旅する狼達よ、鋼鉄の城にて吠えろ(シャングリラ・フロンティア×ソードアート・オンライン) 作:しらすの番人
超天元突破グレンラガンぐらい天元突破してる(?)
「ここら辺で女の子見ませんでした?」
玲さんが落ちたと思われる地下三階の端っこの方に来たはいいが・・・・・・いやぁまだARKの奴らが少し残ってて助かった。おかげでスムーズに三階まで降りれたぜ。
・・・・・・にしても声をかけたはいいいがこの二人組、ちょっと怪しすぎやしませんかね?別に人気のない所で話してるのは勝手だが、どっちもフードで顔隠してるし、聞こえてきた笑い声も狂気じみてるしでちょっと苦手だなぁ
「・・・・・・いやぁそんなやつは見てねぇな」
「あはぁーもしかして人探し中ですかぁー?」
「そんなところですね、その子が一階のトラップに引っかかちゃって・・・・・・マップ的に多分ここら辺だとは思うんですけど・・・・・・」
「へーえ・・・・・・ちなみにあなたはいつからそこにいたんです?」
「ついさっきってかあなた達の笑い声が聞こえてきて・・・・・・方向的にも同じだったんで何か知らないかなーと」
「うーんまぁ知らないものは知らないんですよねぇ、お力になれずすみませんー」
「いやとんでもない、寧ろお話の邪魔しちゃいました、ではこれで」
よしじゃあこのまま玲さん捜索を継続だ───ってちょっと待て?どっかで「──ねぇ」みたいな語尾を上げるやつの話を聞いたような・・・・・・?うーん、どこでだったか・・・・・・
──俺が「モルテ」って名前のプレイヤーに殺されかけたんだ──
モルテ、そうだ、三層でキリトからPKに殺されかけたって話された時に聞いた「モルテ」ってプレイヤーの語尾がこんな感じだった気がする。
端から見たら普通にあいつらは怪しい、ここはあいつらが例のPK集団と考えて行動するべきだな。一般人なら何だあいつら、くらいに思われて終わりだろう。もしあいつらがPKなら、俺が怪しい動きを見せた瞬間、何か仕掛けて来る可能性がある。
「・・・・・・!」
あいつらは今、座っている岩でまだ話を再開せずに俺の方を見ているだろう。なんとなく感覚で分かる。そして俺が見えている光景、ちょうどあいつらからは死角になっている窪み。そこに──泣きそうなのか放心しているのか分からない表情の玲さんがいて、こちらを見ていた。
何を聞かされた?あいつらの対応からしても玲さんは居場所がバレていない。恐らく移動している内にあいつらを見つけ、隠れたという線が高そうだがそれにしてもひどい表情をしている。
やはりあいつらは危険だ──。どうする?どうやってこの状況を突破する?俺が走ろうものならすぐに違和感を抱きあいつらは俺を追ってくるだろう。とてもだが辛そうな玲さんを支えながら逃げ切れるとは思えない。
これは───いや、まだ諦めるには早いな。玲さんがいる窪みのさらに奥。ダンジョンの端であろうその場所には不自然にある空間と少し見えている段差──階段だ。中央だけじゃなくてダンジョンの端にも階層間を移動する階段があったのだ。玲さん追いかける時にダンジョン内は暗いからと【暗視】スキル取っておいて正解だったな!!
なら、まだ戦える。だがもう動かなければそれこそあいつらに怪しまれかれない。
最初はあれで何とか誤魔化すとして、次にあれをして───
よっしゃ作戦は決まった!あとは最後にSTRとAGIのステを振った18レベから23レベまでで溜まったポイント25を
システムメニューを開き、ステータス画面からポイント割り振り画面に以降。そこからSTRを選択し、ポイントを全部振る。まぁこれで多少バランスアタッカーぽくなってしまったわけだが、またレベル上がった時AGIに降ればいいだけだ。
「・・・・・・ふぅ」
「あ!キリト!!」
「あ!?」
「うっそぉ?」
よっしゃ作戦成功!見事に俺が指さした方向見てやがるぜ!そっちには誰も居ないのにな!!もしほんとにモルテとそのお仲間なら三層で殺そうとして失敗したやつの名前を忘れるはずがないからな。てかキリト知ってるしあいつらがPK集団なのは確定したようなもんだ。
そして次にアイテム画面を開き、大量のいらない素材を実体化。そしたら俺は玲さんの方へ向け全力ダッシュ!!流石にあいつらも追っては来るだろうが──
「キキー!!!」
「うお!?何だコイツら!?」
「あはは!ルーターMobですよ!それにこんなに呼んじゃってぇ、足止めが目的ですかねぇ?」
まぁそこで楽しく雑魚モンスター達と踊っててくれよな、このダンジョンにプレイヤーが地面に落とした物を奪いに来るモンスターが出るって教えてくれたARKの奴らには更に感謝しなきゃだな!
「玲さん!大丈夫か!?」
「楽郎、君」
間近で見ると恐怖で怯えているのが隠せない程震えているのが分かる。・・・・・・俺が、あの時助けられていたら、こんなに玲さんを怖がらせないで済んだのだろうか──
「・・・・・・もう大丈夫だ、玲さん。助けに来た。」
「・・・・・・楽郎君。・・・・・・ありがとう」
「・・・・・・ごめんだけどあんまり時間がない。多分、あいつらはすぐ俺達を追ってくる。───だから」
「玲さんを──抱きかかえさせて貰うな」
「ひゃ!?」
そう、玲さんが恐怖で動けないなら、いささか強引だが俺が玲さんを運べばいい。そのためのポイント全振りだ。ポイント振る前の敏捷特化のステータスじゃどうしても筋力が足らなくて運べなかったからな。それにさっきいらないアイテムを大量に実体化したことで持てる総重量も空いた。だから今ならこうやって、人一人くらい持ち上げて運べるんだよなぁ!!お姫様抱っこになってるのはガマンしてくれよ玲さん!
「楽郎君、こっちは、行き止まりじゃ」
「さっき階段が見えた!このまま走って上まで逃げる!!」
玲さんがいた窪みから階段までは距離にすると30mもない。だがこの薄暗い遺跡ダンジョンじゃちょっと距離が離れると見えなくなる。俺も暗視スキルがなかったら見えなかっただろう。
「ちょっと待ってくださいよぉー」
「「!!」」
もう一人にモンスターの相手を任せて追ってきやがったか!少し面倒だな──
「そちらの方は一体いつからいたんですかねぇー?」
「答える義理はないな、暫定モルテ!」
「あはぁー身バレまでしちゃってるじゃないですかー。ならそっちの名前も教えて貰って然るべきだと思いませんかぁー?」
「そうだな・・・・・・じゃあ!」
「ひゃ」
「俺のことは「通りすがりのクソゲーマー」って呼んでもいいぜ?」
「それ名前じゃな・・・・・・ッッ!!」
俺は一瞬玲さんを右手だけで抱え、空いている左手で三層からの相棒だった短剣「ウーデン・ダガー」をモルテ目掛けて投げつける。PKやってる
という訳で・・・・・・じゃあな!もうお前らとは会いたくないわ!!
「危ないじゃないですかぁー。・・・・・・てもう居ないし」
・・・・・・無事モルテ達から逃げ出せたな。・・・・・・そしたら早く、玲さんを安全な場所まで運ばないと──
俺と玲さんはとりあえず圏内から出るためにダンジョンを脱出することにするのだった。
サンラクはモルテだと気づきましたが、モルテはサンラクだと気づいてないですね。
二層からは基本牛の被りものして素顔分かりませんでしたし。・・・・・・逆に知ってた方が怖いなこれ。