旅する狼達よ、鋼鉄の城にて吠えろ(シャングリラ・フロンティア×ソードアート・オンライン) 作:しらすの番人
でもこれでヒロアカの映画がほぼほぼ最後だと思うと少し悲しい
前話のタイトル変えました、あと三層のグレトリクセルと戦ってた所ら辺の「褐色から暗い灰色」じゃなくて「褐色から黒色」に変更しました。ちょっと考えてる設定的にこれは変えないと不味いなと思ったので。
第四層のメインの水路、主街区ロービアより一時間ほど離れた水路、の隠された洞窟の上の崖に、あいつは居た。
名をガリウス。俺達が第三層で助け、共に強敵と戦った森エルフの仲間だ。別れてからもう十日以上が経過しただろうか。この層にガリウスと共にあがっている、とこれまた第三層で出会った森エルフのレムザードは言っていたのでこの層に居ることは分かっていたが、何せこのタイミングで再会するとは思っていなかったので多少の驚きがある。
「なんでお前らここにいるンだよ?」
ここから崖上までは十メートルは離れているだろう。それでもガリウスが迷うことなく俺達だと分かり話かけられているのはエルフ族の特徴だと言う暗視能力のおかげだろうか。俺達プレイヤーにも「暗視」という似たようなスキルがある。「暗視」は空いているスキルスロットにつけることで効果を発揮し、その名の通り暗闇の中での視界に補正がかかり周りが多少明るく見えるようだ。俺はとってないので良く分からないがな。
だがこの先も暗闇の中を探索しなければいけない時などを考えると俺も取ってもいいのかもしれない。現時点で空いているスロット数は二つ、初期でも結構つけれるスキルがたくさんあったが、一度つけて外そうとしたら熟練度もリセットする、ということにビビり中々つけれずにいたが、流石にもうそろそろつけるべきかもしれない。
「なんでって今入っていた船の後をバレないようにつけてたんだよ、お前も見えてたろ?久しぶりだな、ガリウス」
「お久しぶりです、ガリウスさん!」
「元気してた?」
「くたばってなくて良かったよガリウス」
「あァ、久しぶりだな。お前らも無事この層に上がってこれてたようで何よりだ」
仲間達もガリウスも、互いに再会出来たことを喜ぶ。ガリウスはキレたりすると口調が荒っぽくなるのだが、そうでなければただ不器用な優しさを持つ少年なのだ。
「⋯ンで、あの船をつけてたって言ったか、サンラク?」
「あぁ、ちょっとこっちでクエス⋯事情があってな。どうやらあの木箱を乗せた船には怪しそうな秘密があるっぽいんだ、その秘密を突き止めるためにあの船を追ってたってわけ」
「ほーん⋯⋯その木箱がなんたらは知らねェけど、この先は「フォールンエルフ」の拠点だ」
「何だそれ」
「知らねェのか?つってもオレもそんなに詳しいわけじゃねェが、簡潔に言うとフォールンエルフはオレ達森エルフや黒エルフどもとも違う、言わば第三のエルフだ。
「でも待ってください!あの船はロービアから出てたんです!もしあの船の目的地がそのフォールンエルフの拠点だとしたら──」
「あの船に乗ってるのがフォールンエルフか、それとも水運ギルドはそのフォールンエルフと関わりがあるってことになるね、まぁ多分後者かな」
「うわぁ、絶対水運ギルドの秘密ってこのことじゃん」
「ねぇガリウス、そのフォールンエルフって、どんなエルフなの?」
「フォールンエルフはその名の通り、「落ちた」エルフだ。平気で犯罪まがいや犯罪行為をしたりするし、最近は闇取引的なこともやってンだとよ」
「聞けば聞くほど水運ギルドは黒くなってくなぁ、俺の予想だと、水運ギルドはフォールンエルフに物を貢いだりすることで独占するために力を貸してもらったり動いて貰ってたとかだと思う」
「僕もカッツォと同じかな」
これ多分この船を追う大半の意味が消滅したのではないだろうか?本来ならなぜロービアからの船がこの洞窟に入っていったのかを調査するクエストだったのだろう、それがガリウスが言った「フォールンエルフ」という単語により一気に秘密の全容が暴かれようとしている。確認のために洞窟の中に入らなきゃいけないのは変わらないが。
だが、本当にこの洞窟の中がフォールンエルフとやらの拠点なら、一点気になることがある。
「⋯⋯なぁガリウス、この洞窟の中がフォールンエルフの拠点なら、お前はここで何をしていたんだ?」
少なくともガリウスの目的があの船ではないことは確かだ、もしあの船が目的だったらあの場で船に飛び降りていたろうし、フォールンエルフが目的ならもう洞窟の中に入っているだろう、ガリウスは三層の時、泳ぎ・体術など必要なものは訓練で習得する、と言っていたので泳いで洞窟の中に入ることが可能なはずだ。
「あァ、それは「ここはガリウスに代わって私が」」
話を遮って出てきたのは今まで黙ってたガリウスの後ろにいる二人の人の内の一人。ガリウス含め三人はフードを被っていたが、ガリウスと同じくフードを外し、彼女は話し始めた。
「初めまして、人族の方々。あなた達の話はガリウスから聞いています。まずは先日、秘鍵を守ってくださり、ありがとうございました。私は「ミーア」と言います、どうかよろしくお願いします」
そう、秋津茜ほどの背丈をした少女は挨拶してきた。
「あー、じゃあ俺も自己紹介した方がいいっすかね⋯⋯?」
そういうのは同じく今まで黙っていたもう一人の森エルフの少年。
「えーっと、自分は「ルイド」って言う名前っす、よろしくお願いします」
どこか覇気のない、気まずそうな声、俺達と初対面だからかか緊張しているのだろうか、ルイド君は三人の森エルフの中だと一番現実にいそうなキャラをしている。
「よろしく、ミーアちゃん、ルイド君」
「よろしくお願いします!」
そう返すペンシルゴンと秋津茜には初対面だからと緊張する気配が微塵もない、カッツォとかも知らん人の前とかの前にたくさん出てるだろうしこういう場面での緊張はしなさそうだ。俺は学校とかの自己紹介とかは少し緊張するが今みたいに相手側に知り合いがいたりするとあまり緊張はしない方だ。
「それでなぜ私達がここにいるかというと、ちょうど私達はこの層の森エルフの拠点へと帰ろうとしていたからなのです」
「まぁそれでいざ洞窟の中にって所で、さっきの船が来たから隠れたってことなんですよねぇ」
「ん?この洞窟の中はフォールンエルフの拠点なんだろ?なんでそれで洞窟に入るんだ?」
「あー、サンラク。さっきこの洞窟の中はフォールンエルフの拠点だって言ったが、それだけじゃねェ。この層のオレ達の拠点に繋がる道もこの洞窟の中にあンだよ。」
「そうだったのか」
俺達の拠点、つまり森エルフ達の拠点がこの洞窟の先にあるらしい。途中で道の分岐でもしているのだろうか。
「中々変な所にあるね」
「モルドもそう思うよな?フォールンエルフは黒エルフのやつらと同じくらい仲が悪いからな。お陰でこっちから戻る時はフォールンエルフのやつらに遭遇しないよう気をつけなきゃならねェ、だから俺オレ達はさっきまでフード被ったりして目立たないようにしてたンだよ」
ガリウスによると森エルフ、黒エルフ、そしてフォールンエルフの三つの種族がこの
「じゃあさ、ガリウス達も途中まで乗ってくか?この船まだまだ余裕あるから三人まとめて乗せれるぞ」
「良いのですか?」
「それはほんとに助かるっすね、泳ぎでもいけますが何せ体力使いますし」
「じゃあありがたく乗らせて貰うぜ、サンラク」
ガリウスを先頭に三人が崖からジャンプして船に乗ってくる。十メートル程離れているはがずなのに大きな衝撃が来るわけでもなく、ただ少し船が揺れるだけであった。
「にしてもデカいなこの船、何の素材使ってンだ?」
「「マグナテリウム」って言う炎のブレス吐くデッカイ熊の素材と、そいつに倒してもらった木材」
「あのヌシの方の熊を倒せたんですか?普通なら戦うよりも前に見つからなくてほとんどの者が挫折すると聞きます」
「結構見つけるのに時間はかかったけど僕達二頭倒したよ?」
「うへぇ、流石レムザード様も認めた人っすね⋯」
「それは置いといて早く出発しようよ、もう周りも真っ暗だし、とっととフォールンエルフの秘密も確認しなきゃ」
「それなンだが、オレ達もフォールンエルフ達のとこ行くのに協力するわ、船にも乗せて貰うしな」
「良いのか?」
「あァ、それにフォールンエルフの用事が終わったらオレ達のとこに来るだろ?オレ達と一緒に行ったら変な審査とかもしないですむぞ」
「お、それはいいねぇガリウス君。じゃあガリウス君達にも協力して貰おうかな?」
「あ、あァいいぜ?」
そう答えるガリウスのはちょっと引き気味になっている、三層でペンシルゴンにカッツォと共に振り回されたのがよっぽど記憶に残ったのだろうか。
「それじゃあまずは!フォールンエルフの拠点に向かって出発進行〜!!」
「「「「「「「「「「おー!」」」」」」」」」」
そうして、八人から三人増えて十一人に増えた俺達はまずフォールンエルフ達の拠点へと向かうことにしたのだった。
今までの中で刀と同じくらいの改変ポイントかもです。
原作SAOだと、「フォールンエルフ」というのは「壊死したような黒緑色の肌と、どこか悪魔めいた風貌」となっています。本作では「少し薄暗い灰色の肌と赤茶色の髪」になります。悪魔的というか怖い雰囲気なのは原作と変わっていません。このフォールンエルフこと灰エルフの肌は、グーグルとかでダークエルフと検索すると出てくる灰色のエルフの色に近いです。