旅する狼達よ、鋼鉄の城にて吠えろ(シャングリラ・フロンティア×ソードアート・オンライン)   作:しらすの番人

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ポケポケ楽しすぎて永遠対戦やってられる


カジノを支配する者たち

◆三人称

 

ここはウォルプータグランドカジノの三階のホテル。三人の人は、ある者達を訪れるため、ここにやってきていた──

 

「このような時間に訪問する者が居るとはな・・・・・・名を名乗れ」

 

「サンラクです」

 

「秋津茜と言います!」

 

「ガリウスだ、久しぶりだなァ、バーダンの旦那」

 

「これはこれは・・・・・・」

 

ウォルプータグランドカジノを経営するナクトーイ家とコルロイ家、片方のコルロイ家領袖である「バーダン・コルロイ」。整えられた口髭と顎髭、180を超える身長が特徴の老人は、夜も夜の22時過ぎに訪問した三人の客を部屋に迎え入れた。

 

「お久しぶりです森エルフのガリウス殿、いつもお世話になっております。今夜はどのようなご予定で──「スキーアの地図」?・・・・・・えぇ、確かにこれならフォールン達と連絡が取れますね。お二人の人族、お願いしますからこの事は他言無用でお頼みします。・・・・・・はい、はい。なるほど、それではこちらの地図をお貸しいたしましょう。用が終わり次第また持ってきてくれれば・・・・・・ええ。くれぐれも我々が怪しく見られないようお願いします。使い方は・・・・・・左様ですか」

 

三人の客は羊皮紙の地図だけバーダンから預かると、そそくさとカジノのエントランスに行き、三階ホテルのバーダンがいた反対の部屋を目指すのだった──

 

 

 

 

「誰だ」

 

「あー、キオさん、だったよなですね。ガリウスだ。(フォレスト)エルフのガリウス」

 

「連れのサンラクです」

 

「秋津茜と言います!」

 

「・・・・・・入れ」

 

プレストアーマーを着込んだメイドのキオと呼ばれる女性は、金髪ギザギザ頭が「森エルフ」と名乗ったことでひとまず暗殺の可能性を排除し、「主」が住まう部屋へと三人の客を招き入れた。

 

「カレス・オーの騎士ガリウス、夜遅くにまかりこしたこと、心よりお詫びする」

 

「私はまだ寝る時間じゃないから大丈夫よ、ガリウス。後は・・・・・・サンラク、と秋津茜、で良かったかしら?」

 

金髪ドレスの幼女体型をしているナクトーイ家の領袖「二ルーニル」だが、彼女もまたNPC、最初の発音確認にサンラク達が頷くと、二ルーニルはソファーに座り話し始めた。

 

 

「ガリウスってあなた・・・・・・小さい頃私のとこに来たことある?その頭にその目、やっぱりガリ坊?」

 

「その呼び方はやめてくだせぇ・・・・・・えと、はい。ガキの頃お世話になったあのガリウスだ、です。お久しぶりです、ニルーニル様。今日は近くに用があったんで挨拶でもと」

 

「あら、やっぱりそうだったの。たった数十年でこんなに大きくなるとはね、今日はミーアちゃんとルイ坊はいないの?」

 

「あいつらもこの層にはいますよ。元気にやってます、今は別行動中であいつらは連れてこなかったんですけど」

 

「あらそう、今度は二人も連れてきてね、歓迎するわ。それでもしかしてその二人は、貴方の協力者?」

 

「そうっす、他にもあと六人くらいいるんですが、全員頼りになりますよ」

 

「あら、その話もうちょっと詳しく」

 

そこからは少し穏やかな時間が続いた。ガリウスは敬語とオレオレ言葉が混じった妙な口調で話していたり、サンラクは幼女先生(ティーアス)とはまた違う幼女先生の雰囲気を感じたり、秋津茜は純粋に同性の子と仲良くするような感じで。場が和やかになり少しした後、二ルーニルは少し真面目な雰囲気で言った。

 

「・・・・・・本当はカジノに何をしにきたの?あなた達がバーダンのとこへ行ったという報告があったのだけど」

 

「実はこれを取りに行ってたんです」

 

サンラクはバーダンの部屋に行った時に預かった地図を自分達の目の前のテーブルに広げた。

 

「これはスキーアの・・・・・・ガリウス」

 

「えぇ、まぁお察しの通り、俺達はフォールンのヤツらに用があるんです。詳しく言うとフォールンのヤツらが(ダーク)エルフ共が持ってた鍵を奪ったから、それをサンラク達と強力して奪えと上からの命令が」

 

「なるほどね・・・・・・それなら納得だわ、ナクトーイ家の者の中には、私の暗殺をバーダンに依頼されたんじゃないかって言う人もいたから」

 

「そんなこと・・・・・・」

 

「ごめんね、秋津茜。でもバーダンは年を取ってから自分の財産を守ることにしか目が行かなくなってしまった。・・・・・・あれでも昔は私のことも可愛がってくれたのだけど。前は私が出かけている最中にワインに毒を盛られたわ」

 

「そんな、ひどい!」

 

「でもこれは事実なの。私があなた達がバーダン達と交流をしようが特に何も言わないわ。でも気を付けて、バーダンは私利私欲のことしか考えていない。今日あなた達に訪問された時も、ガリウスがいなかったら取り合ってもくれなかったでしょうね」

 

「・・・・・・肝に銘じます」

 

 

こうして、予定よりも長く続いたサンラク達のコルロイ家とナクトーイ家訪問は、フォールンエルフと連絡が出来る「スキーアの地図」の入手成功とナクトーイ家との交流と、上々の成果を出し成功に終わった。

 

 

 

 

 

 

◇サンラク

 

「でもよくお前達コルロイ家とナクトーイ家の領袖なんかと知り合いだったよな」

 

「エルフにも色々あるんですよ」

 

「色々って言ってもただ森エルフの領地で狩りを許してるだけっすけどね」

 

現在一月七日の9:30。俺達は昨日の夜にさっさと準備して就寝し、朝から「戦慄のミルジル」なる者が来る予定の「白骨の平原」の中にある「竜の骨」という場所へ向かっている。

 

そもそもそのミルジルとやらはこの層にいるのかとか、ミルジルはどこにいて俺達はどこに行けばいいのか等々の疑問があったのだが、それらをほとんど解決してくれたのがコルロイ家が持っていた七層全体図が描かれた地図のようなものだった。

コルロイ家から借りた「スキーア」という二体で必ず出現するモンスターから作れる地図は、片方ずつを連絡する人同士で持つことで、お手軽に場所と時間の指定をして待ち合わせが出来るというSAOではメッセージ以外の初の連絡手段だ、まぁプレイヤー同士なら普通にメッセ飛ばした方が早いが

 

スキーアの地図は血を地図に垂らさないと使えなかったが、それはデュエル状態に移行することによってポリゴンの血が流れるので解決、そしてバーダンは人なので、エルフの血を流すと普段とは違う結果になるかもしれないとのことで俺の血を地図に垂らした。二回のやり取りの結果、今日一月七日の正午に「竜の骨」集合となったのだ。

 

そして件のミルジルが本当に来て、さらに鍵を持っているかという最大の疑問だが、これはルイド達が持ってきていたスキーアの地図で解決した。

というのも、ガリウス・ルイド・ミーアの三人行動になってから、ルイドが持つスキーアの地図に、森エルフの偵察隊が逐一ミルジル達の場所を知らせてくれていたのだと言う。この秘鍵奪取作戦には現時点で投入出来る最大の人数を導入しているそうなので、ほぼ確実と言っていい。そしてつい先程、俺達のもとへ来た数人の偵察隊の情報から、ミルジル達は六層で鍵を奪ってからアジトへ戻らず、ずっと七層に滞在し今も鍵を持っているだろうことが確定的となった。

 

 

「はン、オレ達はケチな黒エルフ共と違って別に自分達の領地で狩りされても許せるくらい懐が広いンだよ。そもそもオレ達は自分で養殖とかしてるから食料にはあんまり困らねェしな」

 

「養殖の仕事サボってた人が何言ってるんすか」

「ガリウスは面倒くさいからと言って農作業も手伝わないじゃないですか」

 

変に威張ったガリウスがルイドとミーアにボコボコにいわれてらー。というかエルフ達ってやっぱり随分生活的と言うか・・・・・・なんだろうな、普段NPCが仕事とか言ったりするのを聞く機会がないから新鮮に聞こえるのか?

 

 

それにガリウス達からとんでもない情報を一つ教えてもらった。昨日、オレと秋津茜とガリウスで訪問した二ルーニル様、どうやら「夜の主」、「ドミナス・ノクテ」ともいう、つまるところ、「吸血鬼」らしい。俺が吸血鬼と言った時、墓場を彷徨う屍鬼(グール)とは違うとかなんとかミーアが言っていたが、まぁとりあえず太陽と銀が弱点という実在の吸血鬼と酷似する特徴を持つらしい、ニンニクは知らん。

 

あのニルーニル様、ガリウスとの会話で「数十年前」と言っていた時に少し違和感を覚えたりしたが、マジモンの長命種だとは思っていなかった。幼女(ティーアス)先生とはまた別の雰囲気で大人びていたし、見た目も可愛らしいしで世の紳士が喜びそうだ・・・・・・もちろんロリコン(バイバアル)も例外じゃないだろう

 

「と・・・・・・着いたぞ」

 

「うわぁ、流石にデカいねぇ」

 

「樹齢いくつくらいだこれ・・・・・・」

 

二時間ほどかけて移動してついたのは竜のようにデカいからそう名付けられたのだろう「竜の骨」。高々と数十メートルクラスの巨木がそこに立っていた。




SAOクリア時間に一分間に合わないスタイル

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