旅する狼達よ、鋼鉄の城にて吠えろ(シャングリラ・フロンティア×ソードアート・オンライン)   作:しらすの番人

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一日中寝てたりしてたらこんな時間とはたまげたものだなぁ

今日中に二連投稿するぞ!とか考えてた時期が僕にもありました。



物語はいつだって善意だけで進むわけじゃない

 

〜第三層・フロア北側の森〜

 

「よう、キリト」

 

「来たか、サンラク」

 

「参考になりそうなやつも連れてきたぞ」

 

「やっほ、久しぶり、キリト?」

 

「久しぶり、京極、さん」

 

「普通に京極で良いってば」

 

俺達「旅狼(ヴォルフガング)」もとい「旅狼の集い(ヴォルフガングギャザリング)」が発足してから一週間程が経った。二層程のハイペースまでにとは行かないものの、層の攻略は順調に進み、今は迷宮区が発見され、十階が攻略されている状況だ。

 

そんな中、キリトから一通のメールが来た。今後のSAO攻略に関わってくるかもしれない、と言われれば黙ってもいられない、PKについての話だと言われたので、阿修羅会に所属しPKもしていた京ティメットも連れてきたのだ。

 

「で、そのPKについて詳しく話を聞かせてくれるんだろ?」

 

「あぁ、これはつい一昨日のことだ──俺が「モルテ」って名前のプレイヤーに殺されかけたんだ」

 

「「は!?」」

 

「殺されかけたってのは俺の主観だけどな、だがあの目は──確実に俺のことを殺そうとしていた目だった。」

 

「事の発端はこうだ、俺とアスナは黒エルフ側について「エルフ戦争」イベを進めてたんだが、そのクエストの一つで「潜入」っていう森エルフ側の陣地に乗り込んでアイテムを入手するってのがあったんだ。」

 

「そのクエは侵入が失敗すると、敵、つまり森エルフ達と戦わなきゃいけなくなるから、アスナと味方NPCには黙って俺一人でクエストを進めてたんだが、俺が森エルフの陣地に行くために通らなきゃいけない場所でモルテ──鱗片鎧(スケイルアーマー)を装備して鎖頭巾(コイフ)を被ったプレイヤーは待ち伏せをしてたんだ。」

 

「そこにモルテがいたのが偶然だったって可能性は?」

 

「ほとんど無いと言っていいだろうな。なんせその場所へはエルフクエストをやってないとそもそも知らないような場所だし、黒エルフ側でエルフ戦争を進めていたのは、俺達とリンド達──ARKの一部の奴らしかいなかったんだ。ちなみにそのモルテは少し前にそのリンド達と一緒に居たのを確認してる、自分の仲間を待ち伏せするバカはいないだろ?」

 

「それはそう。」

 

「モルテは俺を待ち伏せしたのは独断だ、と言った。当然俺はリンド達のことについても言ったがはぐらかされたな。その時まではただの変なプレイヤーだと思ってたから俺はそのまま通り過ぎようとしたんだ。だが──」

 

「あいつはこう言ったんだ。「クエストのことは忘れてお引き取り願えないか」、と」

 

「当然俺はその理由を聞いた。だが「答えられないならわざわざ待ち伏せなんてしないですよねェ」と言ったんだ。」

 

「てことはモルテは何故かは分からないが実力行使でキリトを止めようとしたのか?」

 

「流石にそれは犯罪者(オレンジ)になるからってやらなかったな、だがあいつは「ここで一曲歌うくらいならオレンジにならないですよねぇ?」と言った。」

 

「え、じゃあつまりモルテは大声を出して周りの森エルフもしくはモンスターを呼び寄せて妨害しようとしたってこと?」

 

「そういうことだな。まぁ結局それはないだろってことで決闘(デュエル)で決着をつけることになったんだ。もちろん死ぬまで戦わなくちゃいけない「完全決着モード」じゃなくて「半減決着モード」でな。」

 

「んでそのデュエルはどうなったんだ?」

 

「結論を言えば、モルテが「時間が来た」って言って去っていて、実質俺の勝ち──にはなった。だが、そこまでは全くと言っていい程互角だった。」

 

「なんか今んとこキリトの追っかけくらいにしか聞こえないんだけど。」

 

「まぁこっからだ。と言っても、殺される、と思ったのは最後の方──あともう数ドットでお互いのHPがイエローになってデュエルが終わりそうな時だ、モルテはその時にはメインの武器を片手剣から片手斧に変えてもう片腕に盾を装備してたんだが、その時に俺は思ったんだ、「もしモルテがこの状況を意図的に作ったとしたら?」と。」

 

「俺を待ち伏せて、何やかんやでデュエルに持ち込み、お互いにあと一撃で終わる──そんな状況を意図的に作ったんだとしたら──」

 

「「最初から俺を殺すためにこの状況を作ったんじゃないか?」と俺は考えたんだ。」

 

「・・・・・・殺せるのか?デュエルをしてるのに」

 

「「半減決着モード」とは言ってもどちらかのHPが半分を割った時点で終わる、という設定なだけだ、もしHPの上限量が1000で、俺のその時のHPが510だとする。この場合はまだデュエルは続行される、軽い一撃でもかすったら俺の負けになる状況だ。だがもし、その時モルテが俺に一撃で600のダメージを与えられたら──そのまま俺は死ぬが、デュエルだからモルテはオレンジ判定にならない。」

 

「「!!」」

 

「モルテが片手剣だったら、俺も技を知ってるから殺されることはないと思えたんだが、あいつはあの時片手とは言え斧だった。威力は当然片手剣より高いだろうから、俺も未知のソードスキルを使われて、直撃してたら、死んでいたかもな。」

 

「・・・・・・なるほど」

 

「これがそのPKの話だな、モルテにはあの時、明確な殺意があった、と思う。サンラクにも共有しとこうと思って、「SAOでPKをするやつがいるかも」ってことをな。」

 

「そのモルテってやつ、ほぼほぼ黒だと思うし、もしデュエルになってなかったら大声出してMPKするつもりだったんだろうな。」

 

「だろうな。」

 

「んー、元PKの京ティメットにも何か言って貰うか」

 

「と言われてもねぇ、SAOは普通のゲームと違ってPKでも殺せばその殺されたプレイヤーはほんとに死んじゃうんだから、それでもやろうとするPKerの気持ちは分からない、ってくらいしか言えないかな。」

 

「俺も京極と同じかな。ここでPKをするってことはつまり、人殺しとイコールだからな。」

 

「まぁ確実に言えることはここでPKをしようとしてる奴らはイカれてるってことだね。流石に僕もSAOではしようとは思わないよ。しようとしてる奴ら相当心がヤバいやつかリアルでも犯罪者、もしくはここでだからこそPKをする快感を追い求める人かな?」

 

「ここでこそ、か?」

 

「そうだよキリト。SAOはいわば全責任が茅場晶彦にあるんだ。だからそれを利用して()()()()()()()()()()()()()()()()()って考えのやつが出てきてもおかしくないと思う。それは完全なる悪だけど。」

 

「なるほどな・・・・・・そう言えばもう一つ、そいつらに繋がる情報があるかもしれない。」

 

「ほう?」

 

「前に第二層で「強化詐欺」があったって話はしたよな。ほんの一瞬だったけど、実行犯の裏には強化詐欺のやり方を教えてた黒幕がいることが実行犯達からの証言で分かった。なんでもそいつらは「俺達に詐欺の手口だけ教えて去っていった。考える内に不思議とやっても良いんじゃないか?という気持ちになった。」って言ってたんだ。」

 

「つまりモルテとその黒幕とやらは繋がりがあると?」

 

「詐欺とPKどちらも異なるものだが、犯罪って点では同じだからな、それに複数人で案を考えてるって方が複雑な詐欺方法とかの説明がつくしな。警戒するに越したことはないだろ。」

 

「確かにな。あ、俺からも一つ。キリト、「ジョー」ってプレイヤーを知ってるか?」

 

「あぁ、最近キバオウ達と行動してるプレイヤーだろ?」

 

「そうだったのか、あいつ一層のボス戦の時明らか悪意ある言動してたから注意した方がいいぞ」

 

「まじかよ、サンキュな、気をつけとくわ」

 

「あと、三層のボス攻略会議も近く開催されるから参加しろよ?」

 

「もちろん」

 

「よし、じゃあ言いたいことは言えたし、俺は相方待たせてるからもう行くな」

 

「頑張れキリト〜」

 

「お幸せにね〜」

 

「そういうのじゃないからな!?」

 

 

こうして俺・京ティメット・キリトの秘密会議が終わり、それぞれの場所へと戻っていく。

 

 

この二日後、迷宮区にてボス部屋が見つかり、ボス攻略会議と攻略作戦が同時に行われることになった。

 




次ボス戦やって三層は終わり
この土日中には終わらせられそうです
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