旅する狼達よ、鋼鉄の城にて吠えろ(シャングリラ・フロンティア×ソードアート・オンライン) 作:しらすの番人
「・・・・・・楽すぎる」
「・・・・・・へ?何て言ったんです?」
「楽すぎるって言ったの、今までこんなにモンスターが出なかったことなんて一度もなかったじゃん」
「そうは言っても京極ちゃん、こんなに長いんだからしょうがないと思いますよ?」
「むぅ」
欠伸が出るほど暇、といったところだろうか。正直京ティメットの気持ちも分からなくはない。俺達が選んだ左の道、マップには「ヴェルディア草原」と書かれているが、その草原を進み始めてから二十分程経っているのにまだ一匹もモンスターが出現していないのだ。
このヴェルディア草原はビルがあるのだろう街までの一本の道と草原フィールドで構成されているっぽいのだが、この一本道がとんでもなく長い緩やかな下り斜面なのだ。移動が楽な点はとても良いのだが、逆に楽すぎるのがただ街まで歩くだけとなっているので不満点となっている。
「・・・・・・どうやらもう退屈しなくて良いみたいだよ?京極ちゃん」
ヴヴヴヴヴヴ・・・・・・ヴヴヴヴヴヴ・・・・・・
「カブトムシだ」
翅同士のこすれる音を出しながら現れたのは超巨大なカブトムシ、名前は「ヴェルディア・ランサービートル」。そのまんまだな、ヴェルディア草原に出るヤリカブトということだろう。カーソルもごりっごりの赤だし今にも突撃してきそってか来た!!
「モルド君ヘイトお願い!」
「了解!【スレットフル・ロアー】!!」
急加速したヤリカブトは挑発技でヘイトを取ったモルドに突撃。モルドの盾にヤリカブトの一本角が直撃する。
「・・・・・・!動きは止めたよ!皆攻撃を!」
「うっし殴れ殴れ!」
とりあえずヤリカブトの顔面をひと殴り───かってぇなコイツ!スーパーアーマーかよ!やっぱ甲虫だけあって上からの攻撃はあまり通らないか!
「そもそものHPが多いねコイツ」
「七層になって敵も強くなってると見るべき」
硬い羽の上からではあるが、モルド以外の七人で殴ったのにHPは二割程しか削れていない、カッツォが言った通り身体がデカい分HPも多いのだろう
「良いこと思いついた!!モルド君、次にヤリカブトが突進してきた時、盾でヤリカブトがを空中に行くようにズラせない!?こう、盾をナナメに構えてカブトの進行方向自体を変える感じで!!」
「・・・・・・やってみる!」
・・・・・・段々まともな方の旅狼メンバーにも要求することがエグくなって来たよなペンシルゴン。
ヤリカブトはモルドにヘイトを取られているため、モルドを狙うよう地面すれすれの低空飛行でモルドに突撃を繰り返している。モルドはチャンスがあるたびペンシルゴンに言われた通りヤリカブトを受け流そうとしているが中々上手くいかないようだ。
「HPあと少しで五割だよ!このままでも勝てる!」
「・・・・・・いや、ここ!!」
もう六回目くらいになるヤリカブトの突進を、モルドは盾を下からすくい上げるように対応することでヤリカブトの突進の勢いを殺さず、空中にヤリカブトを上げることに成功した。
「ナイスモルド君!てことで真打ち登場からの【レガリス・ブルーム】!!」
ペンシルゴンは空中に飛び出したヤリカブトの真下から槍を一回突き出し、そのままグルリと空中で槍を円状に回転させた。
そこでソードスキルのモーションは終わったらしく、硬直の解けたペンシルゴンはヤリカブトを貫いたまま槍を地面へと突き刺した。
弱点なのであろう白い腹にソードスキルをぶち込まれ、更に槍に突き刺さったまま地面に押し付けられたヤリカブト君はうめき声すら上げずに消滅した。
「はい一丁上がり、これぞまさに
「鉛筆王朝の串刺し公ってか?笑えないんだけど」
「やってること無惨すぎるし」
「こんな外道に串刺し公なんてカッコいい名前相応しくないと思う」
「今日は考えがバッチリハマって機嫌が良いので多少の罵詈雑言には目を瞑って上げようと思うよ・・・・・・ってなにこれ、「ヒーリングクリスタル」?こんな名前始めてみたよ」
「七層初出のアイテムなんじゃないでしょうか?」
「折角だし実体化させてみようか、お、意外と軽いね」
ペンシルゴンが実体化させたのは、淡いピンク色をしている長方形のアイテム。見るからにお高めなんですけど
「凄い、これHPを一瞬で全回復出来るんだってさ!」
「マジですかそれ」
「・・・・・・それ絶対レアドロアイテムじゃ」
「えーと何々、まず使用するにはアイテムをタップし使用ボタンを押します、それでそれで?後は片手に持って「ヒール」と唱えれば使え・・・・・・」
「「「「「「「「あ」」」」」」」」
ペンシルゴンがヒールと唱えた瞬間、クリスタルは一瞬だけペンシルゴンを淡いピンクの光で包みこんでから消えてしまった
「・・・・・・てへ(*ノω・*)」
「「「馬鹿野郎ーッ!!」」」
なお、元βテスターのKさん曰く、「その通称回復結晶は十層でもまだ価値が高かった、俺も最初の一回はやらかしました」とのことだった
〜第七層 ウォルプータ〜
「わあ・・・・・・!」
「綺麗・・・・・・」
純白の建物が並ぶ街の景色はどこか見入る程の美しさがある、間違いなく今までのSAOの街の中で一か二を争う街「ウォルプータ」に俺達はついた。
あの後もあのヤリカブト君達はちょこちょこ出現してくれていたが、阿呆が無駄に使ってしまった超高級品の「ヒーリングクリスタル」、通称「回復結晶」は一再ドロップしなかった。
「で、あのビルがレクシオからも見えてたやつだね」
俺達がいるのはウォルプータの東入口、街の一番奥にある、ウォルプータで言うと西端にあるでっかいビルがキリトやARK達もいる「カジノ」なのだろう。
「はい、皆ワクワクしているでしょうが一旦行動するグループを四つに分けようと思います」
「お、無駄使いの自称
「きっと大層素晴らしい考えなのでしょうなぁ」
「うん、後で
「私カジノってどういうものなのか知らないので行ってみたいです!」
「僕はあまりカジノはなぁ、情報収集のが良いかも・・・・・・」
「モルドと同じく」
「じゃあもうそこ三人はそれで決定!各グループ二人ずつだから、後の私達五人はジャンケンで勝った人から順番に選んでいく形ね」
公正なる五人でのジャンケンの結果
カジノ偵察:サンラク・秋津茜
情報収集:モルド・ルスト
宿探索:ペンシルゴン・レイ氏
飲食店探索:カッツォ・京ティメット
カジノなんて楽しそうな所行かなきゃ損だろ!!こういう時ジャンケンで一番最初に勝てるのは強い、なんか今日は乱数の女神が俺に微笑んでるな?これはカジノでもしかしたらがあるぞ・・・・・・
「よろしくお願いします!サンラクさん!」
「おう、よろしくな」
そういや秋津茜と二人って何か新鮮だな、秋津茜はラックカンストしてるし、その運をカジノでも発揮して貰おうじゃないか・・・・・・くくく
俺達二人ずつ四グループはそれぞれの目的を達成するべく行動を開始した
コロナトゥス陽性になってしまってマジ執筆が進まなかったんだ、許してくれ・・・・・・
サンラクがジャンケンで一番勝ちして。意気揚々と「カジノ!」と言ったことに絶望するヒロインちゃん・・・・・・五層でやったから多少はね
ドラキュラ・・・・・・七層・・・・・・おっと