旅する狼達よ、鋼鉄の城にて吠えろ(シャングリラ・フロンティア×ソードアート・オンライン)   作:しらすの番人

27 / 91
眠すぎぃるぅ


レムザードからの依頼(クソクエ)

 

「えー全員集まったので、ここに第二回のグッパーを開催する!」

 

「「「「「「「おー!」」」」」」」

 

「グッパー?」

 

「大丈夫だガリウス、お前には決まった各ペアの代表がジャンケンして勝った所に入って貰うから。」

 

「ジャンケン???」

 

どうやらエルフ族には手遊びという文化がないらしい。

 

全員集まり、美味しい朝食も頂いたのでトレント狩りに出かけようとなった俺達は、トレントを効率よく狩るかつ安全性も確保するべく、八人を二人ずつで分けた四ペアを作ろうとしていた。ガリウスにはその四ペアの代表がジャンケンをし勝った所に入って貰う形になる。

 

「「「「「「「「グッパーグッパーグッパッパ!」」」」」」」」

 

ここではグーとパーで八人から四人ずつにする。ここから更にそのグループでもう一回グッパーをし、二人組のペアを作るのだ。

 

「「「「グッパーグッパーグッパッパ!」」」」

 

厳正なるグッパーの結果、俺とモルドがチーム1、カッツォとペンシルゴンがチーム2、レイ氏とルストがチーム3、京ティメットと秋津茜がチーム4になった。

 

更に、

 

「「「「最初はグー、ジャンケンポン!!」」」」

 

「「「あ⋯⋯」」」

 

「よぉし!!私の勝ちだね!!」

 

「あん?決まったのか?」

 

「私がジャンケン勝ったからガリウス君は私とカッツォ君について来て貰うね。期待してるよ、ガリウス君!!」

 

「おう、任せとけや」

 

ガリウスお疲れ、とペンシルゴン以外のメンバーが思う。この中で一番ヤバいヤツの所になるとは、いやはやガリウスも中々持ってるものがあるな、と思わずのはいられなかった。

 

「あー、まぁ、うん。よろしく。」

 

カッツォが同情するような目でガリウスのことを見ている。カッツォとガリウスはこれから被害者の会になるも同然だし、仲良くなっておいて良いかもな!!

 

「決まったンなら早く出発するぞ、さっきも確認したが、ここからオレ達は東の森の北・南・西・東の四エリアに別れてトレント狩りを行う。まだ周辺にいるからって深追いせず13:00にはここに集合だ、いいな?」

 

ガリウスの言葉に俺達は肯定の言葉を返す。ガリウスはそれを見届けると作戦開始、の一言だけ言ってスタスタと東方面へと向かっていった。それを追いカッツォとペンシルゴンも追っていく形で俺達も行動開始となった。

 

「俺達も行こうぜ、モルド」

 

「うん、そうしよう。」

 

 

 

〜第三層森エルフ野営地周辺・南地域〜

 

 

俺達は今エルフ野営地周辺の森に南側にいる。俺達がガリウスとグレトリクセルに会った森を東の森とするならば、森エルフ達の野営地があるここら辺の森は北の森となる。つまるところ俺達は北の森の南側にいることになる。

 

 

「あ、そう言えば俺達そのなんちゃらトレントの姿知らないよな。」

 

「「エルダー・トレント」ね、サンラク。でもガリウスは特徴的な見た目をしてるって言ってたしすぐ見つかるんじゃないかな。」

 

「エルダー・トレント」と言うくらいだし三層の最初の方に見た「トレント・サプリング」の派成系だろう。確か「サプリング」が若木で、「エルダー」が年長者、という意味だったはずなので今から討伐しようとしている「エルダー・トレント」の方が強いのかもしれないな、と考えていたその時、

 

「いて」

 

ガン、とでかい木にぶつかってしまった。ありゃ、考え事しすぎて注意してなかったか、俺らしくない。

 

「大丈夫?サンラク」

 

「あぁ、俺は平気だぞ」

 

「グルオォォォ・・・・・・」

 

「「ん?」」

 

変な声が聞こえた前をそこには俺がぶつかった木しかない──訂正、俺がぶつかった()()()()()木しかなかった。

 

「ええぇぇぇぇえ!?」

 

「木に擬態してたのかよ!!」

 

先程までただの木だったものが足が生え腕が生え姿がどんどん変わり、モンスターと言える姿になった。更に赤いカーソルとHPバーが見えている。名前は「エルダー・トレント」。どうやら俺達が探していたモンスターらしい。

 

「グオォォォオ!!」

 

「ぐっ!」

 

エルダー・トレントが振り下ろした腕を俺はすぐさまアニール・ブレードで対処──そのままパリィする。

 

「オラァ!行け、モルド!!」

 

「おりゃああ!!」

 

モルドが持っている片手棍を光らせながらトレントに突撃する、スキル名は確か「パワー・ストライク」片手棍初期の単発技だが、片手棍自体の威力が高い+モルドのレベルは20なので威力はバカにできない。

 

「グオォォォオ!?」

 

「流石に一撃とは行かないか!!」

 

「十分だ!後は任せろ!!」

 

それだけ言うと俺は右手にあるアニール・ブレードを背中に交差させるような形で構え、「ソニックリープ」を発動する。前に跳躍した俺はモルドの一撃でふっ飛ばされたトレントに追いつき、そのまま斬りつけ──エルダー・トレントを撃破した。

 

「よぉおおおし!とりあえず一体目撃破ァ!!」

 

「ナイスサンラク!今のスキル凄かったね。」

 

「あぁ、「ソニックリープ」って言ってな、片手剣の熟練度を100にすることで解放されたスキルの一つだな。」

 

「スキルの一つ??片手棍なんて一つしか解放されなかった──どうやら、そう言ってる場合じゃないみたいだね」

 

「そうだな」

 

警戒しながら周りを見る。周りには今の戦闘の音で近づいてきたのか、それとも元々いたのかは分からないが、大量のトレント達がいた。

 

「多すぎじゃない?」

 

「一層のネペント達くらいいるじゃねぇか!!」

 

「なんでそこで喜ぶ!?」

 

大量に──とは言ってたがまさかネペント達ほどいるとは思っていなかった。恐らく今見えるのがこのくらいなだけでもっといるのだろう。よっしゃ、なんかやる気湧いてきたァ!!

 

「よしモルド!ここら辺のトレント全部片付けるぞ!!」

 

「元からそのつもりで来たんだけどね!後時間だけ忘れないよう注意!!」

 

「了解!!そんじゃあひと暴れしますかぁ!!」

 

尚、「エルダー・トレント」のレベルはさっきので9だった。俺とのレベル差は11。何があろうと負ける気がしなかった。

 

 

〜第三層森エルフ野営地〜

 

 

「ふぅー!狩った狩ったー!!」

 

「一人で結局七割くらい持ってってよくそんなに元気でいれるね。」

 

現在時刻は12:50分、俺達が狩りをし始めたのが9:30分くらいだったはずなので、移動時間の往復20分を抜いても三時間半程戦っていたことになる。もちろん途中で体力を回復するためにポーションを飲んだりスタミナ回復のための携行食を食べたりなどの休憩は挟んだが。

 

「お疲れー、サンラク君。」

 

「おう、おつかれ、ペンシル・・・ゴン・・・・・・」

 

「「・・・・・・」」

 

先に戻っていたペンシルゴンが言葉をかけてくるがその隣には疲れ切ったカッツォとガリウスの姿が。い、一体だれがやったんだー。

 

「で、何があったのこれは。」

 

「んー?二人とも頑張ってくれてたよ?」

 

「いや、その具体的な頑張りを聞いてるんだが。」

 

「二人共疲れ切ってるようだしさ。ね、止めとこうよ、サ ン ラ ク 君 ?」

 

「あはい。」

 

これ以上聞いたら分かるよね?と嫌でも感じ取ったので今はこれ以上の詮索は止めておく。後でカッツォに何があったのか聞くとしよう。

 

「あ、皆いる、おーい。」

 

「皆さん、お疲れ様です。」

 

ここで京ティメット・秋津茜とレイ氏・ルストが戻って来た。そのままの流れで全員での現状報告の時間となった。

 

「いやー、結構いたねー。」

 

「最初木に化けて出てこれれた時は流石に驚いたよ。」

 

「それ俺達もそうだったわ。」

 

「でも、僕達の西の所はあらかた片付いたかな。元々数もそんないなかったようだし。」

 

「私達の北の方も大体探しましたので、ほとんどいなくなったと思います。」

 

「俺達の南の方はもうちょいかな、これでも結構倒したと思うんだが。」

 

「東の方も大体終わったと思うよ。なんせこっちは三人いたしね。」

 

ここで南以外は終わった、ということを共有した俺達は、この作戦の終了条件を知っているであろうガリウスに現状を聞いてみることにした。

 

「おう、ちょっと待ってろや。・・・・・・確かに、南以外はもう終わったと言っていいな。特に東はオレとカッツォが頑張ったんだから当然だな、他のところも良くやった。」

 

まるで終わってない俺達が悪いみたいな状況になってやがる。これあれだ、図画工作か何かでクラスの大半が作り終わってるのに自分だけ作り終わってないみたいなそんな状況。

 

「まぁ終わんなかったサンラク達もそう気を落とさないでくれや。元々南が一番多いとは薄々分かっていたからな。逆にお前達は二人でよくここまで削れたな。」

 

「やっぱりガリウス君には今どこにどれくらいトレントがいるのとか分かってるの?」

 

「あァ、感覚で大体分かる。」

 

森エルフすげぇー、と思いながらも俺は至極当然な疑問を口にする。

 

「なぁ、ここまでトレントが大量出現した理由は何なんだ?元からこんな訳じゃ無かったんだろ?」

 

「そうだな、それも含めて今から説明してやる。今からは全員で南に行くからな。」

 

「残ったトレント達を倒しに行くためですか?」

 

「それもあるが──俺達は、このトレント大量発生の元凶である、「トレント・エルダー・キング」の討伐に行く。」

 

「「「「「「「「トレント・エルダー・キング???」」」」」」」」

 

「あァ、こいつがエルダー・トレントを大量に量産するんだ。何でこいつが元凶と見て間違いない。それにそいつは南の奥の方にいるからな。だからサンラク達の南の方がトレント共が多かったんだよ。」

 

「そういうことだったんだ」

 

「なるほどねぇ」

 

「エルダー・トレント・キングは一度トレント達を量産し終えたらしばらくは量産することができない。それにあいつは生き残ってるエルダー・トレントの分だけ強くなるから、先にエルダー・トレントを倒さなきゃいけなかったンだよ」

 

「「「「「「「「へぇー」」」」」」」」

 

「ここまでエルダー・トレントが少なくなりゃ余裕で倒せるだろうよ、オレと先生はこの状態になるのに二日は必要だと思ってたんだがな、よく半日でやってくれた、ほんと。」

 

つまり、俺達は予想以上の戦果を出せたということだろう。エルフ達の好感度も上がるはずだ、いいことづくめだな。

 

「てことで早速出発するぞー。トレント・キング倒したら先生の依頼は本当に終わりだな。」

 

「「「「「「「「おーっ!!」」」」」」」」

 

トレント大量発生の元凶であるという「エルダー・トレント・キング」を討伐するため、俺達九人は南の森へと出発した。

 

 

〜第三層森エルフ野営地周辺・南地域〜

 

「あれだな」

 

「あれですね」

 

俺達はさっき俺とモルドが狩りをしていた場所よりも奥の場所に来ている。そしてトレント達の王であろう「エルダー・トレント・キング」を発見したので、とりあえず今は様子を伺っている状況だ。

 

「にしても大きいですね・・・」

 

「確かに、エルダートレントの二倍くらいあるでしょうか?」

 

俺達は正直トレントキングのでかさにびっくりしている。「トレント・サプリング」が1.5mくらいで、「エルダー・トレント」がその二倍の3mほど。「エルダー・トレント・キング」はその二倍なので、実に6m程の巨体となっている。

 

「でもレベル10って書いてあるよ、余裕じゃない??」

 

そう、いかにトレントキングがデカいモンスターだとしてもここは所詮三層、そんなに強い訳がないのだ。

 

「なら、やることは決まってるよね?」

 

「何するつもりだペンシルゴン。」

 

「あはは、全員突撃して袋叩きにしちゃえー!!」

 

「グオオオオオ!!!」

 

「「「バカ!!」」」

 

折角俺達は少し小声で話しをしていたのにペンシルゴンが大きめの声を出したことでトレントキングに気づかれてしまった。おのれペンシルゴン。

 

「クソがああ!こうなったらやってやるよ!!」

 

ペンシルゴンの命令は聞きたくはないと思っているだろうが、それでもガリウスは何だかんだノリのいいヤツなので俺達と合わせて突撃してくれる。ここに九人の人(内一人エルフ)VSでっかい木、という珍妙な戦いが始まった。

 

 

 

分速だった。イベントボスなのでフロアボスやフィールドボスと比べると弱い、というのは分かってはいたが、あまりにも脆かったのか俺達が強すぎたのかは知らないが、ソードスキルを全員でバカスカ打ってたら5分くらいで戦闘が終了してしまった。

 

無事にトレントキングも倒すことが出来た俺達はレムザードへと報告に行くことになった。

 

 

〜第三層森エルフ野営地・司令官室〜

 

 

「おや、もう終わったのですか?まだ一日ですよ?」

 

「いやそれがよォ先生ェ。こいつら思った以上に強くてさ、「エルダー・トレント・キング」も倒してきたぞ。」

 

「それはそれは・・・ですが確かに、あのグレトリクセルなるものと渡り合えてた皆さんなら不思議でもないですね。それではこちら褒賞になります、受け取りください。」

 

「「「「「「「「やったぁ」」」」」」」」

 

レムザードからの依頼を終え、無事に認めて貰えた俺達はコルや経験値、それプラス選べる装備を貰う、昨日は俊敏が少し上がる指輪を選択したが、今回も同じ俊敏が上がるが着ける部位が違う耳飾りを選ぶことにする。

 

 

「受け取って貰えたでしょうか。これで私からの頼み事は終わりになります。皆さん、本当にありがとうございました。」

 

「・・・・・・もうレムザードさんやガリウスさんとは会えないんですか?」

 

秋津茜がそう言う。ガリウスとレムザードは昨日会ったばかりだが、それでも分かれというものは寂しいものだ。

 

「いえ?全然そんなことありませんよ?」

 

「「「「「「「「・・・・・・へ?」」」」」」」」

 

「あなた達人族はあの塔を使って四層に上がってくるのでしょう?私もここにいてももうやることないですし、あなた達とも縁が出来たので、ガリウスと共に先に四層へ上ってあなた達を待っていますよ。ガリウスもそれでいいでしょう?」

 

「・・・あァ」

 

そうぶっきらぼうに答えるガリウスだが、その顔にはうっすらだが笑みが浮かんでいる。

 

「あとそれともう一つ、この層の塔を守る階層主についてアドバイスして上げましょう。「毒消しの薬をもって挑め」それだけです。」

 

「「「「「「「「???」」」」」」」」

 

 

四層に上がればまた再会できる、と聞けた俺達は、ガリウスとレムザードに一旦の分かれを告げ、森エルフの野営地を後にした。

 

 

 




ギリギリどころか日付超えましたね、ほんとすいません。

とりあえず三層でのエルフ関連クエストは終了となります。ガリウスとレムザードには引き続きサンラク達のお助けキャラとして続投させて貰います。自分が考えている設定的にどっちもいないと困るので()

ちなみにトレント狩りに行ったペンシルゴン・カッツォ・ガリウスですが、それはもう酷いものでした。レベルが高く、バフで防御力も高いからと言ってNPCであるガリウスを平気で盾にしたり、カッツォに暴走列車よろしく走り回してトレントレインさせた挙げ句美味しい所はペンシルゴンが持っていくとかいう外道プレイをしてました。流石にペア相手がサンラクとカッツォ以外がったらやらせなかったと思いますが。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。