサボってしまって...」
"..."
やむを得ないとは何だったのか。
1人目の部員、阿慈谷ヒフミ。ペロロ様のためなら何でもする事と犯罪組織のリーダーにされた事以外はまともな子だ。つまりまともじゃない。
「て、テストの日程は確認してたはずなんです!これは何かの間違いで...その...」
「あぅぅ...ごめんなさい...」
"いや、私に謝らなくても大丈夫だけど..."
「えっと、それで...私、ナギサ様に部長も頼まれてまして...」
"部長だったんだ!?"
「はい、あくまで補習授業部が無くなるまでの臨時の、ですが...」
「テストを受けなかった以外、ヒフミさんは優秀な生徒ですので、ナギサ様もぜひヒフミさんに、と。」
「ゆ、優秀だなんて...成績も平均くらいですし...」
「ともかく、補習の間よろしくお願いします、先生、ヨゾラ様」
"うん、よろしく"
「ええ、宜しくお願いします。...では、次へ行きましょうか。2人は同じところに居る筈です。」
*
「失礼します。」
やってきたのは正義実現委員会の教室。
こっからが本番というか、濃いのが3人同時にやって来る。対衝撃姿勢を取れ!
「...」
おっと、小動物みたいにこちらを警戒して睨んできている。可愛いね。
この子は下江コハル。正義実現委員会、通称正実の一年生。
「...何?」
「失礼、私達は補習授業部です。」
「こ、こんにちは」
「...補習授業部?」
"うん。それで部員を探しているんだけど..."
「はあ!?それで、正義実現委員会に人探しを依頼しようって事!?」
「私たちの事ボランティア団体か何かだと勘違いしてるわけ?そんなに暇じゃないんだけど?」
「いえ、えっと、ここに閉じ込められてるって聞いて...」
「...はぁ?」
正実は、風紀委員の様なものだ。
そしてそこに閉じ込められてる。うん、まあ、つまりそう言う事だ。それどころか、校則違反とかでは済まない様な問題児がいる。例えば...
「こんにちは。もしかして、私のことをお探しでしたか?」
水着で出歩く変態とか。
この変態は浦和ハナコ。変態。
でも、実はウブだと可愛いよね。先生に意趣返しされて照れてて欲しい。
「え、は、何で⁉︎どうやって牢屋から出てきたの⁉︎鍵は閉めたのに!?」
「いえ、開いてましたよ?私のことを話している様なので来てみました。何かご用でしたか?」
「あら、花城さんに...もしかして先生ですか?改めましてこんにちは。なるほど、もしかして補習授業部の?」
"こんにちは。えっと..."
「こんちには、ハナコさん。客人の前ですので、一度正装に着替えてきてもらっても?」
「な、何で当然の様に接してるの!?ていうか、ヨゾラって、もしかしてティーパーティーの...!?」
「畏まらなくても大丈夫ですよ。今は唯の先生の補佐ですから。」
ふふ、黄門様的展開は少し楽しいな...我が権力にひれ伏すが良い。まあ他のティーパーティーには負けるんだけど。
「それでもう1人ですけど...」
「任務完了です!現行犯で白洲アズサを確保しました!」
「はい...はいぃっ!?」
「あ、ハスミ先輩、マシロ」
「コハルさん、お疲れ様です。あれ...?」
「先生、お久しぶりです」
"久しぶり。それで、そこに居るのは...?"
(シューッ、シューッ...)
「...」
"..."
「惜しかった。弾丸さえ足りてればもう少し道連れに出来たのに」
「もういい、好きにして。ただ、拷問に耐える訓練は受けてるから、私の口を割るのはそう簡単じゃないよ(シューッ、シューッ...)」
もう1人の問題児、白洲アズサ。色々と物騒で、すぐにトラップを仕掛けようとする。
原作よりは分別があるものの、やはりすぐ戦闘行為で解決しようとするのはあまり変わっていない。
「暴力行為の疑いで追っていたところ、催涙弾の弾薬庫を占拠し、そのまま3時間抵抗したのち、確保しました」
"さ、3時間..."
「お疲れ様です、正義実現委員会の皆さん。アズサさんはこちらでお預かりしても宜しいですか?」
「ヨゾラ様?ティーパーティーがわざわざ対応する必要は特に無いと思いますが...」
"ティーパーティーというよりは、補習授業部として、かな。いま、部員を集めてて"
「なるほど、先生が顧問になったと言う...私も、お手伝いしたかったのですが」
"あの2人、連れてってもいいかな?"
「はぁ!?ダメに決まってるでしょ!絶対ダメ、凶悪犯なのよ!?」
「コハル。先生はシャーレとして、ティーパーティーから依頼を受けていらっしゃったのです。規定上問題はありません。担任になるのですから」
「え、えぇ...まぁでも、先輩が言うなら...」
「ふ、ふん!まあでも良いザマよ!こっちは凶悪犯と居なくて済むし、そもそも補習授業部だなんて!恥ずかしい!」
「あははっ!良いんじゃない、悪党と変態の組み合わせ!そこに「バカ」の称号だなんて、私なら一緒にいるだけで恥ずかしくて死んじゃいそう!」
「...ふぅ、コハル...」
「あぅ...」
「コハルさん...大変申し上げにくいのですが、伝えなければならない事が...」
...改めて紹介しよう。
下江コハル。人見知りで正義感の強い子。そして...
「...貴方は成績が向上するまで、正義実現委員会でなく補習授業部となります。」
補習授業部で唯一、純粋に成績で落第の危機にある子だ。
「...えぇっ⁉︎」
*
「死にたい...死にたい...」
「はい、では全員揃いましたね。」
「あはは...」
"(何でヨゾラはそんな良い笑顔できるの...?)"
「うふふ...放課後に人気の少ない教室で、素行不良の生徒が集まって...これから何をするんでしょうか?」
「何だって構わない。いざとなれば、一ヶ月はこの教室に引き篭もれる」
なお、アズサはガスマスクを外さないしハナコはスク水のままだ。着替えろと言った筈だが?
「今日の所はアイスブレイクですので、気楽にどうぞ。明日からは勉強するのでそのつもりで。」
「では、先生と花城さんが教えてくださるんですか?一体どんなことを教えてくださるんでしょう...ねぇ、下江さん?」
「⁉︎ な、何で私に振るのよ!」
「大人で色んなことを知っている先生なら、きっとあんな事やこんな事も...」
「...!!せ、先生のエッチ!死刑!」
"え、今の私⁉︎"
「先生、セクハラは良く無いと思いますよ。」
"ヨゾラまで!"
「あうぅ...本当に大丈夫何でしょうか...落第しません様に...」
「ところでアズサさんは何をしているんですか?」
「侵入者が来ない様トラップを」
「壊れるのでやめて下さい。」
トリニティは高いんだぞ。