神龍を倒すと言って5年後に実現させた少年の話 作:ブラックマッハ
モンスターが溢れる日本では、ダンジョンを撃破する冒険者をかき集めている。その組織をギルドといい、中学生以上から冒険者になる資格をもらえる。そんなダンジョンには検定があり一番弱い30級から名人まである。そんな中最年少の記録を目指して名人の資格に挑む少女がいた。
少女が挑むのは全人類未到の神龍がいると噂される最強のダンジョンであった。名人と言われた博多名人でさえ神龍と戦い逃げ出してしまい名人の資格を剥奪されてしまった。
彼女にとって名人になるには都合の良いダンジョンであった。彼女はギュッと拳を握りしめて戦う準備を備えた。そして神龍がいると言われる部屋を開けた。
その時神龍は彼女に気づくが攻撃する気配はない。目で威嚇して彼女にプレッシャーをあたえるが、やる気をなくして目を閉じた。
「神龍が私を見向きをしないですって」
ーー名人に近いと言われた少女でさえ、神龍には相手にならないとでも言うのか。ヤバいなこのドラゴン!!
ーー流石は名人を超える魔物、最強クラスのモンスターなだけではあるな!!
そう彼女は配信しながらモンスターと戦う配信者だった。それはダンジョンの中では珍しくないが、強いダンジョンでは話す隙間を与えないためダンジョン配信は難しい。
彼女はドラゴンに攻撃を当てても全くの無傷だった。ドラゴンのやる気もなく戦おうとしない事が、無性に彼女のプライドを傷つける。
「なんで?私は名人に近いと言われた。そんなはずなのにどうしてこの魔物は倒せないのよ」
ついに彼女から一滴の涙が出た。ドラゴンはそれをみてやれやれと言いたそうな表情で「ウォォ」と叫ぶ。その声と共に落とし穴が発動してスタートまで戻ってしまった。
「悔しい」
ー大丈夫閃光の姫なら神龍なんて勝てちゃうから大丈夫
ーいやもう閃光の姫の時代は終わるな。
ー無敗だったから人気が出ていたお嬢様が人気になるわけないだろう。降格のお知らせが来るぜ。神龍に相手されないって相当弱いぜ
ー確かにそう言えるが他のモンスターも強い相手と戦えているし名人には早すぎただけなのさ
その動画配信を見た一人の少年はつぶやいた。
「この神龍は相手にしていないわけじゃない。動けないんだ」
神龍は一歩も動いていなかった。目は戦う気満々だったことに少年は気づいた。少年は名人と戦う時に受けた傷があり塞がっていないんだ。つまり名人が諦めずに挑戦したら勝っていたのは名人だったはずだ。
この話は、凡人・弱いと言われてきた男が、それに気付き神龍を倒すまでの物語である。