旅する狼達よ、鋼鉄の城にて吠えろ(シャングリラ・フロンティア×ソードアート・オンライン)   作:しらすの番人

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ダンジョンに出会い(再会)を求めることは間違っているだろうか


滲み出した狂気

 

「あ──」

 

「玲さん!!!」

 

俺は玲さんが落ちていく穴に飛び込もうとする。だが──遅い。玲さんを連れて行た穴は無情にも俺が間に合う前に閉じてしまった。

 

 

「クソッッ!!」

 

ダンジョンには当然、モンスターも出るしトラップもある。あの部屋には何もないと思ってしまったのが駄目だった。SAOには威力・妨害制は低いが時間経過で復活するトラップと、一回しか発動しないが初見殺し性能などが上がったりするトラップの二つがある。今回の場合は後者だ。玲さんがふんだはずのボタンは跡形も無く消えていて、復活出来るような状態じゃない。

 

つまり、俺が今から玲さんと合流するには、玲さんが引っかかったトラップが使えないのでダンジョンの階段を降りて探すしかないのだ。

 

「HPは!?」

 

良かった、まだ玲さんのHPバーは健在だ。落ちてそのまま・・・・・・とかの最悪な展開にならずに済んだのは良かった。

だが落下ダメージは免れ無かったようで玲さんのHPバーは二割程減少してしまっている。

 

「この減り具合だと・・・・・・地下三階か」

 

玲さんはガチガチに前に出るタイプの両手剣アタッカー構成をSAOでも採用しているので、装備とかの都合上旅狼でも耐久力は高い方だ。そんな玲さんでもHPバーが二割削れているということは、あれは十メートル程の落とし穴だったということにある。

 

だがまだ安心は出来ない。ダンジョンは圏内、モンスターは普通になるし奥になればなる程その強さやトラップの数も増える。正直俺達のレベルだとまだこのダンジョンでも余裕はあるとは言えだ。何よりこの状態で助けに行かないやつなんていないだろう。

 

「無事で居てくれよ玲さん・・・・・・!!」

 

俺は地下三階を目指しながら猛烈な速度で走りだした。

 

 

 

◆サイガ-0

 

 

「うぅ・・・・・・」

 

落ちて来たはずの穴は何も無かったように塞がれていますね・・・・・・。楽郎君が落ちる寸前に私の名前を呼んでいた気がしますが楽郎君は大丈夫でしょうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふぅ

 

 

やってしまったやってしまったやってしまった!!

楽郎君が居たのに!目の前で!!楽郎君に褒められて良い気になってしかもそのままトラップに引っかかって落ちるなんて所を!楽郎君に見られた!!

 

あぁもう・・・・・・我ながら恥ずかしくて死にそうです、今頃楽郎君はきっと・・・・・・

 

・・・・・・楽郎君は何をしているでしょうか。あの人はならきっと───とても強くて、とても優しい、とてもかっこいいあの人だったら───私なんかでも助けようと動くんだ。

 

なら、今、私がすることはこのまま座って待ってることなんかじゃない。楽郎君ならどんな手を使ってでもここに来ようとするだろうからなるべく目立つ所に行かなきゃ。

 

「でもまずは回復ポーションを・・・・・・」

 

私の減ったHPから考えるとここはさっきいた場所から十メートル程の場所でしょうか・・・・・・?だとしたらここは天井の高さを考えても地下三階くらいでしょうか?

 

「あ・・・・・・ここダンジョンの端の方ですね・・・・・・」

 

さっき遺物収集をしていた時にマップ確認をしとくべきでした・・・・・・。となると楽郎君は真ん中の方にあった階段から下ってくるはず・・・・・・。私も移動し始めなきゃ、楽郎君と入れ違いになる・・・・・・ことはないと思うけど一応気をつけなきゃ。

 

「ふー。気合入れろ私!こんな所で落ち込んでる場合じゃない、です!!」

 

 

 

 

 

「・・・・・・で、ほんと昨日は凄かったんですよぉー。こう「ワァー!」って!」

 

誰か話してますね・・・・・・少し気まずいです・・・・・・。でもどうしましょう・・・・・・ここを通らないと真ん中には行けない・・・・・・他の道を探してみますか・・・・・・。

 

「へぇー、そりゃ妙なこともあったもんだなぁ。で?ジョーの方はどうなんだ?上手くヘッドが言ってた計画は成功させられそうなのか?」

 

「成功してもらわないと困りますよぉー。無事カウントダウンイベントぶっちして迷宮区突破の方針になったそうですよぉー。」

 

・・・・・・迷宮区?カウントダウンイベント?少し怪しいですね・・・・・・失礼ですが隠れてもう少し聞かせて貰いましょうか。

 

ちょうど良さそうな窪みが、ここに入って・・・・・・念のため黒のフードも装備して・・・・・・

 

「三層四層はちょーっとひよっちゃいましたからねー。もうそろそろキバちゃんとリンちゃんは副団長の座をかけてガツン!とぶつかって貰わないとぉー。じゃないとつまんないですもんねー。」

 

「あのディアベルって団長も中々曲モンだよなぁ、俺はヘッド程のカリスマがあると見たぜ。」

 

「あの人もおいおい処理したいですよねー。でも本命は後にとっとかなきゃ、祭りは一瞬ですよぉー?楽しい事はすーぐ終わっちゃうんだからぁー」

 

「ははは、ちげぇねぇ」

 

どうやら想定よりもとんでもない事になってますね・・・・・・。せいぜいが最前線の人達を出し抜いて第五層を攻略するための会議くらいに思っていました・・・・・・。それに片方の喋り方、楽郎君から聞いたPKの人と似ているような・・・・・・うぅ、どうしましょう、あわよくば謝ってここを通らせて貰うつもりでしたけど・・・・・・多分あの人達PKです。今出ていったら何されるか・・・・・・

 

 

「そっちの方はどうなんですぅー?ちゃんと新入り達の教育は出来てるんですかぁー?」

 

「はは、じゃなきゃ俺がヘッドに殺されてるわ。まぁ中に怖気づいて逃げようとしたヤツがいたんでそいつは処したけどなぁ」

 

「あーあ、かーわいそ」

 

「思ってもねぇくせに」

 

「「あはははは」」

 

・・・・・・どうしましょう。怖い。このままじゃ私も殺されちゃうんじゃ・・・・・・。怖い、助けて・・・・・・。楽郎君・・・・・・。

 

 

 

「あーすんません。なんか笑ってるとこ申し訳ないんすけどここら辺で女の子見ませんでした?」

 




サンラク、お前主人公だよほんと。
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